第38回全日本DM大賞入選しました

第38回全日本DM大賞入選


日本郵便株式会社の主催する第38回全日本DM大賞の発表があった。竹虎も荷物に入れている同梱物が、どれだけの評価をいただけるのかと思って申し込みをさせてもらっていた。一次、二次審査を通過し、最終審査まで進み、もしや入賞か?と淡い期待していたものの惜しくも入選にとどまった。


しかし、それでも入選作15作品には、ソフトバンク、google、三井住友カード、第一生命、関西テレビ、TOPPANなど一流企業ばかりなので、田舎の小さな竹屋にしては健闘したのではないか?いやいや、近年の年賀状は高名な写真家のミナモトタダユキさんにお願いしているとは言え、その他は自社で製作しているので、むしろ他社様のクリエイティブをほ拝見させて頂くと良く入選したなと思っている。


竹虎社員


DM大賞とはあるけれど、単なる印刷物ではなく、その有効性と実施可能性についての講評では、竹虎の取り組みを認めていただき、手紙や商品発送時の同梱物を通じたお客様との積極的な関係構築の重要性が強調されたそうなので、自分達のような小さい会社なりのやり方は、これからもあるように感じている。


ちなみに、応募の同梱物にも入れた年賀状と共に例年制作しているYouTube動画だ。今まで一番再生回数が多いが、土佐出身の三菱創始者岩崎弥太郎リスペクトして作っている(笑)。





高知新聞に掲載いただきました、竹トラッカーが第12回世界竹会議台湾(World Bamboo Congress)へ出発

高知新聞竹トラッカー掲載


第12回世界竹会議台湾(World Bamboo Congress)は、来月の4月18日~20日まで第一会場である台湾新竹市の国立陽明交通大学とで開催され、その後4月21日~22日は第二会場の南投県草屯の国立台湾工芸研究所に移動する。


竹トラッカー輸送


創業130周年という事もあり、前回のメキシコ大会に続いて参加させていただく日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」だが、今回は第一会場に特設コースを設けてもらっている。その距離、なんと2キロメートル!


竹トラッカー整備


4月18日~20日までの3日間、午後1時から30分間は世界からのの専門家の方や研究者、工芸家の方々を乗せて思う存分に走行させてもらうつもりだ。坂道などではパワー不足になっていた寿命が近いリチウム電池を載せ替え、新品同様になって馬力は十二分。


高知新聞取材


一足先に台湾に向かうべく、先週の金曜日に竹虎本社をトラックに載せられ出発する竹トラッカーの様子を、いつもお世話になっている高知新聞さんに掲載いただいた。


竹トラッカー積み込み


太平洋を横断せねばならなかったメキシコに比べると、すぐ近くのお隣の国だと思うけれど、近年の国際情勢など鑑み余裕をもって一カ月という時間をかけて輸送する。


竹トラッカー運送用トラック


自分が世界竹会議の会場に着く頃には、用意いただいている設置場所に無事に鎮座していると思う。虎竹アーマー装着して乗り込みます、「日本の虎竹ここにあり」の心意気?です(笑)。





土窯づくりの消臭用竹炭の使い方

竹炭土窯


山間部に残る炭焼きさんから伝えられる竹炭窯にも実は色々な形があって面白い。竹炭窯の作らている場所も、自宅のすぐ横にある場合もあれば、細い山道をずっと登って行った森の中に作られている事もある。この焚口が二つに分かれている竹炭窯は舗装された道路脇にあって作業の効率が良さそうだ。


最高級竹炭窯


昔ながらの伝統の土窯で焼く竹炭(バラ)は、基本的に丸竹をそのまま窯に入れて焼き上げている。最高級竹炭との最初の違いは、この竹素材の下ごしらえだ、これから更に乾留といって竹材に含まれる水分量を一定の割合にする工程もあるから、最高級竹炭には一手間も二手間もかかっている。


竹炭(バラ)


しかし、比較的に手間を省かれた竹炭と言っても、その機能面では例えばトイレの消臭などの匂い取りであったり、湿度の調整能力では、最高級竹炭より得意な部分もあるから竹炭(バラ)も凄い。


竹炭(バラ)籠入り


黒染めに編み込んだ国産竹籠に、竹炭(バラ)を2キロ入れたセットなどは届いたらすぐにお使いいただけるのでお陰様で好評だ。YouTube動画でご紹介している竹炭(バラ)の洗い方などご覧いただきご愛用して欲しいが、昔ながらの素朴な山の土窯は改めてご紹介したい。





国産竹割り箸を10膳プレゼント

国産竹割箸プレゼント


防虫剤・防カビ剤・漂白剤不使用の国産竹割り箸をご存知でだろうか?今日のコンビニ弁当についているお箸を良くご覧いただくと、恐らく竹製の割箸ではないかと思う。このように、普段は意識せず使っている竹製品のひとつが割箸だが、あまりにも身近すぎるから逆にあまり深く考える事もない。


白竹箸


白竹箸などのように長期間の使用を考えて製作した多くの竹箸は、旬の良い時期の竹を使ったり、炭化加工したり塗りをかけたりして製造管理にも配慮されている。


孟宗竹


割り箸の場合には、年間に国民一人当たり約200膳、全体での使用料は約250億膳にもなると言う。大量生産でないと、とても間にあわないから一年通して伐採製造を続けねばならない。竹材確保も大変なので海外での製造がほとんどになってしまうのは仕方ないだろう。


国産竹割り箸


しかし、それでも国内で使われる事なく繁っている孟宗竹を見て、技術者不足、製造コストなど様々な課題もある国産竹割り箸を何とかお客様に届けたいという昔ながらの職人魂が実を結んでいる。そして、本日3月15日(金)正午~3月29日(金)正午までの期間中、竹虎ウェブサイトでのお買い上げ商品代金の合計が、5,500円(税込)以上のお客様先着300名様に、この安心・安全な国産高級竹割り箸(天削)24cm10膳入をプレゼントする企画を開催しています。





希少な国産の竹串

国産竹串


大きな器に炊きたてのご飯と共に入れられた数種類の焼鳥は、まさにこれから竹串を抜いて焼鳥丼にしてお客様に出されようとしている所だ。美味しそうな焼き目、こだわりの店主の気迫あふれる仕事ぶり、炭の香り、幸せな煙のたちこめる店内だが、竹串に注目される方は少ないかも知れない。




日本人が竹を忘れていると話す事があるけれど、このような串や割箸など含めて食に関わる道具には竹に代替えできない物も多い。だから竹串も、かつてはこのような竹工場で何人もの職人さんが関わって大量に作られていた時代があった。それぞれの仕事に熟練の方がおられて、見事な手さばきには惚れ惚れしたものだ。


孟宗竹の竹林


時は移り、日本の竹林では竹が伐採される事さえも随分と少なくなってきている。指先に摘まめる程の細い竹串も、実はこのように広い竹林から運ばれてくる、直径が10センチを超える大きな孟宗竹で製造されているのだ。


国産竹串


しかし、海外からいくらでも輸入されている竹串を、そこまで国産にこだわる必要もあるのだろうか?そこに店主から電話がかかってきた、自分の使う炭を知りたくて高知の山奥にある窯を訪ねるような方だ。この炭窯の主も面白いが、少年のように声を弾ませる店主も面白い。このような方がいるのなら、竹串職人も少しは報われるのだろうと思っている。



クルミの手提げ籠バッグの持ち手修理について

クルミバッグ手直し


竹の少ない東北など寒い地域では、山葡萄と並んでクルミの樹皮を使った細工があって人気を博しているが、手提げ籠バッグの場合、持ち手が一番傷みやすいのは竹籠でも、クルミでも同じだ。特にクルミの場合は、堅牢な山葡萄素材に比べるとヒゴが割れやすかったりして耐久性は若干劣ってしまう。


胡桃手提げ籠バッグ修理


樹皮の表皮を剥いだヒゴで編まれているバッグ本体には、同じ素材で持ち手が取付られていたけれどヒゴ折れで使えなくなってしまっていた。持ち手をすっかりやり替えるのが一番との事で、職人は前とは違うクルミの樹皮部分を使って修理をすると言う。


くるみ手提げ籠バッグ


クルミの素朴な色合いを活かした持ち手が付くと、本体とのコントラストが良いのではないかと思っていた通り、出来あがった籠バッグは生まれ変わったように格好がいい。自然素材の素晴らしさを、つくづく感じる持ち手の修理だ。





床下竹炭の施工、竹炭の調湿能力

床下調湿竹炭


新竹される住宅で、床下調湿を考えられるお客様は竹炭をお使いいただく事が多い。竹炭の優れた湿度調節機能は、湿度が高くなると湿気を吸い込んで、反対に乾燥してくると湿気を放出するという事を繰り返して半永久的な効果がある。昔から神社仏閣には炭が敷かれていたけれど、古くから竹を炭に焼くという職人はいなかったから木炭が主流だったと思う。ところが近年、研究が進んで多孔質の竹炭が効能が高く、また成長の早さから環境的にも適している事が広く認知されるようになってからは竹炭が多用されている。


住宅用竹炭


念の入った方は、基礎工事が終わった後のコンクリート部分に竹炭塗料を使われる方もいる。自分の暮らす家の土台を自ら塗るのは楽しいものだ、見えなくなる所なので少しくらい大丈夫と思ってチャレンジされる方もいるが、真っ黒な塗料なので案外綺麗に塗れる(笑)。


調湿竹炭パック


さて、そんな調湿効果を床下だけでなく、室内の湿気対策にしたいと誕生したのが調湿竹炭バックなのだ。細かい竹炭の粉が出ないように、通気性を保ちつつ床下用などより目の詰んだ不織布を二重にしている。


調湿床下パック


実は竹炭の湿度調節機能というのは、自分達でもビックリするくらいの効果がある。手作りながら湿度の高い環境を作り、調湿バックに使っている竹炭を入れて実験した時に本当に驚いた。80パーセントを超えるくらいの湿度にした水槽に竹炭を入れたら、どうなるのか?興味のある方は是非YouTube動画をご覧ください、ちょっと信じられないかも知れませんが、一切ウソなし、編集無しの竹炭の力を知ってほしいと思っています。





魔除け?鬼門に置かれた六ツ目籠

虎竹ランドリーバスケット


前にも書かせてもらった事があるが、江戸時代の「用捨箱」という随筆には「昔より目籠は鬼の怖るるといい習わせり」と書かれてあって籠目には魔除けの効果があると信じられていた。古い民家の庭先に長い竹が立てられていて、その先端に六ツ目編みの籠が取付られている写真を見た事がある。籠目に代表される六ツ目編みが沢山の目に見立てられていて悪霊を追い払うと言われ、全国各地に残っている風習だそうだ。


虎竹ランドリーバスケットへのお客様のハガキ


虎竹六ツ目ランドリバスケットをご愛用いただくお客様から届いた葉書には、鬼門に置かれて重宝してくださっいるようで嬉しい。目に見えない力についてはさて置き、美しい竹籠が暮らしの中にひとつあるだけで気持ちが豊かになり、生活に潤いを感じるのは確かだと思うので、これからも末永くお使いいただきたいです。





自然素材の暮らし

別注わらいずみ


高さを少し低めにした別誂えのわらいずみが出来あがってきた。今となってはお鮨屋さん等で使われるだけになってしまった道具だが、かつては日本のどこのご家庭にもあったもので、自分も幼い頃に親戚の家で見た囲炉裏端に煤けた藁いずみがあった事をおぼろげに覚えている。


飯つぐら


わらいずみは、飯櫃入れとも飯つぐらとも呼ばれたりするが、素材は見たの通り藁である。日本では藁を使った細工も多いけれど、稲作の中でそれだけ身近にあった素材だからだろう。


米研ぎざる


田んぼで収穫れさたお米は、竹で編まれた米研ぎザルて洗う。


柳弁当箱


炊きあがったご飯を入れる弁当箱も、竹、竹皮、曲げわっぱが一般的だったけれど、柳という秀逸な素材もあった。


飯籠


残ったご飯は、竹編みの飯籠に入れて風通しのよい軒先に吊るしておく。


山ぶどう鍋敷


熱い鉄瓶は、丈夫な山葡萄の蔓で編んだ鍋敷きに置く。


シダ編み茶碗籠


食事の後片付けをして、洗った食器類は抜群の防水性のあるシダ編みの碗籠で水切りして乾かす。ちょっと台所周りを見ただけでも、先人の暮らしは自然素材を巧みに活かした合理的な生活だったのが良く分かる。



竹トラッカーのリチウムバッテリ交換

竹トラッカーg


不思議なものである、世界竹会議台湾(World Bamboo Congress)に向けてリチウム電池の交換を決めたのだが、決定してバッテリーを取り寄せたと思ったら、まるで自らの役割を終えたのを知ったかのように、急にパワーが弱くなり竹トラッカーは走れなくなった。


日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」


そもそもボディ自体も、今回は海上輸送のために車体番号の提出があり、前面カバーを取り外したり運転席の竹編みを切り取ったり満身創痍と言えば大袈裟かも知れないが結構大変な状態だ。


日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」


「走る竹細工」とも呼ばれる(笑)、来週の出発までには何とかせねばならない。


竹トラッカーバッテリー


さて、リチウム電池の交換だが須崎市内にある三和モータースさんにお願いさせてもらった。スペインレースの際にはREIWA-125号の改造でもお世話になった整備会社様だ。積み替えるリチウム電池は50キロも重量があって、今の竹トラッカーではとても運べそうにないので別の車で届けてもらう。


竹トラッカー整備工場


自分は竹トラッカーに乗って、整備工場まで約8キロの道程をラストラン。距離は短いけれど、虎竹の里から一つ山を越える登り坂はバッテリー寿命を知らせる赤ランプ警報が鳴りっぱなしで、いつ止まってもおかしくない状態だ。ようやくダウンヒルとなり、市街地に入っても今まで聞いた事のないような音を響かせて、平地でもヨロヨロと進むだけで精一杯。後続車に道を譲りながら、休み休み竹トラッカーを励ましつつ40分かけてようやく三和モータースさんに到着した。


竹トラッカー電池交換


さっそく車体を点検してもらう。ずっとフォローを続けて頂いている、メーカである光岡自動車さんの担当の方も色々と相談できて心強い。


竹トラッカーナンバープレート


車体を海外で展示して、再度日本に輸入する形になるので関税の関係で車両登録を抹消せねばならないそうだ。手続きは陸運局に行くなど時間がかかるので、整備に入れると同時にナンバー外してしまった。


world bamboo day


ところが!来るのは自走してきたのに、バッテリ新しくして虎竹の里までの帰りはどうするのか!?ナンバーが無くなり走れない事に気づいた。竹虎のトラックはあるけど、重たい竹トラッカーを荷台までどうやって載せるのか?こんなドタバタが続いてます(笑)。