最後の山出し

山出し


虎竹は切り子さんと呼ばれる虎竹を伐採する専門の職人が、山に入って伐採をしてくれています。虎竹の山から、運搬機を使って細い山道を虎竹を積んでトラックの入れる道まで下してきます。下してきた竹はこのように道の脇にトラック一台分になるまで積み上げて置いているのですが、この山に出た竹をトラックで積みにいくことを竹虎では山出しと呼んでいます。


伐採時期である秋から冬にかけての時期は、この山出しという作業が頻繁に行われています。3人一組の作業で、2人が下から竹をトラックに積み、1人がトラック上からその竹を整理したり、引っ張り上げたりしながらの作業となります。


そうしてトラックいっぱいに積み込んだ竹を、土場と呼ばれる虎竹の選別場に下し、またその竹を土場いっぱいに広げて選別作業をするのです。切り子さんが山で束にした竹を、また解いて、そして大きさや色で選別したものをまた束にし直してから、トラックに積み込んで工場に持ってきて、規格や用途に合わせて切断していくのです。


竹虎工場内に立ててある虎竹も、切り子さんが山に入るために草の下刈りをすることから始まって、たくさんの手間をかけてやっと工場に入って来るのです。


山出しが終わると、次の伐採時期までは虎竹の入荷はありません。外でやる作業が減り、これからは工場内に取り込んだ虎竹の油抜きや矯正作業、いろいろな商品作り工場内で本格的にやっていく時期になっていくのです。

一閑張り行李

一閑張り行李


一閑張りとは竹や木で組んだ骨組みに、和紙を何度も張り重ね、その上に柿渋や漆を塗って、色をつけたり防水加工や補強にする伝統技法です。四ツ目に編んだ四角い蓋付きの骨組みに、一閑張り加工を施して、一閑張り行李に仕上げていきます。


一閑張り加工をすることによって、強度はぐっとあがるのですが、幅広で少し厚みのある竹をさして、補強をしています。この竹のことを力竹といい、買い物かごなどの重いものを入れる籠の底部分に入れて、重みから籠を守る役目をしています。


また力竹は強度を上げるほかに、籠の底部分に入れることによって、籠の中央部分をへこませるという役割もあります。底の中央部分が膨らんだ籠はグラグラして安定がよくないので、底をへこませて籠の四隅で支えるようにすると、安定した籠になるのです。


この行李の骨組みにいれる力竹は、どうしても竹編み部分から力竹が浮いてしまいます。それだと和紙を貼った時に余計にその部分が浮いてきたり、破れたりする恐れがあるので、こうしてボンドを付け、針金で固定して、力竹と竹編み部分を接着しています。


ぴったりと竹編みに沿った力竹が、たくさんのものを入れる行李の補強になり、また見た目にも力強さを感じさせるアクセントになっているのです。

防火訓練

防火訓練


東日本大震災の発生から、3年が経過しました。竹虎のある高知県も南海トラフ地震がいつ起こってもおかしくないという状況になっています。その地震でも大きな津波が起こると予想されていますが、竹虎本社のすぐ裏には太平洋があり、地震の後の津波にも十分な注意が必要となっています。


津波の場合の避難方法や避難道、避難場所などの確認は、何度やってもやりすぎはないと言われていますし、竹虎の社員さんたちも大変気になっていることですので、定期的に確認や話し合いをしていきたいと思います。


防災訓練の一環として、今回は防火訓練を実施しました。屋内ホースの場所や使い方、ボンプの始動方法などを全員で確認しましたが、いざという時に使えるようになるための定期的な訓練の必要性を感じたことでした。また消火器の位置の確認や使い方の確認などをやりましたが、実際にやってみたいとの声もあり、近いうちに古い消火器を使っての訓練も実施する予定です。


実際に消火器などを使う事態になってはいきませんが、地震は必ず起こるといわれています。いざというときに大切な社員さんたちを守れるように、定期的な防災意識の確認や訓練を行うことも本当に大切なことです。そして、そんな事態になっても慌てず、落ち着いて行動することが一番重要であると再確認した訓練でした。

虎竹ひしぎ垣

虎竹ひしぎ垣


一般的に虎竹玉袖垣などの袖垣は、まず孟宗竹で骨組みの枠を作り、格子を組んだ後に骨組みの孟宗竹に割った虎竹を貼り付けていきます。その後、ひしぎという呼び名の、丸い竹を少しずつ叩いて板状にしたものを貼ったり、黒竹の枝を入れたりしながら、袖垣を作っていきます。


今回作らせてもらったのは虎竹ひしぎ垣です。枠の中に格子や枝などは入れず、虎竹のひしぎだけで仕上げた袖垣です。形の変化や凹凸のない袖垣になりますが、虎竹の模様が全体に大きく、美しく見えた、すっきりとしたデザインの袖垣となります。


この袖垣は孟宗竹の枠の中にひしぎを入れて納めてしまう必要があるため、まずひしぎを貼っていきます。その後に孟宗竹の枠に細かく割った虎竹を貼り付けていくのです。普段あまり作ることのない袖垣も、こうして作る機会を頂いて作ってみると、虎竹の魅力を再確認するいい機会となるのです。