梅文字の「竹虎のえびら」、土用干しは続きます

竹虎のえびら、土用干し


このブログ「竹虎四代目がゆく!」を長くご愛読いただきゆう方がおられたら、もしかしたらご存じかも知れませんが自分はこの夏の甲子園でもベスト4と頑張っていた明徳中高の出身です。当時の明徳は全寮制で生活は厳しく規制されていたのですが、中でも間食ができないのは食べ盛りの自分達にとって結構キツイものでした。そこで、全校生徒そろっての食事の時間に一生懸命にご飯をたべるのですが600名の生徒に割り当てられたオカズには限りがあります。


竹虎のえびら、梅干し


そんな時に、とにかく役だったのが何を隠そう梅干しやったがぜよ。梅干しは食べ放題でしたし、食堂のテーブルの中央に常時置かれていましたので通りがかりに摘んで食べる事も多く、いつの間にか、それほど好きでもないものが大好きになってしまって大量に梅干しを食べるようになっていたのです。


平編竹籠、土用干しg


まあ、そんな事をふと思い出した「梅干し」です。しかし、よくよく考えてみますと梅は酢に漬け込んでいるはずなのに、どうして「干し」と言うのでしょうか?あまり深く考えた事も無かったのですが竹虎に入社してから梅干しは梅雨の晴れ間に土用干しといって竹笊などに広げて天日に干す事を教わりました。これは、お母さんから習っていれば別ですが若い女性でも中にはご存じない方もおられるかも知れませんぞね。


平編み竹籠、梅干し


土用干しすると、太陽の光で殺菌されて保存期間が長くなったりするだけでなく皮や果肉を柔らかくする効果もあるそうで美味しく色鮮やかな梅干しにするためには欠かせない工程なのです。竹虎では梅干しに最適なエビラという竹編み平籠を製造しています、元々地元の農家さんでは椎茸や野菜干し等にも使われていたものなのでサイズも90センチ×60センチと小さくはありません。


梅文字「竹虎のえびら」


ところが、やはり全国には梅干しを沢山漬けられるお客様もおられます。2011年からずっと竹虎のエビラをご愛用の大阪府N様は、毎年少しづつ買い足しをされて広いお庭に一杯に梅干しを広げられています。その様子を2013年、2014年、2015年とお知らせいただき、この時期の風物詩として楽しみにしちょりましたが、とうとう今年2016年には庭から飛び出して隣接する別の場所にも干されているので、まっことビックリ仰天したのです!


そして、「竹虎のえびら」と梅文字(梅干しで文字を書いて頂くなど初めての事です)には感激して言葉になりません!このような心温まるユーザーの皆様に支えられて自分達は竹の仕事をさせて頂けているのだと本当に感謝の気持ちでいっぱいになるがぜよ。


土用干しと聞くと7月頃の事かと思ってしまいますが、天候などにより遅れる年もあります。何でも9月になってからでも干すタイミングとしては間に合うようですので本格的なシーズンは終わったと思いますが、まだまだこれからの方もおられるのかも知れませんにゃあ。


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