黄金時間回復装置

虎竹縁台


もう数年前のことですけんど、東京から来られた雑誌の記者さんがご覧になって「黄金時間回復装置」と呼んだ虎竹縁台。最近は、こんな別誂えのサイズの注文も多いがです。飲食店さん等のお店で使われたり、個人のお客様やったらマンションのベランダで使うてもろうたり。色々やき大きさも様々になるがやろうかにゃあ。まっこと(本当に)ありがたいぜよ。


ワシの小さい頃はカラスがカーカー鳴いて陽が焼坂に沈んだらまだまだ明るいがやけんど、近くのおんちゃんは上半身裸になって団扇片手に夕涼みするのが普通やった。


今でも目を閉じたら思いだす、ヒグラシが鳴きよった...。


土間で使いゆう赤いビニール張りの椅子を納屋の前において、ボッーと黄金色に染まった田んぼの遠くを見ていたあのおんちゃん。みかん箱に腰をおろして、ランニング姿でタバコをくゆらしよったあのおんちゃん。


あのおちゃん達は、いったい何処にいったぜよ?


そう思いよってふと我にかえったら、どうぜよ、ワシがこの虎竹縁台に腰かけてTシャツぬいで涼みゆうちや!何ちゃあない、あの頃のおんちゃんは、ココにおったがぜよ。


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