黒い竹ネットの竹籠

2017年1月21日

  黒い竹ネットの竹籠


白竹で編まれた丸く薄めの竹籠が置かれていました。ところが、どうも不思議な形です、と言いますのも良く見ると竹ヒゴで編まれた黒いネットのような物が張られているからでした。小物入れか何かに使うために作られた籠だと思いましたが、これでは籠の内側に物を収納する事もできません。


黒い竹ネットの竹籠


裏返してみますと、底になる部分なのであまり人目につかない所ではあるはずですのに、この籠の見せ場のような美しい丁寧な作りをしています。おそらく特別な事ではなくご本人は普通の仕事をされただけであるかと思いますが、編まれた職人さんの心意気を感じずにはおれません。


黒い竹ネットの竹籠


元通りして置いてみました。一体どのように使うのでしょうか?実は、帰宅して車のキーやポケットの小銭入れ、腕時など小物を載せておくための籠として使って欲しくて作った籠だと言います。この黒いネットが謎を解くカギとなるのですが、竹編みで作られたネットは弾力性に富み手触りもソフトで優しいのです。


ただの平面の籠や笊に置くのではなく、このような竹ネットのような手触りのよいものに自宅から出かける度、帰ってくる度使えることはちょっとした幸せにつながります。













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虎竹の山を行き交う舟

2017年1月20日

日本唯一虎竹の里の伐採


を年中伐採しているようなイメージを持たれている方も多いように思います。いろいろと多用されてきた竹です、里山の近くに植えられ育てられてきた竹ですから必要な時に、必要な本数だけ伐って使うという印象があるのかも知れません。


木材のように大きく重量がある訳でもありませんので、手軽に用立てられたと言う意味では間違いではないのですが、防虫や品質の問題があって伐採の時期というのが決められています。虎竹の場合は1月末日までが伐採の期限、それ以降は竹を一本たりとも伐る事がありませんので次のシーズンまではこの冬に山出しされた虎竹だけで製品づくりをするのです。


虎竹の山出し用運搬機


さて、そんな虎竹の里の山々に舟が行き交っています。山に舟とは、大きな川でも流れているのか?そんな事も思ったりされるでしょうか。実は舟とは山出しの機械に引っ張られている舟形の小さなソリの事なのです。


山で伐り出される虎竹は10数メートルの長さがあり山出し機械にはね到底乗り切らずウラ(竹の先端)を引きずってくる事になります。それを出来るだけなくしてスムーズな山出しをするために考案されたのが、この舟。細くて急勾配の山道を沢山の竹を載せて下って行きます。














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竹製の野球帽子

2017年1月19日

竹ベースボールキャップ


物置の棚の上に古い竹の帽子がひとつ、ホコリをかぶり置かれていました。見覚えのある竹編みのベースボールキャップは母のものです。考えたら竹編みは通気性は抜群、薄く剥いだ竹ヒゴを使っているので軽く、若干のしなりもあって被りやすい帽子として当時は大変な人気の商品だったことを覚えています。


竹ベースボールキャップ


懐かしくなって少し被ってみました。麦ワラ帽子のような形の凝った竹帽子でしたらその当時もあったようですが、素材が竹でありながら野球帽のような形にしたというデザインが斬新で多くの方に支持された理由でしょうか。サンバイザーのような形の物もあって、価格も手ごろだったと思いますが毎日気軽に使える生活用品のひとつとして定着していたように思います。


竹製野球帽子


竹虎では、母だけでなく、父も祖父も祖母も使っていました。確か九州の製造メーカーさんだったと思います、そこから届けてもらった竹キャップは竹虎の店舗に沢山並んでいて家族が使うものですから自然と近所だけでなく社員にも広まったようで、この帽子姿で働く職人さんを工場では良く見かけたものでした。


竹製野球帽子


若かりし母がかぶっていた頃には竹は白く太陽の光に輝いていましたが、長い年月ですっかり落ちついた良い色合いになっています。ふと見るとツバの裏側にマジックの手書きで「竹虎マーク」が書かれているではないですか!


土佐市蓮池から虎竹の里に嫁いで来た母。竹の事など全く知らなかったのが竹虎に来て虎竹と出会い、竹と共に歩むことになります。どんな思いでこの拙い手書きマークを描いたのか、しばし自分の知らない遠い昔を思うのです。













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日本商工会議所発行「石垣」に掲載いただきました。

2017年1月18日

日本商工会議所発行「石垣」


戦国最強と言われた武田信玄の「人は城、人は石垣、人は掘」という有名な言葉があります。誌名がそこから来たのか分かりませんが日本商工会議所発行の「石垣」という月刊誌に竹虎を取り上げていただきました。実は自分は、知らない土地で小さな城跡でも見つけると、どうしても行かずにおれない程に城が好きではありますが、やはり魅力はその城郭の石垣にあります。石積みがしっかりとしているからこそ天守がそびえ立つ事ができます。何事にも、まさに一番大事な礎の部分である石垣を雑誌名にされている誌面に掲載とは恐れ多くもあります。


日本商工会議所発行「石垣」


竹は初代宇三郎、義治、義継はじめ沢山の竹人に習い、インターネットに取り組みだしてからは京都でTシャツ販売をされる岸本栄司塾長はじめ諸先輩方に習い、教えてもらってばかりです。


たまたま、知り合いの大阪で抱っこひもの製造販売をされている仙田忍社長も掲載されていました。より親近感をもって拝読させてもらえます、そして力を頂きます。













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変わりつつある日本の暮らしと竹

2017年1月17日

孟宗竹


古民家に竹材が沢山使われているお話しをブログでしてきましたが、これだけ多用されてきたのは、どうしてか?理由を考えて探っていくと昔の人の知恵や暮らしが浮き彫りになってきて、本当に面白く興味ぶかく感心することばかりです。もちろん、素材である竹が身近にあった事、成長の早い竹ですから木材のように所有権がそこまで厳しくなかった事もひとつ。護岸工事用に移植された竹などは最たるもので、河川付近はいわば公共の土地のようなものなので少しくらいであれば誰が伐っても問題なかった事でしょう。


そして、持ち運び、加工性の高さ。軽く、刃物ひとつで伐って割って場合によっては最終製品にまでそこで仕上げられる竹ほど手軽で魅力的な素材はなかったと思います。今では製材所に行けば木材の板など機械でいくらでも加工されていますが、その昔には貴重な材であり庶民に手が届かない高価な部材のひとつでした。そう言えば古いビデオ映画で山中を移動しながらお椀の生地作りをする職人集団の様子を観た事があります。宿泊をかねた製造小屋を建てる際にすべて現地調達していましたが、床に敷く板だけはずっと持ち運んで使われていた事を思いだします。あれだけの木工技術を持つ方々でもそうなので、一般の人々は言わずもがなです。


椀かご


竹ヒシギの壁、竹簀子床、それぞれの理由があり変わり続けてきた日本人の暮らしであり、その中の竹。椀かごもわずか30年、40年前にはできるだけ大きく、沢山の食器が入れられるものしかありませんでした。昨年はじめて意識的に一人用の大きさの物を作ったのは自分達の生活が変化しているからに他なりません。


変化に合わせて新しい竹を作る。試作の籠やザルをはじめ色々な竹製品が自分の周りには沢山あって幸せ感に包まれています。少しですがお裾分けできればと思い、何個かある試作の竹籠をご愛用いただける方がいたらとプレゼント企画を開催したしていますが兎に角、まず手に取ってお使いいただきたいのです。手から伝わるものが必ずあるはずです。


飯かご


それにしても、いつか周りにあるこの籠たちを皆様に紹介できる機会が持てれば楽しいなあと思っています。













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竹簀子(すのこ)床の古民家

2017年1月16日

竹簀子(すのこ)床


先週お話しさせて頂きました古民家、家の壁に平たく割った竹がそのまま竹ヒシギが使われている事に驚かれた方も多いのではないかと思います。竹の調達が容易であり、加工性の高さなど木材に比べて優位な点は挙げられますが住宅に利用するにはその強さ、耐久性が求められてきたはずなので、竹壁の古民家はその証となるものだと思うのです。


古い民家には、まだまだ竹が使われる事が多かったようです。この床は何と竹簀子で出来ています、室内に使われていたりする事はあまり知られていないかもと思います。これだけの広い床面に丸竹が敷き詰められているのを見るのは竹の月見台くらいのものです。室内にできた月見台の上にムシロを敷いた感じですが実際に竹簀子床として当時から使われてきたものだそうです。


そもそも木材の板というのは高価なものであり庶民には縁遠いものだった時代がありましたので身近で加工の簡単な竹素材が使われたとも言われています。また、昭和40年代にタバコ栽培が盛んな地域では雨天時には葉っぱの乾燥を室内でしたそうで通気性が良く換気に優れた竹簀子床が活躍したのだとも聞きます。


日本の家は木と紙で出来ていると言われます。竹の床なら歩いても気持ちが良かったのではないかと思いますがいずれにせよ、木材や紙同様に竹が昔の住宅には想像以上に使われていた事を思うのです。













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竹ヒシギの古民家

2017年1月14日

竹ヒシギ壁の古民家


竹の凄さを感じてもらうのに今日ご覧いただきたいのはこちらの古民家なのです。古い家の壁は土壁で設えられている事が多いと思います、土壁はご存じのように柱の間に格子状に組んだ木舞竹に土を塗って仕上げるものです。


竹ヒシギ壁の古民家


以前は竹虎でも壁竹の製造を沢山していた時代もありました。土壁の中の骨として使われている竹は一目に触れることなく縁の下の力持ちのように頑張っていますが、この家の壁は竹そのものが使われているから驚きです。丸竹に背割りを入れてバラバラにならないように注意しながら一本づつ平らにしていく竹ヒシギ。この茅葺き屋根の古い民家の壁は、まぎれもなく竹そのもので出来ていたのです。


煤竹


天井に竹材を多用されていて、囲炉裏の煙で燻され100年、200年という時間の中で煤竹という渋い色合いの竹になる事はご存じの方も多いかも知れません。屋根裏で長期間使われていたものですから全てが竹細工に使えるという事でもありませんが、高級竹材として茶華道用にも珍重されています。


煤竹網代編み


煤竹と言えば祖父の代からお付き合いさせていただいてきました渡辺竹清先生の作品を思い出さずにはおれません。長い年月を経た竹だからこそ醸し出される凄みすら感じる竹が、匠の技で生まれ変わり新しい命を吹き込まれて次の世代に繋がっていくのですから日本の文化は豊かで素晴らしいものだと改めて感じるのです。













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竹炭の電気伝導率

2017年1月13日

竹炭の電気電導率


炭素は電気を通しますから、炭化の度合いが高い(炭素の純度が高い)と電気抵抗は低くなり通電性が良くなります。高知の山々を歩き、そして全国で沢山の炭焼き職人さんのお会いさせていただき炭窯を拝見する機会がありますが土窯だけでも千差万別、様々な形や大きさ、窯の作り方があり、職人さんの個性や独自の技術が加わって本当に面白いのです。


炭化温度650~700℃辺りが高温、低温の境となるのですが竹虎では通電性が高い800~1000℃近い高温で焼かれた土窯づくりの竹炭を最高級竹炭としています。含まれるミネラル成分の質、量がちがい不純物が含まれていませんので飲料水、炊飯用、竹炭パウダーなどにするのはすべてこの高温の竹炭なのです。


土窯の場合、気候や竹材など自然条件によっても窯での均一炭化に誤差がでる事がありますので精錬度計で時々チェックをする事がありますが、熟練の竹炭職人が竹炭専用に改良した土窯で焼く最高級竹炭は、もともと一級品を選りだしている事もありいつ計測しても針を振り切ってしまうほどの電導率です。


竹炭


竹炭の性能を考える場合に炭化温度が非常に大事となります。それぞれ特徴があり得意な分野があるからですが高温帯と低温帯で焼かれた竹炭は外観、音や質感で見分けられます。ところが細かい竹炭粒や微粉末に加工された竹炭の場合ですと硬さもだいたいの感触しか分からず見た目での判断が難しいのです。


そこで登場するのがやはり精錬度計、あちこちテストして計測してみますが針はピクリともしません。低温で焼かれた竹炭に違いありません、ただどちらが良い悪いではなく低温の竹炭には、それなりの良さがあってトイレの消臭や湿度調節には高い効果を発揮するのです。
















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お一人様用の竹椀籠の試作籠について 

2017年1月12日

お一人様用の竹椀籠


お一人様用の椀かごという食器籠としては小ぶりな竹籠を昨年の終わり頃に製作してご紹介させて頂きました。自分の小さい頃には、両手を大きく広げて持つような竹籠に重たいくらい食器を入れて干してある光景も見られたものですので時代が変わってきたと言う事でしょうか。


試作竹椀かご


ご存じのように一世帯当たりの家族人数が少なくなり、それぞれのご家庭のキッチンにはコンパクトに置ける籠の方が使い勝手がよいのかも知れないと思ったのです。


大きな籠をそのまま小さくするのは意外に難しいものです。昔ながらの青物職人さんは、ある程度の大きさと、強さというお客様からの要望に応え続けてきましたので、職人さんよってはあまり歓迎されない方もおられます。


試作竹椀かご


そんな中、試しに編んでもらった籠は筏底、そして足には丸竹が使われていました。一旦そのままになってはいましたが秋も深まった頃に、なかなか良い感じの真竹が伐りだされるようになると形にしたくなってきます。だから、一本の青竹の力というのは凄いものが秘められています。


椀かご(茶碗かご・茶わんかご)


椀籠にするため水切りを考えて底を四ツ目にするのと、足部分は籠の安定性、強度もありますがデザインのバランスで丸竹をやめました。見た目にもグッと引き締まり使いやすい感じの椀かごに仕上がったと思っています。













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佐藤千明さんの竹籠

2017年1月11日

佐藤千明さんの竹籠


青物細工は毎日の生活の中でずっと使われ来た、日本人には一番馴染みのある竹細工のひとつです。道具としての機能性を最も求められる竹細工ですので、長い竹の歴史の中で鍛えられ、無駄は削ぎ落とされ、究極の竹製品となっている愛しい籠達は本当に素晴らしい表情をしています。


そんな青物の達人と言われた佐藤千明さんという竹職人さんがおられたのですが、昨年ひょんな事から40数年前からそこにあって、今では棚の上で忘れられたように鎮座してあったと言う佐藤さん作の籠と出会いました。ホコリをかぶり、底には虫の食った粉が沢山ありましたが注意して掃除をしてみますと中に入れてあった他の竹笊の粉だった事が分かり安堵したものです。


佐藤千明さんの竹籠


この竹籠の特徴は何といっても底にあります、足部分が膨らみ、尖り、四つのツメのように立ち上がっています。内側から竹表皮を残した底部分を手でなぞってみます、通気という機能性もさる事ながら四ツ目底の湾曲さのダイナミックさが圧巻、柔と剛のまさに竹の生命力が伝わってきます。


磨きの竹細工は時間の経過と共に色合いが深みを増してきます、飴色に変化した竹肌がこの籠の魅力を更に際立たせているのです。籠全体の丸みを帯びた雰囲気と相まみえて用の美の極致、いつまで見ていても飽きない温もりと味わいを感じる美しい竹籠です。













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