虎竹がつないだ、インドのご縁。
「虎竹に触れ、世界と出会う。」 インド国立デザイン研究所 NIDでの竹のワークショップ
■世界最高峰のデザイン大学からの招待
2026年新春、インド国立デザイン研究所(National Institute of Design/通称NID)のopenelective(短期集中型デザインプログラム)にお招きいただきました。正直に言えば、出発前はNIDのことを深く知っていたわけではありません。「竹のことなら、何とかなるだろう」そんな軽い気持ちでお伺いしたのです。ところがNIDは、インドの国家重点機関に指定された世界有数のデザイン大学。インド全土から選りすぐりの若者が集うのみならず、世界中から学生や研究者が集まる、特別な場所でした。
■多様性が、日常にある場所
難関を乗り越え、明確な目的を持って集まった若者たち。教授陣も環境も、そして学生の感性も、これまで体験したことのないほど素晴らしいものでした。赤レンガの壁沿いには、インド国立銀行や電話産業など、NIDで生まれた数々のロゴが並ぶ「ロゴウォール」。エキゾチックな植物に囲まれた美しいNIDのキャンパス、その中で、犬や猿、キジまで(桃太郎さん?)当たり前のように暮らしています。昼間からベンチで眠る犬を見て、「私たちは、この多様性を大切にしています」と学生さんが教えてくれました。
■竹を感じる。
言葉が十分に伝わらない中、自動翻訳を使って虎竹のこと、日本の竹文化のことを紹介します。さらに、油抜き前の虎竹を持ち込み、学生さんの目の前で実際に油抜き加工を行いました。「なぜ、貴重な時間を竹材に使うのですか?」そう問われたとき、これは原竹に触れてもらうしかないと思いました。伐採したばかりの青竹を、一人ひとりが肩に担ぐ。「これが竹?」と驚くほどの重さ。軽い、しなやかと言われる竹のズシリとした感触を忘れないでいて欲しいです。
■イームズプラザ Eames Plaza 学生たちの憩いの場「イームズプラザ」。NIDは、若い頃から愛用してきたラウンジチェアをデザインしたチャールズ&レイ・イームズの提唱によって生まれた学校でした。自宅に唯一、ずっと長く共にある椅子だけに不思議な縁を感じました。