竹虎カレンダー2019

竹虎カレンダー2019


今年も残すところ後1ヶ月あまりとなりました。恒例となっています竹虎カレンダー2019は、この一年の感謝と来年もよろしくお願い致しますという気持ちを込めまして商品代金合計3,240円(税込)以上のお買い物していただきましたお客様にもれなくプレゼントさせて頂いております。来月末まで、先着2019名様限定、カレンダーが無くなり次第の終了となりますので何卒よろしくお願いいたします。


日本唯一の虎竹


来年はどんな年になりますろうか?


お節料理にはゴボウの芯を抜いた「筒ゴボウ」というものがありますが、これは向こまで見えて先行きの見通しが良いという縁起ものです。手入れされた日本唯一の虎竹の林も見通しという所では負けていません。伐採されなくなり荒れ放題の竹藪しかご存じない皆様が美しい竹林に来られて驚かれる事があります、しかし、もともと、竹林とは竹と人が作るものであり、見通しが良く明るい竹林には明るい来年があるのです。


チョコレートケーキの王様、ザッハトルテ

衣装籠


随分と前からお願いされていた衣装籠の下地がようやく出来あがりました。大きな衣装籠には真竹より孟宗竹の方が身も厚く、頑丈に製作できるという事ですが良質の材料がなくて時間がかかっていたのです。美しい出来映えに、これならお客様にも喜んでいただけると嬉しくなっていました。


ザッハトルテ


今日は何か良い事が起こりそうな予感がすると思っていましたら、オーストリアから成田に到着し、そのまま脇目もふらずに虎竹の里に直行いただいたお客様が来られたのです。普通は色々ご覧になられたり、日本での用事があったりされるものではないかと思いますが虎竹の里に真っ直ぐにお越しいただいたと言われます。


それだけでも感激なのですが、そのお方の手に持たれていたお土産に更に感激しました。ご存じでしょうか?チョコレートケーキの王様と世界が認めるザッハトルテです!ザッハトルテは、有名すぎるくらい有名なオーストリアのホテル・ザッハー(Hotel Sacher)のお菓子です。テレビや雑誌でも出てくる事が多いので実はずっと前から一度食べてみたいと思い続けていました。


ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)、ザッハトルテ


恐る恐る箱を開けてみると、ああこれが憧れのザッハトルテか!?と又感激。一人で食べるにはあまりにも、もったいないので切り分けてもらい社員全員と少しづつ分け合い美味しく頂きました。お菓子にはワクワクさせていただきましたが、肝心の来社の目的である虎竹の仕事の方はもっとワクワクできるような内容です。実現できるなら来年の春を飾る楽しいイベントになりそうです。


この名物菓子ほどではないにせよ、一人でも多くの方に喜びを感じられるお手伝いができればよいと思っています。


青竹細工の職人

青竹笊


青竹ざるが編み上がってきました、しかし、この竹ざるは本当に良く出来ている。まず網代編みされてから渦巻状に編み広げていく竹ひごの流れがスムーズで美しいのです。


青竹ざる


日にかざして竹ヒゴの影を見たらこんな感じ、何気に使っている蕎麦笊はどんな竹笊でしょうか?こんなに綺麗な編み込みがされていますでしょうか?


竹ざるの縁巻


盛り付けられた蕎麦や素麺の器として、食材をより美味しく感じさせてくれそうなしっかりとした縁巻も見事です。


青竹細工の職人


この青竹ざるの職人だけでなく、竹の旬が良く材料が豊富なこの時期は青々とした竹が並べられ職人もイキイキされているように感じます。青竹細工特有の瑞々しい香り立つような仕事場は良いものです。


続・バンブーフロンティアの竹活用

バンブーフロンティア


こちらで製造される竹の建材は孟宗竹をローラープレスで圧延圧搾して高密度に圧縮成形したものだそうです。そこでまず、ローラーをかけて竹を平たくした素材があります。竹虎にもヒシギという袖垣等に使う部材がありますが、一枚一枚手で打ち広げていますので、もちろん粗さは違うもののこれは生産量が段違いだと思います。


孟宗竹をローラープレスする機械


圧延圧搾する機械もまだ新しいようですが少しつづ使われている様子です。


孟宗竹ローラープレス機械


硬い竹素材はこの機械の内部を通ることによって平たい状態になるのです。


バンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー


とにかく広大な工場です、ズラリと並んでいるのは乾燥機でしょうか?普通の竹材工場では、まず見る事のできない大型機械に圧倒的な竹材処理能力を感じます。


バンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー


これは加熱処理のようです、ローラープレスをかけられた竹が機械の中を移動していきます。竹の繊維強度特性を活かして2600tプレスで圧縮成形されますので高強度コンクリート並みの強度があり寸法変化の少ない新建材が完成するそうです。


バンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー


隣の工場からは、細かく砕かれた竹粉末がベルトコンベアーで次々と運ばれて来ていました。


竹粉砕


割と粗目に粉砕されています。


大量の竹粉


それにしても、この量の多さは鹿児島県で孟宗竹を使った紙製造をされている中越パルプさんを思い出す迫力です。日本一の竹林面積を誇る鹿児島では筍農家さんが間伐した竹材が豊富にあり、その竹の有効活用して様々な竹紙製品を提案され続けています。実は先日の環境省グッドライフアワードでも実行委員会特別賞(環境アート & デザイン賞)を受賞され同席させていただいておりました。


バンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー


新し竹の可能性を創造すると言われている通り、日本の竹材を使い、エネルギーも同じ竹から再利用するというバンブーフロンティアさんの事業がうまく稼働するようになれば竹活用の大きな一歩となります。課題もありそうですが、これから全国に同じようなプラントが建てられる事になれば竹林の有効利用が進み日本中の里山の竹林が美しく生まれ変わるかも知れません。


バンブーフロンティアの竹活用

バンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー


第59回全国竹の大会は熊本県で開催されました、去年の高知大会の記憶がまだ新しいと言うのに本当に一年は早いものです。竹の多い熊本での大会という事で全国から予想以上の沢山の方が集まり大盛況のうちに初日の大会式典、シンポジウムを終えたのですが今回の参加された皆様の中には2日目の現地視察研修会を楽しみにされていた方も多かったようです。


バンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー


昨年の高知大会もトヨタレクサスの竹ステアリング製造現場を見学できるという事で多数のご参加をいただきましたが、今年はさらに多くの参加者でした。竹の大会というのは以前は数千人単位の参加者のある全国大会でしたので、その頃と比べると又事情が違うものの自分の知る中ではこれ程の注目度が高く熱気のある現地視察はなかったと思います。


バンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー


視察を受け入れて頂きましたバンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー株式会社様の投資金額、圧倒的な設備は聞き及んではいましたが実際ににその規模を体感すると本当に唖然としてしまいます。


竹集積材


「放置竹林」という言葉はお聞きになられた事があるでしょうか?日本の竹材利用は年々少なくなり驚異的な成長力の竹が増えて困っている地域が多いのです。そんな日本の竹材利用を進めたいと取り組まれているこちらの会社様ではバンブーフロンティアが竹やバークの収集、一次加工などの原料供給の部分を受け持ち、バンブーエナジーがバイオマス利用のエネルギー供給を担当、バンブーマテリアルが建材等の製品製造をするという「竹を使い、竹製品を作る」まさに竹の有効活用という意味では夢のようなプラントなのです。


竹集積材の製造は既にはじまっておりサンプルもありました。竹は比重が重く硬いのが特徴です。このサイズの塊でもズシリときます。


バンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー


さっそく工場内を見学させていただく事になりました。広大な敷地の様々な設備、竹加工をする機械類はすべて中国製との事です。


竹割機械


そんな中で気になる非常に機械がありました。今年の5月に中国広寧の竹加工用機械製造会社で竹の太さをセンサーが感知して自動で菊割を選ぶ竹割機械を拝見しました。ここには、その加工機械を更にバージョンアップされたような機械があります。


菊割


この菊割が竹の太さによって回転し同じ割幅の竹を作ることができるのです。


オペレーションボード


オペレーションのボードも本格的、国内の竹工場では見た事もありません。このようなプラント自体も中国では既に前々から稼働しているそうです、竹の世界では日本は遅れをとっていると言わざるを得ません。


蛇行する四国三郎(吉野川)

吉野川(四国三郎)


四国を流れる吉野川が四国三郎と呼ばれて日本三大暴れ川に数えられているのは以前の30年ブログでもお話しさせていただきました。川幅が一番広いところで2380メートルもあり、総延長も一番長い四国最大級の川です。


吉野川(四国三郎)


水害など、普段は静かな山間を遠く高知県から徳島県にかけて流れる美しい姿からは想像もつきません。しかし、そこが自然の恐ろしいところなのです。ずっと向こうにある川岸ですが、その岸辺にそって生茂るのは真竹の林。一旦暴れ出すと人間の手には、とても負えない暴れ川を抑える防災林として昔から整備されています。


吉野川(四国三郎)


上空から眺めると狭い谷間を真っ直ぐ徳島県を横断して紀伊水道に向かっています。一文字に進んでいくとしかイメージのながった四国三郎ですが今回、自分の中に新しい発見がありました。


吉野川(四国三郎)


徳島市は吉野川河口の三角州になった所に位置していますが、川は真っ直ぐに海に流れ出す本流の他に大きく蛇行した二つの流れがあります。調べてみると旧吉野川と今切川と言うそうです。この辺りは洪水のためコメ作りが難しく、藍の栽培が盛んになり徳島特産の藍染が生まれたと藍農家の方に聞いた事があります。


川の向こうに見える山裾に一本の線のように見えるのは高松から鳴門大橋への向かう高速道路です。人の力というのも素晴らしく、便利な道、大きな橋を次々に建設していく時代ではあるものの、やはりそれでも自然の力にはとうてい敵いません。先の豪雨では高知の山間を貫く高速道路は土砂に流されて跡形もなくなり現在復旧工事の真っ最中です。


自然の驚異に自然の竹を使って立ち向かった先人達、その期待に応え続けている竹を忘れてはなりません。


続・川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」

川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」


初めて知った糸ヶ浜海浜公園、静かに寄せる波、青い空と海がある本当に美しい所です。大分空港から大分市内に向かう途中でもありますので県外からのお客様も立ち寄りやすい場所にある展示は確か今月いっぱいだったかと思いますので機会があれば是非一人でも多くの方にご覧いただきたいと思います。


作者の川島茂雄さんは非常にユニークな取り組みを続けてこられた竹工芸家です。竹の世界では異端児でもあり先駆者でもあり、しかし主な活躍の舞台は海外でしたので作品を初めて拝見できたのは2017年のブラジルでした。もちろん随分前から存じ上げてはいるのですが、前回に作品展でお会いした時には残念ながら美術館での創作中で完成した作品を観られずにいたのです。


川島茂雄作、竹アートオブジェ


外務省が日本のPRのために2017年6月に開設したジャパン・ハウス サンパウロ(JAPAN HOUSE Sao Paulo)オープニング企画展示『竹 ― 日本の歴史』展は、日本人でも知らない日本を知っている、竹の民具の揃え方、展示方法、凄いものでした。この企画展を準備したキュレーター・マルセロ・ダンタス(Marcello Dantas)という方が、外国人でありながら日本の竹に精通した、いかに尋常な方でないのか良く分かりました。


そんな会場に日本唯一の虎竹を使って頂いた四代目田辺竹雲斎さんのインスタレーションが意思を持った生命体のような存在感でオーラを放っています。そして、その横に鎮座していたのが川島茂雄さんの作品でした。JAPAN HOUSE Sao Pauloでの竹インスタレーション、関心のある方は是非ご覧ください。


川島茂雄作、竹アートオブジェ


川島さんは作品作りには、いつも地元の竹を使用されているそうです。JAPAN HOUSE Sao Pauloでの創作にはブラジルの竹を使用されました。それでは竹が無いと聞いていたアメリカでの大型の作品創作はどうだったのか?実はアメリカには在来種はないものの、現在では海外から持ち込まれて育てられた立派な真竹の竹林があるようです。


そう言えば高級住宅街の植栽に竹が欠かせないと聞きますし、虎竹の里にもシアトルの造園会社さんが虎竹を見学に来られた事もありました。20数年前にサンフランシスコで一泊お世話になった竹愛好者の方のご自宅のアパートにも鉢上の竹が沢山ならんでいた事も思い出されます。そこで可能になった竹アートオブジェ、画像からは大型クレーンまで登場して凄いことになっていた事がうかがえます。


川島茂雄作、竹アートオブジェ


大型の竹オブジェ創作には大量に使う竹材の調達も大きな課題になろうかと思います。竹材を日本国内から運ぶとなると今年8月の世界竹会議メキシコまで日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」を輸送したように、その手続はじめ費用面が課題になりそうです。ちなみに竹トラッカーは、あんなに小さいボディではありますが20フィートコンテナ一台を専用に使いましたので輸送費用には302万円もかかりました。


川島茂雄作、竹アートオブジェ


しかし、地元に竹材があるとなれば現地で竹割をして一からの製作になるものの輸送を考えずに済みますし、現地の竹を使い現地で創作される作品に意味合いもありそうです。それにしても巨大竹オブジェ創り、確かに大変な挑戦ではありますが楽しそうに思えてなりません。


川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」

川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」、竹虎四代目


川島茂雄さんという竹工芸家は面白い。初めて大きな竹オブジェを創作したのは15年以上前のこと、スタッフ10人がかりで一ヵ月にも及ぶ製作期間を費やした大作もあるそうなのです。残念ながら作品は全てアメリカなど海外なので実際に拝見することは出来ていませんでした。


川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」


しかし今回製作の場所に選ばれたのが大分県は糸ヶ浜海浜公園。ここなら近くではないものの何とか行けると言う事で拝見させて頂くことにしたのです。それにしても大分には小さい頃から何度も来てはいますが、この美しい浜辺を知りませんでした。海水浴にはもちろん、キャンプや日帰りの行楽に家族連れで楽しめる素晴らしい公園としても整備されています。


川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」


駐車場からの木立を抜け別府湾を臨む砂浜に川島さんの竹アートオブジェが見えた瞬間、一気にテンションが上がり足どりが早くなります。


「何と凄い......!」


画像を見せることなく一言で説明するとするならば空に向かう巨大な蛇籠でしょうか?蛇籠とは長い筒状の竹編みに石を詰めて護岸に役立てるものです。最近ではあまり見かける事はありませんが、環境保全から高知県でも一部竹製の蛇籠が河川に使われたりしています。


川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」


川島さんは、この先端の尖った筒状の作品を最初は真っ直ぐに立てるつもりだったと言います。作品の全長は17.5メートルもありますから、そうなると凄まじい迫力だったに違いありませんがそれにはクレーン車など大掛かりな機械が必要です。


川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」


中が空洞になっているとは言え丸竹は意外に重いもの、しかもこれだけの量と大きさになると重量もハンパではないので人の力では、ここまで鎌首のように立ち上げるのが精一杯だったと言われます。尖った先端が首を上げ、大空を目指そうとしている姿は見ているだけで明日を感じさせてくれるようで元気が湧き上がってきます。


川島茂雄作、竹アートオブジェ「空竹海風(そらたけうみかぜ)」


むしろ、垂直に立った姿より多くの方に感動を与えるのではないか?まるで子供の頃に戻ったようなワクワクした気持ちを抑えきれず思っていました。


続・魅力ある竹の道具たち

蟹モジ


昔ながらの漁具は竹で作られたものが多いのですが、この蟹モジと呼ばれる蟹捕獲用の竹籠はどうでしょうか?均等に割った竹を節近くまで切れ目を入れて扇状に広げてワナにするなど素朴ながら本当に見事です。


古い魚籠


虎竹の里では鰻を獲る竹筒を鰻筌(うなぎうけ)と呼んでいましたが、ただのツツともウエとも又、鰻モジとも言われています。したがって蟹モジは、蟹を獲る竹籠の名称です、自分はあまり使ったことがないものの内職さんの中にはシーズンになると必ず漁に行く方がいてツガニ(モクズガニ)を沢山いただいてました。


食する時には決まってツガニ汁です。蟹をつぶして煮るだけのシンプルな調理法で家族は「フワ」と呼んでいました。その名の通り、蟹の旨みがつまったフワフワが汁に浮かび本当に美味なのです。


魚籠


底の要所を桜皮で補強した珍しい魚籠、こんな細工もあったのかと驚きます。


柳弁当


柳を使った飯行李なども拝見できました、しかし唸るほど編み目が細かい...。数年前まであった柳弁当箱と比べようもない程の出来映え、昔の手仕事にはいつも舌を巻きます。


天秤棒担ぎ籠


天秤棒という肩に担いでバランスを取りながら運ぶ担ぎ籠ではないかと思いますが縦ヒゴに丈夫でしなやかな女竹系の竹が使われています。竹の特性を活かして本当によく編まれてるいると感心しきりです。


魅力ある竹の道具たち

西日本の箕


今、手元に職人さんから頂いた四国、中国、近畿地方を中心に西日本のを中心に調査した冊子があります。ご高齢ではありますが、まだまだ元気で頑張ってもらいたい職人から手渡された時には、大事にされていた物と知っていたので驚きと共に寂しさもありました。その貴重な資料をみると、さすがに研究されている学者の方が調べただけあって竹箕の産地や形の違いが整理され掲載されています。


四ツ目のエビラ


今では産地も無くなり一般的に流通している箕など、ほとんどありませんので実物を見たいと思えば知り会いの職人や農家さんを訪ねるか、資料館に行くしかありません。


古い竹の道具には、実際に使われて来た何とも言えない魅力があります。たとえば四ツ目編みのエビラ、網代編みのものは竹虎でも製作していますが、このタイプはあまり見たことがありません。数十年使われてきたに違いない竹肌の光沢、それでいて新品の時と変わらないような端正な形です。


エビラ


網代編みのエビラは竹の身部分と竹表皮を組み合わせて編まれています。


古いエビラ


なので時間の経過と共に色合いに違いができて、竹編みの上にまるで誰かがデザインしてラインを引いたかのようになっています。


古いエビラ


竹はただ枯れただけでは、このような美しさにはなりません。長い時間をかけて人に寄り添い、役立ち、喜ばれる事によってこれほど魅力的に変われるのです。


第6回環境省グッドライフアワード受賞式にて

第6回環境省グッドライフアワード環境地域ブランディング賞、高橋俊宏、竹虎四代目(山岸義浩)


作っても作っても売れない自社製品に業を煮やして飛び込み営業をした。誰に言われたわけでもないが40名もいた職人やら、社員やらの口に出さないプレッシャーだったと思う。忙しいからと言って怒る職人など一人もいない、ただ自分の作ったものが毎日倉庫に積み上げられていくだけと言うのは誰にも耐えられないのだ。


道


慣れないネクタイを巻き時にはスーツで、時には竹虎のジャンパーを着て何とか販売出来ないかと担当の方に話をするが全く相手にされない。電話一本繋いでもらうだけに、こんなに苦労するのかとこの時初めて知った。空回りばかり、肩を落とした惨めな男が歩いた道。最近ではあまり来る事はなくなったが今でも車で通りかかると思い出す、もう30年近くも前の事になる。


第6回環境省グッドライフアワード


竹など一体誰に必要とれさているのか?


「こんな竹なんか...!こんな竹なんか...!」


何万回、何十万回、いや何百万回思ったことか。腹いせまぎれに蹴った竹が自分に倒れて来る、額から流れる血に我にかえって竹を抱いた。


第6回環境省グッドライフアワード環境地域ブランディング賞、高橋俊宏、竹虎四代目(山岸義浩)


虎竹は土佐藩政時代には年貢として献上されていた虎模様の浮かびあがる特産の竹であり、竹虎には創業124年という歴史がある。知らない方からしたら順風満帆に見えてるのかも知れない。


第6回環境省グッドライフアワード、竹虎四代目


日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」の活動を前々からご覧になっていただいている方も多い。しかし、竹虎が変わりはじめたのは数えきれないほどの多くの恩人の皆様のお陰である、そして自分達にしかない虎竹の本当の価値を知ってからだと思う。


今回の受賞式には、そんな地域資源を大切にされている方々が来られている。同じ四国から、全国各地から自分の全く知らない素晴らしい活動が続く。それぞれの明るい笑顔を拝見しながら虎竹の里の事を一日中ずっと考えていた。


第6回環境省グッドライフアワード環境地域ブランディング賞を受賞!「竹虎四代目も歩けば棒に当たる」は本当だった!?  

竹虎四代目(山岸義浩)


先日の30年ブログ「竹虎四代目も歩けば棒に当たる」でお話しさせて頂いたように火傷は自分の不注意でした。熱く熱く熱せられた鉄管に額をゴツンと当ててしまうとは...。しかし、本当に職人との話が面白く熱中していて瞬間的には痛くてヒリヒリ感が続くものの、その後はそこまで痛く思わないので「大したことは無かろう」と、そのままにしておいたのです。


後で痛みのない火傷は気をつけないといけないとか、感染症だとか色々教えてもらいました。そう言われると額など薄い皮膚一枚ですぐに頭蓋骨ですから注意せねばならないのかも知れません。翌日、皮膚科に行く事になったのは前回のブログの通りですが、とにかく皮膚科は混雑しています。アトピー体質なので子供の頃から通っている病院があるのですが駐車場すら停められないので、今回は火傷だし新しい所で簡単に診察してもらおうと思ったのが間違いの始まりでした。


何処に行っても2時間、3時間待ちは当り前です、こんなに患者さんが多いのは季節のせいでしょうか?4軒目に辿りついた今月閉院予定という医院も待合室はいっぱいでした。閉院するという事は通院できないと言うことなんですが、どうせ今回限りと思っていたので待たせてもらう事にしたのです。


竹炭石鹸


自分自身がそうなので良く分かります。アトピー体質で痒みがあってもステロイドや竹炭石鹸、竹酢液などでケアしています。


竹酢液お風呂


病院にまで来るというと結構症状が重くなってからなのです、それでこれだけ多くの患者さんがいるという事はおそらく、この何倍、何十倍と皮膚のトラブルで困っておられる方がいるはずです。一番の原因は食品だと思っていますが、竹がこのような人々のお役にもっと立てる事があるはずだと思いを新たにしています。


さて、火傷のキズの方ですが閉院前にもう一度だけ診察したいと先生が言われるので行ってきました。すると、ご高齢の先生が目をキラキラさせて「こんな子供並みの回復力は初めて!」と驚かれます。「好き嫌いなく何でも食べているでしょう?」全くその通りなんですが、子供並みの知能とは言われた事は多々あったも、子供並みの回復力というのはありません。いつも成長の早い竹の近くにいるからでしょうか?まあ、いずれにせよ、こうして無事ガーゼを取ることもできてメデタシ、メデタシでした。


日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」


そして、ゴツンと当たったから何か凄いラッキーが当たるかも?と前回のブログで言っていましたけど、ありましたっ!ラッキーが!何と、第6回環境省グッドライフアワード環境地域ブランディング賞を受賞させて頂いたのです!


「日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」が走る! 地域資源虎斑竹と共に100年」、本日は青山TEPIAホールにてカンファレンス&表彰式が開催されます。


静かなる竹の異変

竹虎四代目、タイの竹


色々な土地に出かけさせていただき多くの竹を見る機会があります。日本国内だけでなく海外でもそれぞれに興味深い竹があり、人と竹の密接な関わりがありました。民族、文化、習慣が違っても竹の特性は同じです、そこに長い月日をかけて生み出された竹細工には普遍的な美しさを持っています。


羽田国際空港の竹イルミネーション


イネ科の竹の品質は世界でも日本が最高だといつも申し上げています。海外から見れば「竹の国」日本、しかし、この地に暮らす人々にとってはどうでしょうか?


虎竹の里の職人が日本唯一の虎竹が当たり前の普通の竹だと思っているように、外からの視点を持たないと見逃してしまう価値もあります。そういえば今年も羽田空港国際線ロビーには美しい竹林が現れていてイルミネーションが点灯するそうです。まさに日本ならではのお出迎えであり、お見送りに相応しい装飾です。


らっきょう竹


ラッキョウ竹と聞けば、なるほどと納得するような面白い形の竹を知りました。竹細工には不向きで釣竿やパイプなどに使われる竹ですが職人さんの中には竹を扱う内に国内に600種とも言われる竹そのものにも関心を持たれて大切に育てられている方も多いのです。


日本最大級、孟宗竹の花


また、近年は竹林の異変に足を止めることか多くなりました。先日の日本最大級、60年に一度の孟宗竹の開花は記憶に新しいてすが、ここ数年静かに竹林には変化が起こり続けています。


テングス病


テングス病もその一つ、この多さは高知県などという狭い地域ではなく、全国的な流れの予感があります。


孟宗竹


自然の変化を前にして人は、ただ見守ることしかできません。竹の山に来るたびに自分達は生きているのではなく、生かされているのだと感じます。


ドライブイン「ストップ」特製鉄板焼肉

ストップ特製鉄板焼肉


小さい頃は高知県には高速道路も無かったし、道路事情も悪く虎竹の里から高知市内まで車で移動するのに混雑したら3時間近くかかる事もあった。だから祖父は必ず途中のロードサイドの店で休憩していた、その日はたまたま昼時になったので中間地点である土佐市にあるドライブイン「ストップ」で食事をする事になりました。


日本唯一の虎竹


本当に長い間行く機会がなかった店なのですが、先日はたまたま45年ぶりに食事をする機会がありました。注文は、もちろんあの時と同じ看板メニューである「ストップ特製鉄板焼肉」。高速道路が出来てからは、ほとんど通る事のなくなった国道脇で、今でも変わらず同じメニューで営業続けている事に感動します。


虎竹タガワインクーラー


食べ物や、香りというのは不思議です、遠い記憶が瞬間的に蘇ってきます。ジュージュー湯気の立ちのぼる向こうにボクには優しかった竹の鬼と呼ばれた男がいるような気がします。インターネットを見るとグルメランキングなどが沢山あって次々と新しい店が登場し、流行もあれば見た事もないサービスが生まれていますが、やはりこうして長く続けられている店こそが素晴らしい、本物だと感じます。


虎竹ドリッパー職人

虎竹コーヒードリッパー製造職人


虎竹コーヒードリッパーで入れる一杯は格別です。自分のように一日に数杯飲まずにおれないコーヒー党には本当に嬉しい逸品ですが同じようにお好きな方はおられるようで少しづつ認知が広がっているように思います。


虎竹コーヒードリッパー製造職人


では虎竹コーヒードリッパーが、どのように製造されているか?今回は簡単にご紹介したいと思います。これは傘のミニチュアではありません(笑)、コーヒードリッパーを編み込むための型です。同じ形の花篭や手提げ籠バックを編み込む場合に型を使います、これは竹だけではなくてアケビ細工や山ぶどう、あるいは他の天然素材を用いる編組細工では一般的な技法です。型を使う事で自然素材の微妙な違いはあるものの、概ね同サイズ、同品質の籠が出来あがるのです。


虎竹コーヒードリッパー製造職人


この型も昔ながら代々使われてきた木型もあれば金型もあり様々です。コーヒードリッパーの場合にはこように加工しやすい金属板で型をきめて、編みやすいように回転させられるようにしています。




豆竹ざるが編み上がりました。

竹虎四代目(山岸義浩)、豆竹ざる


自分が仕事用のデスクで愛用している自慢の竹ざるを紹介したいとずっと思っていました。米研ぎざるのような形をしていますが通常の米研ぎざるが25センチ程度(これでも昔から比べたら随分と小さいのですが)なのに比べ、直径がその半分の12センチしかありません。


米研ぎざるは竹細工の代表格でもあり、輸入の商品も含めて普通によく見かけると思いますので簡単に製造できるように勘違いされていますが、横編みと言って非常に高度な技術が必要とされます。熟練の職人でも綺麗な形に仕上げられるのは国産としては本当に少なくなっている竹ざるなのです。


竹ざる


国産豆ざる、ほとんど流通していませんので数年来ずっと見続けていて、いつかチャンスがあればと心に留めていましたが、竹の旬もよくなった晩秋にちょうどタイミングよく機会がありましたので少しだけ編んで頂く事にしました。ただ、竹細工を小さくするのは非常に難しい事なのです、それでなくとも製作できない竹ざるをスケールダウンするのは容易ではありません。そこで、自分の使う12センチサイズより少し大きくした14センチサイズで編んでいます。


デスク用豆ざる


自分はこんな感じで12センチサイズを使っています、中に入れたホッチキス針箱やUSBなどと見比べていただくとサイズ感がお分かりになるかと思います。恐らく日本一多種多様な竹細工をデスク周りに置いていますのでこれだけの逸品もそう目立つ事はありませんが一般の方の机このような豆ざるが一つのると景色は一変するだろうと思います。


豆竹ざる


形もひとつひとつ微妙に違っていて多少楕円になっているものもありますが、それぞれ竹の個性だと思って頂ける方だけに楽しんでもらいたいです。


テレビで紹介された青竹踏みについて



決定版!青竹踏みの使い方。これであなたも竹踏み名人♪で青竹踏みの使い方を動画でご説明しています。この青竹踏みへのお問合せが急に増えたのは、朝日放送テレビ「名医とつながる!たけしの家庭の医学」という番組で頻尿の解消に青竹踏みが良いと紹介されたからとの事でした。このようにメディアでご紹介いただけるのは有難い事ではありますが、一時のブームのようになって次々と出てくる健康法の中で青竹踏みが流行のような形になってしまうのであれば、あまり好ましい事でないと考えています。


そもそも竹虎で青竹踏みに力を入れはじめたのは20年近く前から毎年行っておりますインターンシップでした。参加される地元大学生の皆さんが、自分達では一家に一つはあると信じていた青竹踏みの事を全く知らない事にショックを受けたのが最初だったのです。


青竹踏みは竹を半分にしただけの簡単なものだと思われています、放置竹林が多く原材料はタダのようなものだから安価に出来ていると勘違いされる方もおられます。しかし、このようにシンプルなものだけに竹材の伐り出しから製造、管理まで大変な事が多いのです。それでもずっと続けていますのは、やはり日本人の竹離れが進む中、何とかしたいという危機感があり、一目で竹と分かる青竹踏みを全国のご家庭に届けたいという思いがあるからです。




日本の世帯数はどれくらいでしょうか?調べてみたら5340万世帯!これはっ!?一世帯に一本となると気の遠くなる数量です、たとえ全てのご家庭に届くことはなくとも一本でも多く、それだけを心掛けているのです。青竹踏みの種類も実はあれこれと有りますので、お好みのものをお選びいただけると嬉しいです。


竹虎の社員の声から生まれた強力青竹踏みもあるのです。毎日愛用していると普通の青竹踏みでは足裏への刺激がモノ足りなく感じる事があります。そこで普通の孟宗竹ではなく、少し細身の真竹を使い加工しています。孟宗竹は身の部分も厚く、製造しやすい素材ですが真竹となると全てがそのような訳にはいきません。素材を厳選し管理には数倍の労力が必要です、しかし、自分の愛用している数本も全て強力青竹踏み「踏王(ふみお)」くんです。


自分達が考え、自分達が愛用するものだからこそ、青竹踏み上級者の方々にはオススメしたいのです。「こんな物が欲しかった」きっとそう言っていただける一品です。




続・凱旋!日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」

竹トラッカー、竹虎四代目、通天閣


もう距離は少ないとは言え、電池が少なくなっている以上はのんびりばかりもして居られません。何せ竹トラッカーはエコな電気自動車ですからガソリンスタンドで気軽に燃料を入れられないのです。動くなくなったらピタリと止まりますので後は電源を貸してもらえそうな所を探さねばならなくなります。




急ぎ、御堂筋を南下して淀屋橋からナンバ高島屋前、そして通天閣を横に見ながら走りました。実は今回、日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」凱旋の機会に大阪市内の本政寺にお参りするのが一番の目的ではありましたが、ちょうど菩提寺から数キロのところにあるギフトラッピング用品、包装資材の通販を手掛ける株式会社ヘッズ(HEADS)様にも、どうしてもお伺いしたい理由がありました。


竹トラッカー、竹虎四代目(山岸義浩)


若干の寄り道になりますので電池の残量が気になります。電池使用料は距離だけではなく勾配も大きく関わっているのは「チャレンジラン横浜」での箱根越えで痛感しています。


ややっ!?燃料がいつの間にやら一目盛になっています!まずい!


竹トラッカー燃料メーター


あと数キロしか走れないところに来ていますが、ここにきて道に迷ったり...ところがとうとうHEADS様の社屋発見!




こちらのHEADS様にはご縁を頂いて少し前に会社見学をさせていただいておりました。


株式会社HEADS様、竹トラッカー


社屋の素晴らしさや、お洒落で健康的な社内食堂まである設備にも驚きましたが何よりも社員の皆さんがイキイキと目を輝かせて楽しそうなのです。


株式会社HEADS様、竹トラッカー


その姿に感動して、是非今度竹トラッカーで大阪に来るときにはお邪魔させてもらいたいと考えていました。


株式会社HEADS様、竹トラッカー


そうしますと仕事の手を止めて社員の皆様がが大歓迎してくださり感謝感激!


株式会社HEADS様、竹トラッカー、竹虎四代目


記念撮影やら、充電やら、同行した竹虎スタッフが社内見学させてもらっている間に何と額縁に入れた記念ポートレートを制作いただきました!ありがとうございます!


株式会社HEADS様、竹トラッカー、竹虎四代目


幸せな時間を過ごさせてもらってから本政寺までラストラン。


本政寺、竹トラッカー、竹虎四代目(山岸義浩)


すっかり遅くなり暗くなってしまいましたが無事に辿りつけて世界竹会議の報告や、遠くメキシコまで無事に行って帰ってこられたお礼を言う事ができました。




本政寺の近くには、何度か輸送をお願いしているキャリアカーか待機してくださっています。


竹トラッカー、キャリアカー


フジテレビ「関ジャニ∞クロニクル」という番組に出演させてもらった時には横浜まで往復していただきました、そう考えるとメキシコから帰ったばかりの竹トラッカーも旅好きと言えるかも知れません。とにかく長い一日が終わりました。




凱旋!日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」

藍住出口


いよいよ神戸港に帰ってきた日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」を引取りに行く朝がやってきました。行きの高速道路、まだ暗いうちに高知を出発し徳島道を藍住出口まで走ると正面には雲の切れ目から神々しい光が差しています、あれは「天使の階段」と言われる美しい光景。これは今日は何か良い事がありそうな予感なのです。


松菱運送、日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」


神戸港、思ったより広くて迷いながら受取先の松菱運輸株式会社さんの倉庫に到着です。大きな倉庫の片隅に小さな車体を発見!日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」です。




充電をお願いしていたお陰でバッテリーは満タン。今日はこれから大阪市内にある山岸家菩提寺・本政寺を目指すのです。受取先の変更で距離が8キロほど延びてしまいバッテリーはギリギリの状態、そしてそれよりも長旅の後なので普通に走ることができるのか緊張の一瞬でした。


神戸港の竹トラッカー、竹虎四代目(山岸義浩)


快調な滑り出しに満面の笑みを浮かべる竹虎四代目。




神戸のシンボルである神戸ポートタワーや神戸市立博物館の横を通り、三宮の街中を疾走。


日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」


いよいよ本当に日本に帰ってきた実感が沸いてきました。国道2号線と43号線を大阪方面へとひた走ります。


竹トラッカー、淀川


淀川を渡ったところでトラブル発生!?


竹虎四代目、淀川


大都会の大阪で車一台しか通れないようなこんな細い道を走るがやろうか!?ナビが間違っているのではないか?堤防の上に登って辺りを見渡しますが、田舎者の自分にはサッパリじゃ!


竹虎四代目、大型トラック運転手さんと竹トラッカー


そうこうしていると、大型トラックが一台急停車!大阪は、やはりコワイ、運ちゃんが飛び降りてきたのです!


「おんどれ!何やっとるんじゃあああ!」


と怒られるかと思いきや


「写真撮ってエエやろか?」


休日にはハーレーに乗るライダーなので、こんな変わった車が大好きだそうです。ああ、助かった...。




それでも何とか梅田新道に到着、ここ辺りからは土地勘あります。何とかなりそうです。


竹虎四代目、梅田新道、竹トラッカー


余裕の表情を見せていたのも束の間。


竹虎四代目、竹トラッカー


ここまでで既に37キロも走ってしまって、電池残量が三目盛になっています。一目盛が約8キロ...今日は荷物がないので10キロくらいは行けるか?しかし道に迷ったり何かあったらアウトのギリギリの電池量です!


竹虎四代目も歩けば棒に当たる

竹虎四代目、箕


「ゴツン!」大きな音を立てて額をぶつけてしまいました。出先の工場で職人との話に夢中になっていて気づかなかったのです。普通ならそう問題もないのですが、当たったのは高温の湯気をモウモウと吐き出す排気管。ヒリヒリした痛さから火傷した事は分かったものの、やはり話が面白くそのままにして半日過ぎました。


帰りに一応薬局に立ち寄ってみると「これは病院です!」とキズを見せるなり店員さんに言われます、薬剤師も店長も出てきて「早く医師に診せてください。」しかし、知った病院もないし既に夕刻です。痛みも無いしそのまま塗り薬をつけて帰社しました。


虎竹の里


翌日、皮膚科に行くことにしましたが、実は痛みのない火傷は気をつけないといけないそうです。かなり深く火傷を負っているので、ここ1週間が勝負と先生は言います。何の勝負か?と思いましたが、火傷は軽くみないで少しでも早く病院に来ないといけないとの事でした。


竹工場


まあ、この歳なので額にキズが残ろうが問題ないのですが。しかし、あれだけ熱いものに当たりました。もしかしたら何か凄いラッキーな当選があるかも知れません。


続・鰻筌を編む熟練竹職人

鰻筌、エギ


鰻筌の片方にはエギ、あるいはコジタと呼ばれる鰻が一度入ると出られなくなる仕掛けが取り付けられます。ここには竹の弾力が活かされていて餌につられた鰻はスムーズに入ることは出来ても入口が閉じてしまい出られなくなるのです。


うなぎ筌


鰻筌にはウナギジゴクという恐ろしい名前もありますが、まさに閉じ込められた鰻にとっては地獄かも知れません。しかし、この竹の漁具のお陰で昔から人々は豊かな川の恵みを受け命を繋いでこられたのです。


魚漁の竹籠


民俗資料館に保管されていような竹編みの漁具もつい最近まで編まれていました。年齢と共にこのような力の必要な大きな籠は製作できなくなってしまうので、この竹籠は最後の一つという事で頂いてきたものなのですが、その作りは全く鰻筌と同じです。大きな鰻筌と言ってもよいくらい構造は同じ、エギ(コジタ)がついて中に入った魚は出られません。


カニ籠


川魚やカニを獲るための竹籠など地域によって形は色々とありますが、ここは同じです。ウナギジゴクがあるようにハヤジゴクと言われた籠が高知を流れる四万十川で使われていたそうです。


鰻筌を編む、熟練竹職人

鰻筌


虎竹の里のような山に囲まれた長閑な田舎でも近くの小川で鰻が沢山獲れていたのは遠い昔話のようになってしまいました。自然の変化には少し寂しさを感じていますけれど、今でも鰻筌(うなぎうけ)は編まれていますのでまだまだ日本のどこかでは天然鰻がいるという事だとお声がかかる度に嬉しく思っています。


鰻筌の基準竹


鰻筌で大事なのは基準となる竹筒です、この竹に合わせて編み込んでいくので同じサイズの筌が出来あがります。古くなる度に同じ頃合いの新しい竹にやり替えながら使っています。


鰻筌


鰻筌が見る見る出来あがっていくスピード感は熟練の職人さんならではです。こうして編まれた筌に重たいくらいの鰻が入る大漁の日が戻ってくるのはいつの事でしょうか?




土佐和紙職人に新しく漉いてもらう虎竹和紙名刺

虎竹和紙名刺


久しぶりに虎竹和紙名刺を漉いていただくことになりました。普段から次々に販売されていくと言う物ではありませんが、手漉きの風合いのファンの方がおられて一度に大量にお求めいただく事があって急に無くなってしまいます。


虎竹和紙の素材


ところが、虎竹和紙は材料作りが大変です。硬い竹を水に長期間浸して柔らかくしてから繊維にしていくという昔ながらの方法で製造しますので時間はどうしてもかかってしまいます。


土佐和紙職人森澤真紀、竹虎四代目


製作して頂くのは代々この地で土佐和紙作りに携わってこられた森澤真紀さん。近くを通る事は度々なのですが、工房にお伺いするのは数年ぶりの事です。しかし、あの時とまったく同じ空気感、同じ手順で進んでいく和紙漉きの様子を拝見しながら、さすが丁寧な仕事をされ続けておられるのだなと感じたのです。




助手席の虎竹長財布

虎竹長財布


生まれてこの方、祖父も父も、もちろん自分もふくめてガソリンスタンドは決まっています。以前は社内に竹運搬専用の運送会社を持っていた名残かも知れませんが給油する際にもサインなどもしないのです。それだけ給油に頻繁に来ていたという事で驚く方もいるのですが、ずっとそうなのです。


ただ、さすがに地元を離れたら当たり前ですがカードを預けますし、サインもせねばなりまん。急いでいますので財布を助手席に投げ出して走りだします。


いや...、走りだす事ができず隣の虎竹財布を二度見します。


虎竹の林


「格好が良いな」


正直、自分が一番の愛用者でありファンだと思います。もし仮にひとつも販売できないとしても、実は密かに満足してしまっています。機能性なら革の方が圧倒的に優れているし、経年変化も含めて自分も大好きです。


しかし、この虎竹長財布を持ち歩かずにはおれません。どうと言う事もありませんが、ここまで出来あがるのに124年と10ヶ月かかっているだけです。


いくつかの故郷

竹虎四代目、日本唯一の虎竹


誰でも故郷を持っていると思います。生まれた場所、育った町、色々あるでしょうが、何かの拍子にその場所に帰りたくなることはないでしょうか?なかなか遠くて簡単に行けない場合もあるかも知れませんが、自分の場合にはその点は近くにあり幸せであると思っています。


懐かしい大阪の下町


久しぶりですが、ここにやって来ました。ここは大阪の下町、親戚のおじさんが昔ながらの米屋を営んでいた所です。今ではすっかり跡形もありませんが、小さい頃から祖父に連れられた出張の際には定宿にさせてもらっていたので薄暗い店内や大きな精米機械、強烈な米の香りと共にコメ袋の上でいつも出迎えてくれた飼い猫の鳴き声までハッキリと思い出します。


ここから遠くない俊徳道の駅近くにも米屋の親戚があって大学時代にはあれこれと世話になったものです。そういえば祖母の2人の姉は米屋に嫁いでいます、実家が天満で「かね又」という食堂をやっていたせいかも知れないなあ、そんな事を考えながらすっかり様変わりしている町を歩きます。


二代目義治


北から南まで竹の産地、工場、職人をくまなく回った古い記憶が何かの拍子に蘇ってきます。そのひとつひとつも、まるで故郷のように感じる事があるのです。


続・口をすぼめて使う箕について

土佐箕、竹虎四代目


昨日お話しさせもらった箕が早速出来あがりましたので二つのを見比べてみます。


箕


もともと少しサイズをコンパクトに作っただけのものは土佐箕の作り方そのままですので全面を曲げて使用する事はできません。


別注箕


前面の丸竹を入れずに竹ヒゴも耐久性を考えたギリギリまで薄くした箕は、このように曲げて口をすぼめる形で使う事ができます。


箕


片手に箕を持って腰にこのような当てながら中身を容器に移さねばなりません、毎日の仕事で繰り返し使用されるためには十分な柔らかさとは言えないのかも知れませんが土佐箕では限界です。使い勝手と強さを両立させねばならず何度か編み直しもありました、今回の箕製作では改めて別注の難しさを感じています。