2017年4月21日の投稿

海のギャングを捕まえろっ!?

ウツボ漁の罠と竹製エギ


海のギャングと聞いたら色々と思い浮かべられるかと思います。鮫なんかも恐ろしいですが、それより最強なのはあの大きな鯨も襲うというシャチなどかも知れません。けんど、高知で海のギャングと言うとそれはウツボの事ながですぞね。


ご存じない方は少ないと思うているのですが、大蛇のような身体に鋭い牙がズラリと並んだ顔は凶暴そのもの。見た目も凄いですが、獲物を襲う時のスピード、パワーは大迫力です。


ところが、そんなウツボを高知ではタタキにして食べてしまいますので更に恐ろしいのは人間でしょうか?地元では「お客」と呼ばれる宴席などでも大皿いっぱいにウツボのタタキが盛られて大人気です。


竹製エギの付いたウツボ漁の罠


あのどう猛なウツボを一体どうやって捕獲しているかといいますと、漁師さんの使っている道具はこのような大きな筒状の罠です。さすがに鰻を捕るウケのように細くはありません、中でウツボが暴れてもビクともしないような硬質ゴムはサイズに切り揃えるだけで半日かかるほどの強さです。


おっと、しかし、それでもどうですろうか?筒の両サイドの入り口にウツボが一度入ったら二度と出ることはできないエギが取り付けられていますが、この部分だけは昔も今も竹製です。これだけ新素材はじめ色々なものが出回る時代でも竹の機能性を上回るモノがないという証。


海で、山で、田畑で、民家で、竹はずっと人に愛され、育まれて来ました。そう思うたら、このエギひとつ、何と味わい深いモノかと思うのです。


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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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