特注の竹簾で漉く土佐和紙は...?

2019年11月 6日

特注竹簾


別誂えで色々なサイズの竹簾をご用命いただく事がありますけれど、これだけ長いものはあまりありません。しかも今回はこの竹簾で和紙を漉くと言います、和紙職人さんの方も初めての仕事なので竹簾作りも手探りです。和紙漉きに最適であろう一枚が完成したところなのです。


竹和紙繊維


竹虎では虎竹繊維を使った和紙を土佐和紙職人さんにお願いして漉いてもらっています。ドロドロの繊維質になった材料が手漉きされる様子をご覧になった事はありますでしょうか?





このようにして和紙漉きをする際、今回の動画では使っていませんでしたが水切り部分に使われるのが竹簾なのです。


和紙漉き


どんな風合いの和紙が漉きあがるのでしょうか、漉きあがった土佐和紙は東京の某ホテルさんの壁をすべて飾ると言います。和紙風壁材ではありません、本物の手漉き和紙で作られる空間というのはどんなに温もりがるのか今から楽しみにしています。













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虎竹ソファベンチに横になって見る夢

2019年9月16日

虎竹ベンチソファ、竹虎四代目(山岸義浩)


三台製作している虎竹やたら編みソファベンチは竹虎本店に置いてお客様に自由に
座っていただけるようにしています。見比べていただければすぐにお分かりになるように最初に作ったモノと新しいモノとでは見た目も座り心地もかなり違います。


虎竹ベンチソファ、職人


骨組みとなっている鉄製フレームを虎竹で編み込ながら仕上げていますが、初めての時にはその鉄フレームを重ねて溶接していたために若干の段差がありました。


虎竹ベンチソファ


竹の編み込だけでは修復は難しくて座面や側面をフラットにすることが出来ませんでした。


虎竹ベンチソファ編み込み


改良してもらった二度目のフレームでも平らで腰かけやすい座面には少し及ばず三度目のフレーム製作となりました。


虎竹ベンチソファ、竹虎四代目(山岸義浩)


時間と費用がかかるのはいつもの事です。横になってウトウトしながら、このソファベンチが何処かのロビーで見られるようになる事を夢見ています。














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スズ竹行李、柿渋で仕上げた一閑張行李

2019年7月24日

スズ竹行李


中学校から全寮制の学校でしたので入学時には自分用の衣類はプラスチック製の収納ケースを運んで部屋に入りました。もう何十年も前の話ですけれど衣装ケースと言えば軽いプラスチック製か、少し丈夫な金属製かのどちらかで誰ひとりとしてスズ竹で編まれた衣装籠など持っている生徒はいませんでした。


スズ竹行李


当時の事なので恐らく自宅ではまだ使われていた人もいたはずですが、さすがに小さな子供にわざわざ竹行李を持たせる親などいません。安価で扱いやすいプラスチック製のケースがいくらでもありました、竹はこうして忘れられていったのです。


スズ竹行李


プラスチックなどとは比べ物にならない通気性があり、プラスチックのように割れたりすることもありませんので持ち運びや使用時の耐久性も格段に上。さらに使うほどに色合いと光沢が深まり愛着が増して手放せなくなりますから、そもそも同じに考えること自体が間違い、まさに別次元なのです。


スズ竹行李


衣装を収納するのには柳行李か、このスズ竹行李かという時代がありました。柳行李も非常に堅牢性の高い自然素材です、そして同じように用途にあわせて色々なサイズが作られていました。


柿渋一閑張行李


柳行李もスズ竹行李も良質の素材や職人が少なくなり製造数は激減していて、それが竹の一閑張行李を製作することにした背景ともなりました。竹素地に土佐和紙を貼って柿渋で仕上げた自然素材の衣装籠をだすと猫ちゃんも自然近寄って昼寝をはじめます。竹のある暮らしで作りたいワンシーンです。













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竹根の団扇立て50年

2019年6月12日

竹根団扇立て


久しぶりに懐かしい竹根の団扇立てに出会う事ができた。竹は根から葉まで捨てるところなく利用されてきたが特に竹根は見た目の面白さだけでなく、しなりと粘りと強さもあり太さも様々だったので小物からステッキなど大きな物まで色々な製品に加工されてきた。喜劇王として知られるチャップリンのトレードマークとして持っていた竹根ステッキも日本製だった。


竹根団扇立て


それにしても50年前の創業当時に製作されたものだという団扇立ては色々な形があって見ているだけで楽しくなる。現在でも竹は沢山あるものの竹根を掘って提供してくれる人がいなくなった、そして在庫がある限り製造を続けていた職人が一人、また一人とやめていく。


竹根盛器


そんな中、この竹根の盛器は当時の職人の技術の高さと心意気を感じて嬉しくなる。曲げの角の部分には焼け焦げが見える、これはダメだろうか?いやいや、これがまた大量生産されていた証であり、小さい頃から慣れ親しんだ職人仕事の名残りのような気がして愛おしいのである。














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樹皮を使った細工たち

2019年4月20日

樹皮籠


日本中に成育しているキハダ(黄膚、黄柏)は、内皮を胃腸薬に使用されるなどされてきた薬用植物のひとつです。そして胡桃や、山葡萄、マタタビ科のツル植物であるサルナシなど、まるで、室内に樹木がそのままやって来たように感じる山の素材をそのまま使った樹皮籠があります。


スペインで見た樹皮買い物籠


竹と木は同じような所に生えていますので似た者同士と思われる方はいらっしゃいませんでしょうか?竹は地下茎でそれぞれの竹が繋がっていますが、木はそれぞれ単体で根を張っているとか、成長のスピードや材質、性質など全く違う植物です。


ただ樹皮の自然感には竹表皮の美しさにも通じるところがあり魅かれるところがずっとありました。実はそこにハッと気づいたのは2月に訪れたスペイン、ビトリアの街中でした、店頭に置かれた樹皮編みの手提げ籠に目が釘付けになったのです。


樹皮笠立て


なんと素朴で味わい深い籠だろうか?人と木が共存している...自分で竹林に分け入り、笊を編む分だけの竹を伐り出し庭先で黙々と竹編みをはじめる、あの職人さんの顔が浮かびました。しかし、こんな遠い国に来ずとも自分達が竹を生活の中に取り入れているように、木が普通の毎日にある暮らしは日本にあります。


桜皮鞘


胡桃の樹皮を使った傘立て、イタヤカエデで編まれた籠に入っているナタやハサミの鞘にはヤマザクラ。


キハダ、胡桃手提げ買い物籠バッグ


丈夫な山ぶどうを樹皮の繋ぎ目を編み込む紐に使い、口巻に使い、一番傷みやすい持ち手にした樹皮手提げバッグまであります。


胡桃樹皮


胡桃の材質は柔らかく木材としての価値はありませんが、樹皮は手提げバッグなどに多用されていて近頃では表裏の風合いの違いを活かした面白いものも良く見かけます。


樹皮籠


すべて天然の樹木からなので同じ種類の木であっても見た目にはかなり違いがあるのも魅力です。


東北の山々


日本は北から南まで長くのびた国なのだと改めて感じます。南国高知の車内ではエアコンが必要だったのに、こうして東北にやってくると山々は雪景色が広がります。このような寒い気候に鍛えられた木々は、四国の樹木と違う良い表情をしているのです。













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ANA機内の安全動画に注目!漆を使った一閑張り

2019年3月19日

  Japan Creative、竹虎四代目


竹虎に来社された事もあり、ストックホルムで「Japan Creative」の展示会にもご一緒させていただいた廣村正彰さんが東京五輪ピクトグラムを開発されたとニュースで放映されていました。


誰でも見ただけでスポーツをイメージできる分かりやすいデザインは、さすがだと思いましたが来年にせまった東京オリンピックに向けて、このような海外から来日される方に向けた色々な動が活発になっているように感じています。


ana機内安全ビデオ


ANA機内にて離陸前に放映されている機内安全ビデオも歌舞伎風に変更されています。日本らしくて素晴らしいと思いますけれど、これもオリンピックで海外からのお客様が増える事を意識しての事ではないでしょうか。


ANA機内安全ビデオ


この動画は、さすが全日空と思える凝った作りになっていて何度見ても楽しいのです。特にご注目いただきたいのが隈取(くまどり)した歌舞伎役者が手荷物を棚に上げるシーン、使っている小道具ひとつにもこだわりを感じます。


一閑張行李


本当に短いカットで一瞬ですので気づかれない方が多いかも知れません。しかし、良くご覧いただくと棚に上げている荷物は今では国産は少なくなった漆で仕上げた一閑張です。


そしてさらに、見えにくのですが昔の衣類収納の定番であったスズ竹で編まれた行李もチラリと写っています。(連日沢山の方が搭乗されると思いますが一閑張、スズ竹行李に気づいた方はアッパレ!)


一閑張行李


あまり光沢のある細工が好きではないので今まで竹虎では地元の土佐和紙を使い、柿渋で仕上げた自然な感じのモノ作りを目指してやってきました。国産の竹編みを使って柿渋で仕上げる一閑張行李など恐らく竹虎だけではないかと思います。


ですが先日のブログでお話しさせてもらったように、この動画に登場するような漆塗りの一閑張を試作中です。ビデオに出てくる黒塗りは少し重たいだろうかと考えていますが、耐水性だけでなく化学物質などにも強いと言う漆に期待しています。














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続・イタヤカエデ細工の鉄線編み丸皿

2019年3月18日

イタヤ細工丸皿


イタヤカエデ細工の泥染めは古い歴史があるわけでなく、ここ数十年の間に開発された技術だそうです。自然素材を自然素材で染めると経年変色も独特です、10年以上も経過した丸皿は白いイタヤ材は飴色になり、黒色やグレーは色褪せて風合いが全く異っています。しかし、どう変化しようと自然素材は綺麗で面白いものです。


虎竹染め


そう言えば自然染めの退色を見て虎竹の葉で染めた虎竹染めを思い出していました。優しさや温もりなどを感じさせる天然素材による染色は、化学染料と比べると時間の経過や太陽光線での色褪せは考えておかねばなりません。もちろん竹の経年変色を楽しんでもらいたと自分が考えるように、イタヤ細工の染めも経年変色を十二分に楽しむ事ができます。


イタヤ材


ただ、イタヤ材に限って言えばこの泥染めはあまり適していないのだと言います。特有の色合いにイタヤ材を染める泥染めには地下水を使いますが、含まれる鉄分がイタヤ材には適してなくて10年、20年と長く愛用しているうちに、柔らかさがなくなり折れやすくなるのです。木材用の化学染料で染めると20年経っても良い風合いで材質がもろくなる事もないと職人さんは話されますので何でも天然ばかりが良いという事ではないのです。


イタヤ細工


これは竹材で編まれたものではありません、イタヤ材からヒゴを取り編みまれているものです。本当に木材を削ったものだろうか?と思うくらい柔らかく、しなやかで折り曲げても折れない材質です。実際に丸太から細工に使われるヘギ材まで手にしてみると、つくづく先人の知恵の深さに頭が下がる思いです。


イタヤ手提げ籠バッグ


その特性を活かしたイタヤ手提げ籠バッグイタヤ弁当箱などは人目に触れる機会の多い製品ですが、泥染めの製品を見た事がないのにはこのように理由がありました。














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イタヤカエデ細工の鉄線編み丸皿

2019年3月16日

イタヤ細工


イタヤカエデ細工の工房で目を引くのは丸皿用に編まれた部材でした。この美しいモダンな色合いは、そのままのヘギ材、泥染、化学染料の三種類で編みこんであるのです。白×グレー×黒という組合わせは若い職人の手によるものだそうですが、これは新しい感覚です。


イタヤカエデ


そもそもイタヤ細工は、一本のタイヤカエデの丸太を割ってヘギ材を取っていきます。直径10から15センチ程度の頃合いの良い木材を使って、根元から高さ30センチから最初の枝の生える高さ120センチくらいの間の木材しか使えません。枝が生える部分は性質の良い繊維を取る事ができないからなのです。材料が少なくなっているイタヤカエデはヘギ材作りにも力が必要で体力がないとできない作業です。


イタヤカエデ細工


木槌が置かれていますが、これは丸太材を割る時に使うものです。刃物に当てて叩き割るイメージです。しかし木材の年輪にそって剥いでいくものの、竹のようにパンパン割れていく訳ではなく繊維がねじれているので材料取りもかなり大変そうです。見ていると木材によって節のような部分があればヘギ材にできず破棄されています。


イタヤ細工丸皿


さて、そんなイタヤカエデ細工には何と泥染めがありました。泥染めと言えば石垣島の職人さんに編んでもらったアダン手提げ籠バックを思い出される方もいるかも知れません。泥染は、アダン葉の細工だけでなく様々な繊維を独特の色合いに加工するのに使われます、あの有名な大島紬も泥染めされていますので自然素材を泥染めするのは実はかなり広く取り入れられてきた一般的な加工法なのです。


イタヤ細工


染めは時間と共に段々と変化してきます、随分と落ち着いた感じになっています。


イタヤカエデ丸皿


10年経つとこれだけ変わっていきます。最初の現代的な幾何学模様のような印象から自然な温かみを感じさせるイタヤ細工へ変身しました。しかし、このような泥染めの製品を今まであまり見かけた事はありませんでした。どうしてでしょうか?その理由は次回の30年ブログでお話ししてみたいと思います。













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これで家族勢揃い?白竹ゴミ箱

2019年1月 5日

虎竹、白竹ゴミ箱


お正月に都会から帰省してきた家族や親戚がそろって庭で写真撮影しているかのようです。しばらく欠品していた虎竹ゴミ箱がサイズを一つ増やして戻ってきましたが、今度は白竹も同じようにカムバックです。


虎竹、白竹ゴミ箱、竹虎四代目


同じ編み方、サイズ、形ですが虎斑の入った日本唯一の虎竹と白竹ではこれだけ風合いに違いがあります。どちらが良いという事ではなく、お使いのお部屋の雰囲気やそれぞれのお好みの問題です。


白竹ゴミ箱


一般的に竹と言えば、この白竹を思い出す方が多いようです。この白竹は、元々は青々とした真竹を熱湯に入れて油抜きして製竹してものです。お湯からだして湯気のあがる青竹をウエスで拭き上げると光沢のある黄色い竹肌が表れますが、その竹を冬場の寒空のしたで太陽の陽に干すのです。そうやって晒していると乳白色の美しい竹になることから晒竹(さらしだけ)と呼ばれます。


菊底編み、白竹ゴミ箱


大中小と三種類のサイズが揃った白竹ゴミ箱ですが竹籠を見る時には底編みもしっかりとご覧になってください。おお、さすが熟練竹職人らしいキッチリ編み込んだ菊底編みも見事です。
















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歳末の一閑張り行李

2018年12月29日

一閑張行李


歳末の大掃除はいかがでしょうか?29日は末日で9が付いているので「苦待つ」や二重苦に通じるので、あまり適した日ではないようですが28日に仕事納めの会社が多いと思いますので必然的に今日や明日が多いのではないかと思います。


一閑張り行李


前に結構片づけたつもりでいても一年経つと意外に色々と整理せねばならないものがあるものです。しかし、いくら便利だからと言ってこの一閑張り行李には何でも入れるという訳にはいきません。


一閑張り行李、竹骨


熟練の竹職人が、しっかり編み込んだ四ツ目の竹籠に、こんどは和紙職人が漉いた土佐和紙を張り付け柿渋を塗布して仕上げています。


一閑張り行李


大事な洋服などの収納にお使いいただきたい手触りも最高の一閑張り、柿渋を塗る事によって防水、防腐、防虫効果が高まり和紙が丈夫で長持ちしますし、時間の経過と共に風合いが増してくるのが魅力です。


一閑張行李


早くすませて陽の当たる温かな縁側で、のんびり歳末を楽しみたいものです。














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