白石白雲斎先生の虎竹

白石白雲斎、竹虎四代目(山岸義浩)


白石白雲斎先生の作品は、一見して平凡に見える花籠だから多くの方はそのまま見過ごしてしまっているに違いない。しかし、この虎竹花器の手触りといったらどうだ。こんな手触りの心地よい虎竹があるだろうか?こんなに強い虎竹は見た事がない。


白石白雲斎


昔ながらの職人の中には使いやすいと言って淡竹しか手にしない方もいるものの、それはかなり稀である。けれど、そんな淡竹の仲間である虎竹を、自由に操りここまで完成度を高く編み込む技に到達するまでには一体どれだけの籠を編んできたのだろうか?


白石白雲斎


一流の作品の数々、その中から特に気になった籠とは離れがたく数日共にさせてもらっても、やはり飽きることがない。かすかな違和感を覚えるのは近年の虎竹と柄の入り方が違うからで本当に面白い。


白石白雲斎


持ち手の巻き込みも凄い、寸分のスキもない。


白石白雲斎


もうひとつ染の花籠もお借りしてきたが、これには理由がある。竹虎が持っている染めの作品はすべて根曲竹ばかりだったこともあり、沢山の作品が袋に入れられていた時には気付かなかったけれど、籠の雰囲気がどうも違う。そこで一つ一つ取り出してみると驚いた!かすかに薄く染まる部分から虎竹の模様がのぞいている!なんと虎竹を同じような黒染にしているのだ。


白石白雲斎、竹虎四代目(山岸義浩)


色付きのよい竹はそのまま虎竹の作品として、そうでない竹は染竹として使っている。祖父が厳選した竹を更に厳選していたのである、どうりで虎の籠が特別なわけだ。


白石白雲斎オブジェ


そうして選び抜いた竹素材で創作されたひとつには、このような大型の作品もある。オブジェとしての存在感もありながら、活花との相性も良さそうだ。上手く花器として使いこなせる方の手によれば、竹編みも花も両方が更なる高みに昇華するに違いない。



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