はじめての竹籠入門

スズ竹水切り籠


竹籠や竹ざるは昔から身近にあったものですけんど、ここ数十年の間に急速に使われなくなって、若い方達にしたら縁遠いものになったのかも知れませんぞね。けんど、だからと言うて何ちゃあ肩肘張る事はありませんちや。もともと毎日の生活の中でお母さんも、そのお母さんも、その又お母さんも使いよったものです。


これは実際に使うてみたら良く分かっていただけるかと思いますが、竹籠がひとつ台所にあったら、まっことそれだけでなんか今までのキッチンと違うて見えて来るきに不思議ちや。これが自然素材の力というものやろうか?日本人と竹は長く深い付き合いなので何か通じ合うしっくり感があると思うちゅうがです。若い方にもスズ竹水切り籠など是非使うてもらいたいがぜよ。


けんど、何に使うち?


正直どうやって使うてもエイがです。思いやりを持って使うてくれたら他にルールは無いがやきに、自然素材なので湿気には気をつけて、使うたら良く水切りして風通しの良い所に保管する、それだけ。野菜や果物を竹籠で洗うたら一味違いますぞね。


籐巻椀かご


食器籠としても竹籠は多用されよりました。昔は大きな椀籠などもありましたし、一家の人数も多かったので親戚などが集まれば普通は野菜干しに使うような大型の竹ざるも使いよったにゃあ。けんど椀籠はやはり足付きで底の通気性がよく、食器が乾燥しやすい作りになっちゅうのが本物ぜよ。作る事のできる職人さんが少なくなりつつある竹籠ですけんど、こんなエイものは出来る限り大事にしていきたいと思うちょります。


スズ竹四ツ目籠


野菜籠としても竹は大活躍しますぞね。冷蔵庫などは何処のご家庭でもあるかと思いますけんど、野菜は何でもかんでも冷蔵庫に入れて冷やせばエイものではないようぜよ。原産地が温かい地方の野菜は冷蔵障害というものを起こすそうちや。たとえばジャガイモ、ナス、かぼちゃ、ピーマン、玉ねぎ等、家庭で良く使う野菜でも結構多いがです。冷蔵庫以外で保管するというたら、やっぱり籠にでも入れちょきたいですろう。特に玉ねぎ、にんにくなどは湿気が嫌いやそうですぞね。手付き籠などに入れて吊しておくのが一番良い保管方法ながです。


別に吊すワケでもないですが手付き買い物籠や角籠など、野菜籠代わりにして片隅に置く事がありますが、野菜籠として竹ほど似合うものは他に無いにゃあ。このスズ竹四ツ目籠らあもどうですろうか?イキイキとしよりませんか?いつも、見るたび、そう思いよります。


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