黒竹箒は踊る

2012年4月13日

黒竹箒


自分が働き始めた頃には、まだまだ国産の竹箒というのが沢山製造されよりました。3人がチームとなって作業をするがです。一人が馬と呼びゆう台にのせた竹を本数を数え、あとの2人が両端をヒモで縛ってくいのですが、ちょっとしたコツがあってから、縛る前に束の中心の数本を竹の元方向にずらしておきます。こうした後に縛って、中心の竹数本を木槌で打ち込んだら竹は元の方が太くなっちょりますので、こじゃんと(とても)ヒモが絞まるのです。


当時を思うたら、こうやって束にした箒の柄を10トントラックに満載して運んでいきよりました。あれだけの数の箒が製造されていたと思うたら、まっこと凄いことやにゃあと今でも考えます。輸入の竹箒におされて今では、ほとんど作られることのなくなった国産の竹箒。


けんど、この箒作りの火を少しでも長く灯し続けたい。そう思うて作った黒竹箒。地元産の黒竹を竹柄に使い、四万十カズラで縛っちゅう特別仕様の箒ぞね。昔とは比べようもないくらい少ない数ではありますけんど、そして、たかが竹箒と思われるかも知れませんけんど、時代の流れをずっと肌で感じてきた自分にとったら、まっこと出来上がった新品の竹箒は毎回、毎回、感慨深いものがあるがです。思わず持って踊り出すのは、ごくごく自然なこと、当然のことやきに。













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牧野植物園の虎竹クジラ!?

2012年3月22日

牧野植物園くじら骨組み


先日、竹虎の工場に、何やら見慣れない造形物がトラックで運ばれて来たがです。ピーピーピー......とバックしながら入ってきて、荷台から慎重に慎重に、何やらおろしてみたら、なんと、なんとこりゃあたまるか!!!おらんくの池(太平洋)に泳ぐクジラやいかっ!!!


言うたちイカンちや、おらんくの池には潮吹く魚が泳ぎよる♪
※よさこい節


まっこと(本当に)、鉄筋で作られた大迫力のクジラだったのです。


牧野植物園くじら


この鉄筋に高知特産の虎竹を貼り付けて。虎竹のクジラに仕上げ、中に花を飾ってから池の上を泳がせるという壮大な計画!?仕掛け人は牧野植物園で働かれゆうワシの先輩ぜよ。そもそも土佐虎斑竹の命名の父は、高知県が産んだ世界的植物学者であられた牧野富太郎博士やきに。牧野植物園からのご要望とあったらそりゃあ、イヤも何もない。聞かんとイカンがです。


牧野植物園虎竹クジラ


虎竹を割ってフレームにあてがって、結構、苦労もしながらまあ、一応の形はできあがりましたぞね。さてさて、後はどんな花のあしらいをされるがやうろか?噴水も付けると言うけんどそれは、一体......!?夏にホエールウォッチングに行った時のような豪快なクジラが見られるろうか?続きは明日ぜよ~。













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竹曲げの秘密兵器

2012年2月 7日

竹曲げ


これっ!これっ!これぞね!これで竹を一定の角度に曲げていくがやき。自然の竹は真っ直ぐのように思われるかも知れませんが、実は、かなり曲がりくねりがあるのが普通です。この竹を真っ直ぐに矯正していく作業を"竹の矯め直し"と言うのですが、真っ直ぐに矯め直す時にもガスバーナーの火で熱を加える。そしてまた、曲げたい時にも熱を加えるがです。


熱をもった竹は、びっくと大げさに言うたらまるで飴細工のようやちや。職人の思うようにグニャり、グニャリと曲がっていくがです。ただ、ひとつ注意するのはその火加減。虎竹の油抜き加工をはじめたら、ガスバーナーの方で時折「パンッ!!!......パンッ!!!」と威勢のエイ音が聞こえてくるのですが。これは炙りすぎて竹が破裂する音。竹を動かしながら火に当てないと焦げてしまう事もあります。まあ、そんな大切な火力の微妙な調節が簡単にできるように、秘密兵器が出来上がってきたがです。さて、このバーナーで出来上がった竹ひごでどんな商品が生まれてくるろうか?楽しみが、又ひとつふえたちや。













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年期の入った矯め木

2011年9月14日

矯め木


高知県は森林県ですけんど竹虎のある須崎市は、もともと港町。魚市場もあって漁業も盛んですけんど木材の積み卸しで大きな船がつくような土地柄やきに近くを通りかかったら木の香りがしてくるような製材所も結構あるがです。そんな製材所から分厚い木材を分けてもろうてノミで削って、穴を掘ってつくるのが、この矯め木ちや。


ガスバーナーで炙られた虎竹の曲がりを矯正する大事な道具ですが、そうです。もちろん、職人の手作り。自分の、のうがエイ(使い勝手の良い)所に穴を開けたいし矯め木をいれる穴が何カ所もありますけんど、実はそれぞれ角度が違うちょって竹の曲がりやクセによって使い分けゆうがです。


ご覧いただきゆう矯め木も年期が入っちょりますがある時期になったらこの矯め木は使えなくなって又新しい矯め木を用意せなあイカンがぜよ。おっと、木が腐る訳ではないですぞね。竹を通す穴が何度も何度も使ううちに削れてきてから角度が微妙に違うてきて竹を矯め直しできなくなってくるがやき。


ええっ?たまるか!?木が削れるばあ、竹を通しますか!?


そうです、通しますぞね。まあ、年期、年期。何年もやりゆううちに、そうなってくる言う事ちや。













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職人の五本指

2011年8月23日

腕時計


今でも竹の事は知らないことばっかりやけんど、入社したての右も左もさっぱり分からなかった頃、それでも仕事をまかされて職人さんと山へ入りよりました。みなさん、山へ入ったら時計はないがですよ。そうです、ご存じの通りぜよ。今みたいに携帯電話らあなかったし時間を知る術がないがです。


ええ?太陽の動きで分からんか?まあ、朝、昼、夕方ばあの事は分かりますけんど...。


ええ?切り株の年輪で分かる?そりゃあ、オマン、方角やろ...。


まあ、そんなんで時間を知るのは腕時計が頼りの綱ながですが、竹屋の仕事は炎天下でも、雨の中でも、風が吹いても外でガンガンやるがです。水、ホコリ、衝撃...。時計が狂う要素がいっぱいで、実は一回、山に入っていて1時間も時計が遅れちょって、会社に帰って来たら宅急便の時間に間にあわずお客様への荷物が送れなくて、こじゃんと(とても)づかれた(怒られた)事があるがちや。


腕時計を買うてはダメになり、買うてはダメになる。その繰り返しで時計を何回買い替えたか忘れるばあやった。そんな時に出会ったのがこの時計ながです。ワシはブランドには全く興味がないきにローレックスというこの時計の事も知りませんでした。けんど、このメーカーの王冠のマークを「実は、職人の五本の指を表しているのです」こう聞いた瞬間に買うことを決めたがちや。ずっと竹虎の仕事をしてくれゆうおばちゃんの手を思い出したきに!


ところが、値段を聞いてたまげたが違う。なんじゃあ、そりゃあ~~~~~~~高いにゃあ!よう買わんぜよ思いよったら、たまたま知り合いがどこやら海外へ旅行に行くゆうきに、免税店やったら安いと教えてもろうて頼んで買うてきてもろうたがですきに。


買うてきたもろうた時計を腕に付けてみたなかなかエイ!一つの金属の塊をくり抜いて時計にしちゅうだけあって防水機能もバッチリやし時間も狂うこともなくなって、まっこと(本当に)助けてもろうて来たぜよ。


雨の日、風の日、晴れた日、暑い日、寒い日、笑うた日、泣いた日。一日も腕から離れた事がないきに、まっこと(本当に)色んな事があったちや。


そうぜよ、思うたら、あれから24年経つ。













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竹虎のウエス

2011年8月 9日

ガスバーナー


竹虎にはバーナーと呼ばれる虎竹を炙る専用のガスバーナーがあるがです。鉄と煉瓦で自家設計したものでズラリと5つ並んだガスバーナー口から炎が吹き出して赤々としちょります。冬場はエイですけんど、さすがに夏場は暑い、暑い。


けんど、このガスバーナーの高熱で虎竹をあぶり「油ぬき」という加工をしていきます。竹は、こじゃんと油分の多い植物なので熱を加えると切り口から、シュワーーーーーーーーーーーー!と音をたてて油分が吹き出す程ぜよ。なんでも、この油成分を中国では漢方薬に使う事もあるそうなき、まっこと(本当に)竹というのは奥が深い、色々と役立つことが多い山からの贈り物ちや。


まあ、それはさておき、この天然の油分でウエス(古布)を使うて竹を拭き上げますので初めて虎竹をご覧になったお客様などが、


「ツヤツヤしていますけどニスでも塗っているのですか?」


と質問される事もあるがですが、もちろん、ニスや塗料を使うちゅう訳ではなく竹の持っちゅう自然の油分の光沢ながです。


ウエス


さて、虎竹の油分を拭きとったウエスですがこんな風に汚れのように黒く油分が付着します。竹の油分は凄いですぞね、このウエスを水の中にいれても外に出したとたんにパッパッと水分をはじき飛ばしてしまう程やき!


まあ、けんど普通の方が見たら、ただのボロ布のようにしか見えないウエス、昔から身近にあって工場の周りに張り巡らせたロープに何人ものおばちゃん達が洗濯物を干すようにして乾かしよった、束ねたウエスが山のように積まれちょった、ワシにとったら竹を熱した時の甘い、甘い香りと同じでいつでも幼い昔に戻ることのできる秘密のアイテムの一つながです。














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「あいばん」という場所

2011年8月 2日

あいばん


物心ついた頃から、工場のこの場所は「あいばん」と呼ばれよった。とびきり良く切れる鋸が勢いよく音をたてて、ズラリと並べられた竹を、一本、一本、色々なサイズに切断していく場所。祖父は、ここに座って次から次へと竹を切りよった、朝から晩まで竹を切りよった。時折、腰にぶら下げたノギスを当てて小さく頭をコクッとする。


「ああ、太さを確認したがや」


子ども心にそう思いよった。


ワシの横には祖父の愛犬アトマ号。警察犬学校出のシェパードが祖父が席を立つのを辛抱強くずっと待ちゆう、ワシの事らあ眼中にない、飼い主の方だけずっと見ゆう。そうじゃあ今思うたら、当時の竹虎の最高学歴は、このアトマやったかも知れんにゃあ。


手早く切断された竹が前に、右に、左に、下に転がる「あいばん」には、いつも6~7人のおばちゃんたちがおってその竹を決められた場所に運んでいく、一定の本数になったらワラ縄で縛り担いでいく。「あいばん」の向こうはキラキラ輝く美しい川が流れよった。まぶしい日差しの差し込む、そっちから吹いてくる風はこじゃんと気持ちがよかったがぜよ。時々、竹の甘い香りがしよったがぜよ。













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間伐材入荷

2011年7月29日

間伐材


「ええっ!?四代目、これも竹ですか!?」


中が空洞やないし妙に年輪もあるようぜよ、こりゃあ、変わった竹やにゃあ...。


いやいや、みなさん、なんぼ知らん言うたちコレは分かりますろう!これは地元の森林組合さんからいただいた間伐材ぞね。間伐材言うのは植林した、ある一定期間大きくした山で木を大きく成長させるために周りの木を間引いていくがですがその時に伐り出される材木の事ちや。


ええ、もちろん竹ばっかりですけんど木材も使いますぞね。ほんで、この木材は何に使うかといいますと、工場では虎竹袖垣など庭園用の商品も製造しちょります。そんな中で竹垣の間の柱を木で仕上げる商品があるのですがそんな竹垣に使用するのです。腐りにくく耐久性を増すためにガスバーナーで真っ黒になるまで焼いていきますが、表面をまんべんなく焼き上げた柱をタワシで擦りながら水洗いしてから使いますので焼き柱垣と呼ばれちょります。


けんど、まあ竹でも木でも同じ近くの山から伐りだしてきた自然のもの、こうやって輪切りの部分だけ見ても、なかなかエイもんちや。地元ならではの虎竹があって、こうやって間伐材もあって、まっこと(本当に)日本一の森林県の高知らしい仕事場ぜよ。













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竹屋117年

2011年6月20日

竹虎四代目


竹屋が大嫌いやった。


山岸竹材店」こんな古くさい会社の名前らあ、へんしも(早く)変えたいと思いよった。朝から晩まで、竹、竹、竹、竹、竹、竹、竹、竹......。寝ても覚めても、竹に囲まれた竹の里で、竹しかない工場で、竹の話しかしやあせん。


もう、おまん、エエ加減に飽き飽きしちょらあや!!!!!


大声で叫びたかった。


蒸し暑さと重労働、毎日頭からシャワー浴びたばあ汗まみれ、真っ黒くなるジーンズ、1年でアメリカ製の丈夫な上着に穴が開く、3年で履きつぶす安全靴。けんど、まあ身体がキツイがは何ちゃあエイがぜよ。まっこと(本当に)キツイがは自分のしゆう事の意味が分からん事ぜよ。それほどイヤで、どうして竹から離れられんかったがで?


「世に生を得るは事を成すにあり」


坂本龍馬が言うたにゃあ...。竹屋、117年。「竹の血」が流れゆうがちや。まあ、あんまり本気で聞く人もおらんけんど分かる人には、分かるろう。男が腹をくくる理由はたったひとつでエイがやき。













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火鉢の虎竹

2011年4月 4日

火鉢


虎竹は油抜きという加工をして虎模様をくっきりと浮き上がらせますけんど、全部が全部ゴーーゴーーと音をたてる大きなガスバーナーで炙るがではないがです。竹虎では「火鉢」と呼ばれゆう、大きめのバーベキューコンロのようなバーナーでも短く切断した虎竹を油抜きの加工をするがちや。


虎竹油抜き


左側からコロコロ転がして竹全体に熱を加えていくがです。短かくても立派な色づきのエイ虎竹ぜよ。綺麗に虎模様が浮き出たら堅く紐で縛られて、また、四国山脈を越え、瀬戸内海を渡って行くがぜよ。













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