竹皮のオニギリ弁当は少しお預けです。

竹皮


オニギリ弁当用の竹皮は長さや幅がある程度揃っていなければならないので、細かく裂いて編み込む竹皮草履の材料より選別が大変です。竹皮は天然抗菌作用もあり、乾燥させて長期保存もできるうえに水に戻せば柔らかくしなやかな素晴らしく使いやすい包材となります。


ある程度年齢の方でしたら、お肉屋さんで見た記憶のある方も多いかと思います。現在ではこのような自然の竹皮を使う牛肉といったら一流のブランド牛だけとなりましたが、ご家庭でのオニギリ弁当にはご愛用いただくお客様がおられます。もちろん使い捨てというような、もったいない事はありません。歩く洗って干せば何度でも使えるスグレモノです。


護岸用の竹林


ところが、今年は先日の西日本を襲った大雨の影響でこの竹皮がほとんど収穫されずにいるのです。材料として使っていた真竹の林は元々は洪水時に堤防の役割をするために人工的に増やされてきた竹林が多いのですが、この竹林が護岸用だけに大水ではすっかり浸水してしまい竹皮を集めることができなくなってしまいました。


植物には沢山実のなる表年、裏年というリズムがありますが、筍にも沢山生えてくる年、そうでない年が交互にやってきます。ちょうど今年は沢山の筍のできる表年、竹皮も昨年以上にできるはずでしたが自然の力には勝てません。国産の竹皮はこれから来年まで品薄がずっと続いていきます。


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