真竹の簾、孟宗竹の簾、丸簾

 
別注すだれ


良く目にする竹簾ですが一般のご家庭用だけでなく、飲食店や食品加工場でも様々なサイズのものが使われています。このような大量に使用される竹製品は、多くの竹材が必要ですし価格的な事からほとんどが海外からの輸入品になっています。ところが特別な食品を作ろうとする場合には、それ相応の特別な簾が必要なことがあって海外の品質に満足できない食品メーカーさんもあられるようです。そこで国内で何とか自分たちの思うような品質のができないものか?と言う事で自分達もご協力せさていただくのですが、普段から竹材が流通していた昔と違い、そもそも現在では竹材自体がそう簡単ではありません。


別誂え簾


たえとばサイズが大きく節間の長い真竹で製作したい簾があったとします。毎年伐採していれば山主がいて、今年伐採できる良質の竹林があって、山の職人がいて、伐り時期さえ合えば真竹も用意できるでしょう。ところが真竹で簾など作る事がなくなり一度途切れてしまった竹の輪は元通りにはなりません、仕方なく節間の短いものの材料の揃う孟宗竹を使う事になります。できるだけ節間の長い部分を選別して使いますので一部分しか使えないのでコスト高です、しかし真竹のようにはいかないのでユーザーの方からすれば満足度は高くないという悪循環が起こってしまいます。


下のYouTube動画で紹介しています丸簾などにしても、一見何処にでもありそうです。もちろん、かっては国内でも機械化しながら製造している工場があったものの、現在では編まれなくなり数枚の試作なら何とか出来るというようなレベルです。おそらく本当の意味での日本製最後の丸簾職人の仕事を以前に動画に収めていて幸運だったと思います、どうかご覧ください。




竹ブーツと龍馬ブーツ

 
竹ブーツ


今日は竹で編まれたブーツのお話です。実はこれ竹職人がクリスマスに向けて作ったもので中にお菓子など入れるプレゼント用だったそうです。そういえば小さい頃に両親が買ってくれたケーキ屋さんか何処に並んでいた赤いブーツに似ています、実はこのサンタクロースのブーツは日本だけのものらしいですが竹編みでブーツを作るなどさすがです。


龍馬ブーツ


坂本龍馬


ブーツと言えば自分はいつも龍馬ブーツなるものを愛用しています。新しいものが大好きだった龍馬が長崎で手に入れて履いていたと言うのは有名ですけれど、そのブーツを研究して復刻された方がいたのです。使うほどに足に馴染み、風合いが深まります、そして傷んだところは手直しできる、その修理自体も時と共に味になってくるなど同じ自然素材だけあって革製品と竹は良く似ています。




竹の声に導かれた大火災の夜

 
竹虎大火災


この世の中には、目に見えない力があるとずっと感じています。しかし、それは別に特別な事ではなくて、いわゆる「虫の知らせ」とか言われるようなものであり、長い人生の中では時折訪れて導いてくれる大事な瞬間であると思っています。37年前の今日、普段は寝つきの良い自分は全く眠る事ができず何かの声を聞いて布団から起き出しました。網戸の向こうでは雨がシトシト降っています、いつもと変わらぬカエルの鳴き声だけがする静かな夜でした。


竹屋の火事


今でも大学の夏休みで帰省中の自分が、どうしてパンツ一丁の丸裸のまま傘もささずに母親のサンダルを足先に引っ掛けて真っ暗な工場に向かったのか不思議でなりません。大火災の第一発見者となった時の事を思い出すのは楽しくはありません、文字に書くのも同じです。


山岸竹材店の火災


とにかく、竹虎は大火災となり我に返ると翌日の正午でした。


竹虎火事


竹虎四代目が第一発見者となった大火災


地域の皆様にはご心配をおけかし、夏の間はずっと後片付けに追われる竹虎を助けていただきました。遠く県外からも続々と応援の方々が駆けつけてくれて感謝しかありませんでした。


竹虎火災


何十年経っても竹虎の燃える炎を見ていると心臓がドクドクしてきます。けれど、あの火が今でも自分の中で燃え続けているような気がします、きっと竹虎四代目はあそこで生まれたのです。




お一人様用の新しい網代底蕎麦ざる

 
ざるそば


やはり、この季節になるとザル蕎麦です。実は四国生まれの四国育ちのせいなのか、若い頃から蕎麦かうどんか?と言われれば圧倒的にうどんでした。ところが年齢を重ねるほどにモチモチした食感と喉越し、噛み応えのある太い麺はもちろん大好きではあるものの、スルスルッと入る蕎麦と優しい香りの良さも少し分かってきたように思います。


竹ざる


蕎麦は竹ざるが大事です、美味しいと評判のお店ほど国産でもかなりこだわったザルを使っていたりします。この夏もあまり外に出かけられずご自宅で過ごされる多くの方に少しでも本格的な名店気分をお届けしたいと思って網代底の蕎麦ざるを作りました。


網代底竹ざる


竹虎四代目(山岸義浩)、竹笊


大きな竹ざるばかり編んでいた職人に20センチサイズの竹ざるを作ってもらうのは初めてです。小さい竹ざるの方が編むのが大変ですが、さすがに熟練の手は違うと感じる出来栄えです。


蕎麦ざる


新しい竹ざるに美味しいお蕎麦を盛りつけたら、テレビで東京リンピックの応援を楽しみたいと思っています。




韓国のお客様からの手紙と虎竹

 
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韓国のお客様から丁寧な日本語の文字で手紙が届きました。高校生の時から「いつかは、いつかは...」と心の中で何度も思いながら手にできる日を楽しみにして下さっていたとは!感激すると共に日本唯一の虎竹を守っていかねばと奮い立つような決意を新たにしています。


虎竹、竹虎四代目(山岸義浩)


これから先に見える自分達の行く道は、虎竹の里の竹林に向かって続く細く曲りくねった険しい山道と同様に厳しいものです。けれど、このような方の支えがあると知れば又明日から一歩、また一歩と進んでいけます。




白竹網代ミニ弁当箱をリニューアル

 
白竹網代ミニ弁当箱


とても可愛い白竹網代ミニ弁当箱がリニューアルしました。竹の弁当箱と聞けば真っ先に思い浮かぶ竹ヒゴの目がギッシリと詰まったこのような編み込みを網代(あじろ)編みと呼びます。緻密に編まれているので丈夫だけれど、竹のしなやかさがあり、通気性も良いという、まさに弁当箱に最適の作りなのです。


白竹網代ミニ弁当箱


今回の網代弁当箱は「ミニ」と名前が付くだけあって本当に小振りなのでメインのお弁当箱には女性の方でも小さいと思います。けれど、デザート用として果物やスイーツなどを入れてお使いいただくか、もう一品プラスワンのおかず入れとしての用途などがあるのではないでしょうか。


竹弁当箱


白竹弁当箱


実はこのような編み込みも小さい方が編みづらく難しいものですが、もちろん大きなサイズ同様に美しい仕上げとなっています。底からご覧いただきましても綺麗な形がお分かりいだけるかと思います、力竹もしっかりです。


網代編み弁当箱


プラスワンにミニサンドイッチはいかがですか?アイデアで色々とお楽しみいただける熟練の竹職人ならではの竹弁当箱ができました。下段にあるYouTube動画では虎竹で網代編み弁当箱を製作していきます、この白竹網代弁当箱も全く同じ手順でひとつひとつ編まれています。




日本の夏に新登場!ご家族で美味しいスダレ蕎麦皿

 
竹製箱型すだれ蕎麦皿


オリンピックの開催を間近に控えた今年の夏も暑くなりそうです。自分の場合は夏バテ知らずといいますか、有難いことに食欲が落ちる日などは少ないのですが、それでもスルスルッと入るザル蕎麦や素麺が嬉しい事もあります。やはり日本の夏にはザル蕎麦だよ!という皆様にオススメしたいのが今回新登場いたしました竹製箱型すだれ蕎麦皿なのです。


蕎麦せいろ


実は今までもザル蕎麦をいただくための蕎麦せいろという同じように簾を使った製品がありました。ところが...この蕎麦せいろ天然の孟宗竹を使った風合いの素晴らしいものではありますものの簾の下に板もなく通気性が良い代わりに水切りした蕎麦から滴がたれて食卓を濡らしてしまうという難点がありました。


竹製ザル蕎麦


そこで、新しく製作いたしましたすだれ蕎麦皿は「箱型」と名前が付いていますように底付です。簾で余分な水気はしっかり落とすものの水分は底から漏れることがなくご家庭のテーブルに水を垂らす事はありません。


竹虎四代目(山岸義浩)、ザル蕎麦


お蕎麦屋さんであれば、蕎麦せいろでもツユを入れる蕎麦猪口や薬味皿などと一緒にお盆に揃えてテーブルまで運びますから、たとえ水気が落ちても問題なかったのです。しかし、ご家庭で本格的なザル蕎麦を楽しみたいという方が増えてきました今日、ご自宅に合わせて進化させた蕎麦皿だと言えます。


竹製箱型すだれ蕎麦皿


竹集成材を使ってお蕎麦を盛り付けた時の見栄えや食べやすさも考慮して製作しています。夏のご家庭の定番の一つに加えていただきたい竹器なのです。


竹製箱型すだれ蕎麦皿


側面の竹材底部分には小さな出っ張りを作っていますけれど、これが又とても便利です。


竹製箱型すだれ蕎麦皿


片づけ時などにご家族分の蕎麦皿を重ねて持ち運ぶ時には小さな出っ張りがカチリとはまって安定感抜群です。




保存瓶と竹

 
白竹保存瓶


ガラスや陶器と竹を組み合わせたものも実は少なくありません。スターバックスでカップに取り付けてもらうスリーブのように、熱湯を入れて熱くなった陶器も竹編みで覆うと持ちやすくなります。この白竹広口瓶もそんな竹細工のひとつとして生まれたのです。


白竹広口瓶(保存瓶)


夏は特に涼し気でキッチンにあるだけで楽しく気持ちになりそうです。


白竹広口瓶(保存瓶)


最初の試作では虎竹なども使ってみましたがガラスには合わずに白竹だけが残りました。


白竹広口瓶(保存瓶)


輪弧編み保存瓶


もう長く定番でありますので、そろそろもっと新しい展開を考えたいと思います。


国産の竹熊手をご存じですか?

 
黒竹熊手、竹虎四代目(山岸義浩)


庭掃除に使う熊手はご存じかと思いますけれど、その先端は竹でなくてはなりません。落ち葉やゴミをかき出す時に竹の微妙なしなり程使いやすいものがないからです。金属製の熊手やプラスチック製のものもありますが竹の自然な柔らかさには遠く及びません。


クマデ


そんな熊手には、こんなサイズの超強力なタイプがある事をご存じでしょうか?もちろん国産、日本の竹を使って一本づつ丁寧に作られています。


黒竹柄


熊手など国産とか輸入とか考えた事もない、そんな方も多いのでしょうか。そんな方には是非、ブログの最後にご紹介しているYouTube動画をご覧いただきたいのです。国産にこだわり製造を続ける熊手工場の職人たちを見てください、熊手はこうやって一つづつ作りだされています。


竹虎四代目、熊手pg


熊手は実用品としての他に福をかき集めると言われて縁起物としても多くが流通しています。そこで大量生産するために考え抜かれた工場の専用機械は圧巻、日本の竹製品の底力を感じます。




幸せ、竹虎四代目の竹ハンガー

 
竹虎四代目の竹ハンガー


作務衣を着ていて暑くないですか?」連日の猛暑でよく言われる言葉です。実は、もうすっかり慣れているので結構大丈夫なのです、昨日も炎天下の竹林に入っていましたが山にいる時も工場でも長袖の方が原竹を安心して扱えます。夏用の作務衣もあるにはありますけれど生地が薄くて頼りなくあまり好きではありません。何度か着たものの結局いつもの定番に戻るので一年通して同じ作務衣たちを着用しています。


作務衣用竹ハンガー


しかし、さすがにデスクワークに戻った時には部屋のムンムンする温度に閉口する場合があります。そして、そんな時に活躍するのが竹虎四代目専用の竹製ハンガーなのです。まあ、ハンガーとは名ばかりで本当は職人が試作した抱き枕です、上着を脱いでサッとかけられて本当に便利ですしサイズもピッタリなのがいいのです(笑)。


竹ハンガー


現在、竹虎で販売させてもらっている抱き枕は白竹で編んだものだけです。少し前には、この磨きのタイプがありました「磨き」とは竹表皮を薄く剥いだ竹ヒゴを使う細工で表皮の美しさ、経年変色が魅力のひとつです。こうして竹を身近に置いて愛用できるのが一番の幸せです。