土佐伝統の竹籠たち、祝儀籠

祝儀籠


昨日のポスター中央に写っているのは祝儀籠ぜよ。今回の竹籠とあまりにも色合いが違うので、まさか同じ籠と思わず、もしかしたらビックリされる方もおられるやも知れませんが全く同じ竹籠です、時間の経過と共に色合いが深まり赤茶けてきているだけなのです。


祝儀かご


形を良く見比べてみてください。ポスターのものは持ち手が二つになっていて開くタイプ。古い赤茶の竹籠の方は一本持ち手という違いはありますものの同じ祝儀籠。


これは高知では昔から編まれていた婚礼の時に鯛を入れて持ち運んだ縁起の良い竹籠なのです。今ではすっかり見られなくなって馴染みもなく、何に使われていたのかも忘れられようとしていますが、家族で行くピクニックバスケットのような使い方もできそうですので今の時代にあっても重宝しますにゃあ。


米あげざる


南国土佐らしい、質実剛健な孟宗竹と淡竹(はちく)で編まれた米あげざるが隣に写っています。無骨で見た目はスマートな感じではありませんが、とにかく使うと丈夫で頼りになる竹ざるでした。ほんの数年前まで専門に近い形で製作される職人さんがおられましたが今では作っていません。


しかし、こうして40数年前のポスターに写った竹ざるを見ると長い伝統の中で培われてきた貴重な逸品だったという事を改めて思うのです。


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