ヒロタリアンさん、虎竹の山出し

虎竹山出し


伐採した虎竹は急な斜面をできるだけキズにならないように気をつけながら下の道路まで下ろしてきます。竹の最盛期には段ボールやベニヤ板の切れ端に「注意!竹が落ちてくる事があります」等の立て札が道淵にあるがですぞね。それは、こうやって下ろしている竹が勢いあまって下の山道までササッーと一気に滑り落ちる事があるからなのです。


竹伐りをする場合、鋸で元を伐る人もいればナタで伐る人もおります。鋸の切り口は真っ直ぐですので比較的まだ安全ですが、ナタの場合にはまるで槍のようなものですのでシーズン中の、虎竹の里の山道は気がぬけないのです(笑)。山出し直後の道路には、場所によっては山側の高くなった竹林から隙間が見えないくらい、ズラリ一列に並んだように出されている所もあるがぞね。だから、自分などは車の窓も山側の席の時などには、つい自然と閉めて通るのです。


虎竹元切


今日はヒロタリアンさんの伐採のために特別に山に来たがぜよ。普通の山出しのように沢山積み込むわけではありませんのでトラックも、いつも2トン車ではなく小さなトラックです。竹林から出して来たままの長尺物のままで積み込むことが出来ませんので、元部分を切って頂いていつもより少し短くします。


ヒロタリアンさんと竹虎四代目


伐った竹は色付きのよい虎竹ばかり20数本、束にしてトラックまで担いで運びます。今回は短いので比較的担ぎやすいのですが、伐採したばかりの竹は水分が多く重たい、そして長いとバランスが取りづらく最初は力まかせに担いでみてもフラフラですぞね。担いだ肩も、もしかしたら骨が砕けたろうか?と思うくらい痛いのですが、これが不思議なもので慣れてくると瞬間的にバランスがとれる所が分かるし、肩の痛さもまったく感じなることなく仕事ができるようになるのです。石の上にも三年とか言われますけんど、何でも多少の我慢がいるがですにゃあ。


虎竹積み込み


ご自身の伐った竹を、運び出し、積み込まれるヒロタリアンさん。急斜面での慣れないお仕事ですので、ちっくと心配もしよりましたが、そんな必要は全然なかったですぜよ。本当に楽しそうに身体を動かされるのです。竹虎としましても今までこのような経験は無かった事、色々な気づきもあって感謝しちょりますし、無事に山仕事を終えてホッと安心したのです。


虎竹積み込み完了


ロープで竹をしっかりと縛れば準備完了。最後に一枚記念写真をパチリ、これから竹虎工場に向かい曲がりくねった昔ながらの山道を下って行いまきす。


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