強さと軽さの一閑張り行李

竹素地


一閑張行李は竹編みの素地に土佐和紙を貼って最後に柿渋で仕上げた昔ながらの技法で作られちゅう行李ぞね。「行李(こうり)」という言葉自体、もしかしたら若い人の中にはご存じない方もおられるかも知れませんけんど、行李はプラスチックなどの無かった、一昔前に衣類や書類などの収納箱として使われよったものながです。


半舁(はんがい)などとも呼ばれる事があったそうですけんど、一番、一般的やったものは、やっぱり柳行李ですろうか。細い柳をビッシリと編み込まれちょりまして小さい頃、納屋にあった行李の上にのって遊んだ覚えもありますが、自然な硬さがあり、ミシミシと音はするものの、まっこと丈夫で子供がのったくらいではビクともしないものやったです。


一閑張りの行李は、そこまでの強度や堅牢さがありませんので、実際の持ち運びの利便性には劣りますものの、軽く、丈夫な衣装箱として、ご家庭で活躍してきた秘密は和紙貼りの下の竹編みながです。しなり、粘りのある竹だからこそ比較的薄く、そして少し間隔を空けた四つ目編みにする事ができます。十二分な強度を保ちながら、お母さん方でも扱いやすい軽さも実現しちゅうがと思うがです。


それにしても、竹、和紙、柿渋...地産地消ではありませんが昔から日本にある素材の連携プレーと言いますか「チーム日本」でスクラムを組んで一つの形になった一閑張り行李。その姿も懐かしさではなく新しさを感じる出来映えぜよ。


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