熟練の技の結晶、虎竹四ツ目ざる

 
虎竹四ツ目ざる


これは、かなり珍しい虎竹四ツ目ざるです。40センチサイズの巻き縁、四ツ目編みになった見た目のインパクトも強烈で「40センチ×虎竹×四ツ目」という組み合わせは初めてご覧になられる方ばかりではないかと思います。今まであまり見る機会も少なかったと言うのは、この巻き縁に虎竹のざるの秘密があるのです。


孟宗竹竹皮


虎竹の里で成育する虎竹は最初から虎紋様が付いている訳ではありません。筍の季節に竹林に入る方が、竹皮模様をご覧になられて「あれが虎模様ですか、あのまま育って色づくのですね」と言われた事がありますけれど、実はこのような模様の入る筍は全国各地で多く見られる孟宗竹や真竹です。


虎竹竹皮


虎竹は淡竹(はちく)の仲間なので筍の皮には模様がありません。そもそも竹皮は成長の過程で落ちて無くなりますので、色合い自体には全く関係もないのです。そして、画像にある虎竹の竹皮から少しだけ見える稈の色合いはいかがでしょうか?真っ青な色合い、まるで真竹のようです(笑)。


虎竹四ツ目ざる


とても、虎竹とは思えないような色合いの若竹が3年、4年と成長すると美しい虎模様が表れてきます。もちろん年数が経っても色づかない竹も近年は多いのですが...。そこで、この虎竹四ツ目竹ざるですけれど、巻き縁にもしっかり虎模様が入っているので当然3年竹です。


虎竹四ツ目ざる、竹虎四代目(山岸義浩)


青竹細工の場合には巻き縁は柔らかく使いやすい若竹(1年竹)を使います。ところが虎竹の場合には若竹には色がありませんので一本たりとも伐採しません。つまり、縁巻には扱いづらい材質の竹を使いこなして、これだけ綺麗な仕上げにしているのが凄いのです。自分が一目惚れするのもお分かりいただけるのではないでしょうか。




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