2024年8月21日の投稿

国産山ぶどう手提げ籠の修理について

国産山ブドウ買い物籠


国産の山ぶどう手提げは長く使えば使う程、渋く黒光りしてまるで上質な独特の革のような質感となってくる。本物を持って街を歩く方には、嫌でも目が行ってしまうが、この籠もその手の逸品だ。ただ、いくら耐久性の高い山ぶどうと言っても、さすがに30年、40年とお使いいただく内にはヒゴに傷みがでてくる。お気に入りで頻繁にお使いになられるバックなら尚更だ。


国産山ブドウ買い物籠


自分が若い頃に母から譲られたセンカドバックもそうだし、100年選手の腰籠を手提げにして愛用する籠たちも、それぞれメンテナンスしながら使っている。こちらの小振りの手提げ籠も、この風合いからすると随分と使い込まれている幸せ者だ。


国産山ブドウ買い物籠


持ち手のジョイント部分や、縁巻に傷みがみられる。


国産山ブドウ買い物籠


やっかいなのは、一番傷みの出やすい底部分の四隅には大きな穴が開いてしまっている事だ。持ち手を付け替えるくらいなら仕事は早いが、ここまで傷んでしまうと竹のように籐でかがる事もできないし、少し手間がかかりそうだ。職人に苦労はかけるけれど、手直しが終われば、籠に新たな命が宿ると思っています。





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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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