夏の白竹

白竹手提げ籠


温暖化や都市熱などと言う事を聞きますけんど、エアコンのなかった、その昔、夏は今以上に暑かったと思いますぞね。だから、自然の力を借りて涼を楽しむ工夫がされて来たし、暑い季節を楽しむ文化も育まれたように思うがです。食欲がなくなりがちな時に竹の器を使うてきたのも、そのひとつ。夏の暑さで寝苦しい夜のために、竹の寝ござや、抱き枕、竹まくらなど、まっこと竹製品は色々と活躍してきたがですぞね。白竹や青竹を夏に多用するのは竹の持つ独特のヒンヤリとする感触、見た目の清々しい心地よさ、肌と目と両方から涼しさを運んでくれるからながです。


竹帽子


現代はも、こじゃんと(とても)多様化しちょりますので、夏だから、冬だからという季節感も以前よりは少なくなったぞね。夏でも黒染めの手提げを使いますし、冬でも晒し(白竹)のバスケットを持って行きよります。


けんど、今日は久しぶりの梅雨の晴れ間に誘われて、持ちやすいように特別に藤巻きして頂いた、職人さん自慢の手提げ籠に大好きな竹帽子をかぶって行きますぞね。前日までの雨のせいですうろか?緑の草木の香りが一段と濃く初夏の風に運ばれてきますちや。久しぶりに戻ってきた、南国高知の強い陽射しを通気性抜群の竹帽子で遮りながら、カエルの鳴く畦道を歩きよりますと暑い季節を、ちっくと楽しめそうなに思えてきて、本格的な夏の到来を心待ちしたい気分になってくるがぜよ。


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