続・越中福岡の菅笠製作について


越中福岡の菅笠製作


越中福岡、菅笠の製作は竹骨から菅さし、仕掛け、のづけ、菅こぎ、笠縫いまでずっと手作業で進められます。暑い最中の7月に人の背丈以上に成長した菅を刈り取り、天日干しさせて乾燥させた材料を使って笠骨は男性の仕事、笠縫いは女性の仕事とされて来たそうです。


菅笠製作


笠縫いのステッチをご覧いただくといかに細かい手仕事かお分かりいただけます。


笠ぼんこ


竹で作られた道具が入った菅笠作りの道具箱は「笠ぼんこ」と呼ばれます。この地域では嫁入り道具として誰もが持っていて母から娘へと受け継がれてきた物もあると聞くと長い伝統を感じて心が温まるようです。


越中福岡の菅笠製作


ずっと菅笠縫いの仕事をされてきた職人さんに、しばらく仕事の様子を拝見させてもらいました。


越中福岡の菅笠製作


静かな時間が流れます。一針、一針、丁寧な根気のいる仕事がずっと続いていきます。


越中福岡の菅笠製作


しかし、こんな地道な手仕事があってこそ美しく感動するような菅笠が生まれます。


越中福岡の菅笠製作


溜息の出るような一文字笠、素晴らしいの一言です。


越中福岡の菅笠


ただ、ひとつ残念な現状がありました。これだけの長い歴史のある越中福岡の菅笠作りであるはずなのに一部の笠の骨にはプラスチックが使われているのです。


これを「嘘」と呼ぶには少し厳しいかも知れません。沢山生産してきた地元にも時代の変化と共に人手不足、材料、コストの問題など自分達と同じように多くの課題がある事が分っているからです。でも、竹骨職人が健在であるならば、竹骨をプラスチックに変える意味があるのだろうか?こうしてコストを下げて生産量を増やたとしても、それが越中福岡の菅笠なのでしょうか?少なくとも地域の誇りでもあるはずの伝統技術が継承されて行くとは思えません。


八重山クバ笠


石垣島で作られている八重山のクバ笠も、自分が一体に何に感激したかと言えば外からは見えない蓬莱竹で作られた竹骨でした。それが同じように先人からの技を引き継いでいると思ってた菅笠に、安易に形だけ真似た大量生産される異素材が使われていることにショックを受けます。


本当に知らないのか?ただ、勉強不足なのか?プラスチックの骨を使わざるを得ない理由があるとすれば、それをしっかり説明する事は産地と扱う側の大きな責任です。自分は菅生産の歴史、職人のひたむきさや、竹骨の美しさに感動しました。そんな菅笠のこれからを、お客様含めて皆で考える契機となるはずです。













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