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あけましておめでもう~。新年いかがお過ごし? 今年は丑年だからいつもの虎模様じゃなくって、白黒模様のアタシが挨拶しちゃうわけ。 それじゃ早速お待ちかねのビデオ紹介をするわね、れっつらぎゅう~。 |



どう、素敵でしょ?当然みんな知ってると思うけど、ここは高知県須崎市安和でしか生育しない虎斑竹の竹林。ちょうど1月の今頃は虎竹の伐採や選別作業中で竹職人さんたちは大忙しなの。折角だからもう少し、虎竹について語っちゃうわね。 |

創業明治27年、老舗竹屋竹虎の顔とも言える虎斑竹(とらふだけ)。最大の特徴は、やっぱり油抜き後に浮び上がる、日本唯一の独特の虎模様よね。お出かけなら竹籠に竹の下駄、インドアには竹のインテリアや竹ざる・・・あっちこっちで虎竹は活躍してるのよ。同じ柄のない、オンリーワンの虎模様だから、ギフトに贈られたりもしてるみたいなの。ちょっと牛柄のアタシとしては妬けちゃうけどね。 |

もちろん個性あふれる虎竹だから、中には黒味の強い模様もあったりするわけ。竹虎四代目に始まり竹好きが揃う竹虎では、この黒も「渋い!」「格好良い!」って口を揃えちゃってるのよ。虎竹「黒」も今では竹箸や竹の耳かきとして活躍中なの。 |


虎竹には「虎」「黒」に続いて実は「白」があるの、皆は知ってた?気温や土質によって虎竹の模様は大きく左右されるらしいのよ。海風が関係してるっていう山の職人さんもいるし京都から大学の先生が調査に来られた事もあるんだけれど特殊な細菌の影響とか言ってたけど本当の事は分かっていないの。そんな虎竹の中でも、黒でも虎でもない、色付きの少ないものが「白」。この虎竹「白」はなかなか竹製品として加工できなくて、どうやって活用していくかが竹虎にとっては大きな課題だったわけ。 |


なんで同じ虎竹なのに、模様のバラつきがあるかって?それなんだけど、さっきも話したようにまだ解明されてないわ・・・もともと虎斑竹が、須崎市安和でしか生育しない理由自体もはっきりしてないのよ。 |
県外や虎竹の里から車で約1時間で着けちゃう牧野植物園に虎竹を移植しているけれど、結局、独特の模様は浮かばなかったの。不思議よね、虎竹は虎竹でも美しい虎模様が浮き出るのは安和の1.5キロ間口の谷間で育ったものだけなのよ。 |

昔は選別された竹の半分ほどが白い虎竹だったのに、今ではこの虎竹の「白」の割合がどんどん増えてしまってるって竹職人さんが、この間呟いてたのよね。温暖化の影響とも言われているけれど同じ白と黒の模様を持つアタシとって、虎竹の白は放っておけない存在なわけ。 |


竹林に育った虎竹をナタで伐採する、これ結構熟練の技がいるのよ。上質な親竹を残しつつ他の竹を間引いて、更に色付きの美しい虎竹を伐りだしていかなきゃならないんだから。しかも足場の悪い山場で、大量にね。一本一本の竹の状態を見極める目の力と伐採の技術、長年の勘がいるわけ。 最近では竹林整備が追い付かかなくって、拡大しすぎた竹林が問題になっている場所も少なくないの。風がそよそよと吹き抜ける爽やかな虎竹の山々を維持していくのに、職人さんたちは欠かせないわけ。 |

生活スタイルが西洋化しても、竹雑貨の丈夫さや美しさは何一つ変わってないわ。竹のお弁当箱をたしか親子2代かけて40年数年も使い続けれてくれてる人もいたっけ。竹の魅力を伝えることができれば、「竹細工を皆が笑顔で使ってくれる」「虎竹が育つ」「職人さんが手入れ、製品加工していく」そんな笑顔いっぱいの無限の関係が築けちゃいそうね。 皆のお家に竹皮草履や竹踏み、何か竹細工はあるのかしら。竹のある暮らしを楽しんでくれてる...実はそれだけで竹林を守る一助になってるのよ、ありがもう~。 |

たくさん育つ虎竹の白もどんどん有効活用していく、これが最後のポイントよね。模様が薄付きだからって、伐採しなかったら虎竹の山は「白」ばかりになっちゃうし、伐採しても製品加工できなきゃ皆に竹文化をお伝えできないもの。だからアタシたち、竹虎みんなで解決方法を考えたわけ!確かに模様の少ない白だけど、土中からカルシウムやマグネシウムをたっぷり吸収して育ったから幹の中はミネラル分たっぷりだし、竹ならではの消臭・抗菌作用も持ってる...。だから竹炭として生まれ変わらせれあげれば良いって。 |


竹虎の竹炭は本格土窯づくり。竹炭にすることで消臭や調湿、浄水作用たくさんの効果が発揮されるのよ。だから、料理に湿気対策、インテリアや園芸・・・お家の色々な場所で虎竹の白も活躍できるようになるってわけ。これなら虎竹の虎・黒・白揃って皆にお届けできるし、職人さんの技もどんどん継承させていかなきゃね。 今、アタチたちのできることを皆でやりながら10年、100年後の竹林を守っていく。なんだか大きな一大プロジェクトみたいで心がギュウ~ッとしちゃうわけ。アタシの言いたいことはこれだけ、今年も100年後も竹虎と虎竹の山々をよろしくネ! |

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