ボクが機嫌よく座っているのは、七島藺渦巻円座 。65センチと大型の円座は何か特別感があって、とても座り心地がいい。抜群の耐久性を誇る七島藺(しちとうい)という、い草に比べて曲疲労強度、摩耗強度が5~6倍もあって、2倍以上の耐焦性がある事から柔道用の畳として使われてきた歴史のある素材なのだ。
とにかく、ふっくらとした渦巻が圧巻、似たような円座を見かけたら本当の大分県国東半島でのみ収穫される希少な七島藺かどうか?まず確認してもらいたい。そう言えば、先日アメリカで武道を習う生徒さんたちが、師匠の先生へのプレゼント用にお求めいただいたけれど、今頃先生は道場で愛用してくださっているだろうか。良い生徒さんをお持ちの先生です。
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虎竹縁台 は、虎竹の里の自然と伝統の職人技が融合した逸品として40数年前から作り続けているロングセラーのひとつだ。先月の母の日には色々なギフトを贈られた方も多いと思うが、このようなお母様の笑顔を作らせて頂いている竹製品でもある。
「先日、虎竹縁台が届きました。箱を開けて感動してしまいました。写真で見たよりも素晴らしい出来で、艶、様子、そしてひんやりした手触り、座り心地の良さ、どれも素晴らしいの一言でしか表せません。年老いた母にプレゼントしたのですが、大変気に入ったようで、座っては顔がほころんでいます。母の笑顔を見て、自分も自然に笑顔が出てしまいます。本当にありがとうございました。またよろしくお願い致します。」
また、近年ではベランダやウッドデッキなど、お家庭での暮らしを楽しまれる方が多くなったような気がする。
「我が家の狭いベランダですが、ちょうどいい大きさ・雰囲気で満足しています。数年前より、殺風景だった我が家のベランダの改造に乗り出し、数々の草木と枕木、めだか鉢などで、癒しの空間を作り出しています。以前はキャンプ用のチェアーを置いていましたが、それが壊れ、どのようなものを置いたらいいのか悩んでいましたが、家内が竹虎さんのホームページを教えてくれ、早速購入しました。今ではすっかりベランダになじみ、これから暑くなる夏の夜にビールを飲むには、最高の場所となりそうです。」
このような縁台の技術を応用して、別注で製作した虎竹テレビ台。どのようなお部屋に置かれるのか分かりませんが、和風でも洋風でも現代の暮らしの中に、虎竹の独特の模様、黒竹の光沢、本物の竹が発する雰囲気は、きっと似合うはず。ご家族が集うリビングで自然と調和した生活を楽しむことができると確信している。
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お陰様で虎竹縁台の製作動画は、YouTube動画で再生回数87万回を超えて皆様にご覧いただいています。ありがとうございます。
今回、沢山ご注文いただいた竹籠がある、日本人には馴染みある定番の六ツ目編みの小振りなサイズだが一体何に使うのかお分かりだろうか?実は、これが虎竹トイレットペーパー籠 で、毎日誰もがお世話になっているトイレットペーパーを収納する籠なのだ。一個がぴったり収まる大きさで編んていて、通気性に優れた編み方、足も付いているため湿気を溜めにくく、常に清潔な状態で保つ事ができる。
竹は、エコフレンドリーな点も大きな魅力のひとつとして最近見直されており、六ツ目編みのランドリーバスケットなども人気となっている。同じ六ツ目編みの籠でも、今回の籠はサイズも小さく、ザックリした作りにして量産できるようにした。和の雰囲気はもちろん、環境への負荷が少ない竹素材という事で、ホテルや旅館では持続可能な取り組みとして取り入れられている所もある。特に海外のお客様に対して環境意識の高い姿勢をアピールする事もできるのではないだろうか。
竹籠の最大の魅力のひとつは、どのようなインテリアスタイルにも調和し、和室にも洋室にも自然に溶け込むことだ。そして、竹の自然な色合いと質感が、特有の落ち着きと癒しをもたらしてくれる。シンプルながらも見た目の美しさと機能性を兼ね備えた籠が、竹の温もりを感じさせながら快適でエコロジカルな空間としてくれるのだ。
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世界竹会議台湾の第二会場であった南投県草屯の国立台湾工芸研究所( National Taiwan Craft Research Institute)には、もうひとつ色合いが美しく進化した竹細工があった。ヤタラ編みでしっかりと編み込まれているのは椅子の座面だ、これも見覚えがある。確か、10年前は今とは見違えるような若々しい色合いだったはずだ。
間違いない、竹の先端を割り込んでヤタラ編みにして合体させた三本足のハイスツールなど、そうそうあるものではない。
磨いた竹ヒゴは、表皮の色目が均一になって美しい。
三本足の右下部分には竹割れが見える。10年前には既に割れが入っていたのに、その後広がる様子もないようだ。台湾には、秀逸な竹家具があるが、案外竹割れが少ないのは気候のせいだろうか?
先週閉幕した世界竹会議台湾は、日程により新竹の台湾新竹市の国立陽明交通大学(National Yang Ming Chiao Tung University)の第一会場で開催したあと、南投県草屯の国立台湾工芸研究所( National Taiwan Craft Research Institute)の第二会場に場所を移した。台湾の竹産業は竹材の豊富な南投県に多いようで、竹職人さんもこの辺りで活動されている印象だ、10年前にお伺いした時にも南投県の青竹竹芸文化園に連泊して、各所を見学させて頂いた。
そこで感銘を受けたのが、今回の会場ともなった国立台湾工芸研究所でご案内いただいた竹ソファだったのだ。球形にした竹編みは、日本では照明などに使うのでたまに製作する事もあるが、繋げてこのような家具として創作するのなど思いもよらなかったので本当に驚いた。
そもそも台湾の竹工芸の先進性が何故なのか?知りたいと思って訪台していたので、まさにその神髄に迫っているような感慨に胸躍ったことを今でも覚えている。
さて、そこでどうしてもお話ししておかねばならない事がある。実は自分が以前に国立台湾工芸研究所を訪れたのは2014年、ちょうど10年前になる。その時には竹ソファ は、このような色合いだった。
「磨き」と言って竹表皮を薄く剥いだ竹ヒゴを使う竹細工の技法で、青竹の表皮をそのまま活かした竹編みとは又風合いの異なる仕上がりで人気があるのだが、一番大きく異なるのは、その経年変色だ。
同じ籠でも、口巻に磨きの竹ヒゴ、本体編みに表皮の付いた竹ヒゴを使っていると、数十年経過した経年変色はご覧のように、これだけの違いがある。
竹は長く使えば使うほど色艶が深まり、手に馴染んで一生の友となる存在だ。このような美しさを、これからも伝えていきたいし、多くの方に知ってもらいたい。ここに鎮座している竹ソファは革新的な創りでありながら、この古から続く竹細工の変わる事のない価値を伝えてくれているという点でも素晴らしいものだ。
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竹編みのボールといえば、思い出す竹照明を動画にしています。同じ竹を使った、同じような竹細工に、国や地域は異なってもボクと同じような懐かしさや嬉しさを想う竹人がきっといると思っています。
何だか目の調子が良くない、鼻水も出る...今まで気づかなかったけれど、どうやらこれが花粉症というやつらしい。晴れた気持ちのよい朝は、出社してから決まって窓を全開にする、いくら寒くても必ず行う明徳中学からの習慣だ。しかし、実はこれがあまり宜しくないのかも知れない。
今朝の高知はシトシト雨が降っている、近づいてくる春の訪れを感じさせてくれるような暖かなさで助かる。そして、さらに助かるのは、目がまったくショボショボしない。そう言えば鼻水はどうした?快調だ(笑)。湿気が多いと花粉も飛ばないので症状が軽くなると聞いていたが、本当にその通りのようだ。
竹炭粒2.5キロのフィルターを内蔵した竹の空気清浄機 「竹風」は、自分が竹林に行くたびに感じる清々しさをお届けしたいと製作したものだ。初号機から改良に改良を加えて、こだわり過ぎた二号機だがスイッチを「強」にしている。
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高級旅館かと見まごうような室内だが、実はこれが来春にむけてリニューアルオープンされる高知競馬場の特別室だ。高知特産の虎竹で編んだやたらソファベンチ が、堂々と二つ並んだ奥には同じく虎竹のやたら編みが壁面を飾っている。
実は高知競馬場は、どんどん進化されていて近年ではご家族連れや女性同士でも楽しく過ごせるような施設に変わっている。自分は、負け続けて全国的に話題となったハルウララ(古いか?)以来あまりお伺いする機会がなくて、久しぶりに行ってみて随分とイメージか違うので少し驚いた。
子供達も沢山来られているのは、遊園地のようなスペースがある事からも分かる。小さい頃に初めて馬を見て、何と大きい生き物だろうとビックリした事を思い出す、これで全速力で走る馬の姿なども見られるなれば一日中楽しく過ごせるのかも知れない。
虎竹やたら編みの壁面も、工場で編まれていた時とは又随分と雰囲気が違って見える。木のフレームに入れられた様で、更に重厚感が増したようだ。後日、この前には観戦用の大型ディスプレイが置かれる予定だそうだ。
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この虎竹やたら編みの壁面は、このようして編まれている。完成された壁だけではなくて、こうして細い一本の竹ヒゴの状態から工程をご覧いただくと、同じ編み込みが又違って見えてくると思う。
虎竹やたらソファベンチの間には、県産材で作ったテーブルが置かれるとの事だった。ゆったりと飲食などもしながら、大きなモニターで競馬を観戦してくつろげるから最高だ。
細かい所にある、こだわりの馬のモチーフに、ここが競馬場だと改めて思い出す(笑)。
30年ブログでもご紹介した、虎竹やたら編みの壁面がこの特別室に設えられた。虎竹やたらソファベンチ置いて、壁面も椅子も虎竹やたら編みという凄いお部屋になった。
これだけの虎竹づくしのお部屋なのに、一日の使用料はそこまで高額な設定ではないそうだから嬉しい。高知競馬場は、個室や特別席もセンスよく刷新する事によって、より多くのお客様にお越しいただけるアミューズメントスポットになられようとしている。そんな注目の集まる場所に虎竹をお使いいただき感謝しています。
今月続いていた虎竹ヤタラ編みの壁面製作が、いよいよ終盤を迎える。伐採のはじまる特産の虎竹を使った編み込みは、やはり存在感が独特だ、こうして見ていても既に何やら不思議な雰囲気を醸し出している。
隅の方の仕上げに取り掛かっている、これが出来れば編み込みはほぼ完成する。
ヤタラ編みには、決まった編み方の手順というものがなく、職人の感性で作り上げていくから面白味もあるし、難しさもある。手提げ籠など小さな竹細工には前々から多用されていた技法だけれど、近年は虎竹やたらソファベンチ や日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」など大きな竹編みにも使われているのだ。
遂に外枠の位置が取り付けられた。こうすると、壁面飾られるイメージが少しだけ沸いてくる。
さて、編み込みが壁面に取り付けられると、一体どんな印象になるのだろうか?
二人で持ち上げて立てかけてみる、下にして編んでいた時には気づかない箇所が見えてくる。
そんな所を見つけては、元に戻して更に編む事を繰り返す。
こうして完成、これはどんなインテリアとなって訪れる方を出迎えてくれるのか、今から楽しみになってきた。
日本の皆様に言いたい、言葉の話せない竹に代わってお話しさせていただく。孟宗竹 の歴史は思うよりずっと浅く、諸説あるものの日本に中国から渡ってきたのは300年足らず前の事だ。それまで、あのような大きな竹は無かったものだから、国中に引き合いがあり現在のように津々浦々にまで竹が広がっている。自分達が植えた竹が、必要なくなり増えているからと言って邪魔者扱い、悪者扱いは少し違うのではないか?
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食料として、竹製品加工用として、あるいは観賞用として武家の庭に植えられてステータスシンボルとまでされていた竹なのだ。放置されてしまって、ネガティブな面ばかりが強調される孟宗竹だが、その美しさには惚れ惚れする。お時間のある方は、この30年ブログを読みすすめる前に、まずこの孟宗竹の姿をYouTube動画でご覧いただきたい。
伐採され、油抜きされた孟宗竹もこの通りの迫力と美しさだ。もちろん淡竹(はちく)や真竹も素晴らしいけれど、日本最大級の大きさを誇る竹だけがもつ雰囲気がある。
直径の小さい竹だと、同じように油抜きした根付きの竹でもこのように見た目が異なっている。
太い孟宗竹を使った花器は、伝統的に茶華道で広く使われている。竹肌や節をそのまま加工した自然の魅力、竹を最大限に活かしきったのが二重切り花器だと思う。自分の小さい頃には、大小様々な大きさの竹筒が数十本も店頭に並んでいて、さながら孟宗竹の竹林にいるかと錯覚する程だったが、いつの頃からか特別な方だけの限定された竹となってしまった。
それでも職人は多くを語らない、いつもの道具で淡々と仕事をこなしている。
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ずっと販売していなかった猫のお家、猫ちぐら が帰ってきた。最近ではキャットハウスなどと洒落た名前で色々なものがあるようだが、お米の国、日本には稲作の副産物として出来る藁を使った生活用品が昔から沢山あったのだ。このような自然素材の良いところは、夏は涼しく、冬は温かいという機能性と共に、初めての方でも懐かしく生活に馴染むところだと思う。
新登場した猫ちぐら直径は約35センチと、ほんの少しだけ小さくしてもった。それぞれ種類を見比べたみてペットの大きさにもよるけれど、これくらいのサイズ感の方が、落ち着いて寝てもらえるのではないかと思っている。
ドーム状になった上の部分に持ち手が付いているから簡単に移動させられる。ズシリと手に感じる重みは藁を大量に使い、しっかりと丈夫に編み込んでいる証だ。猫ちぐらは、おひつの保温用のわらいずみ(飯びつ入れ)と同じ技術を使って編まれている。地道な職人の手仕事も是非一度ご覧ください。
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