嵐の後の竹林で

日本唯一虎竹林


先週の台風は久しぶりに高知を直撃した、まっこと凄い暴風雨の嵐やったぞね。あんなに強い風が吹くのは近年では、ちっくと記憶にないほど、風で家がミシミシと音をたて、一晩中弱い地震が続くような感じで、結局夜通し安心して眠る事は出来なかったがです。虎竹の里はお陰様でこれというような、大きな被害もなく、ホッと胸をなでおろす朝でしたけんど、庭の大きな木が傾いたり、街路樹の木が折れちょったりするのを見ると、やっぱり一晩中吹き荒れた風の猛烈さを思うがぞね。


木は硬く、太い、それに比べて竹は細いし、稈は空洞ですきに、普通に考えたら木の方が強そうに思えます。実際に風を受けるようすを見ても竹は風が吹く度に右に左に大揺れして、根っ子から吹き飛ばされんばかりちや。けんど、それでも台風の後に山に行くと折れている竹など一本もないがぜよ。何本か倒れてちゅうのは今年生えたばかりで、まだ柔らかい若い竹だけ。長い間吹き続いた、あの風をいなし。地面でしっかりと皆で繋ぎ合うて耐えたがです。嵐の去った後は、また凛として何事もなかったかのように涼しい顔をしちゅう。竹は凄いにゃあ、やっぱり今日もそう思わずにおれんがです。


台風ではないぞね、春の嵐。ちっくと風が吹いても竹はこんなに揺れるほど柔軟な姿勢です。



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