虎竹フロアライトの製作

虎竹フロアライト


日本唯一の虎斑竹と土佐和紙という高知県特産の素材を組み合わせて製作した虎竹フロアライトは、同じ地域の山の恵みというだけあって相性も抜群で、自然素材ならではの優しい灯りが心を静かに落ち着かせてくれます。


虎竹フロアライト


サイズは大小に種類からお選びいただけますが、和洋問わず様々なお部屋のインテリアに馴染むと好評です。


虎竹ライト、竹虎四代目(山岸義浩)


柔らかい光と、浮かび上がる虎竹の影に魅入ります。何となく幼い頃、母の実家にあった大きな囲炉裏でパチパチと燃えていた小さな明かりを思い出しました。


虎竹フロアライト製作


今回は、この虎竹フロアライトがどのように製作されているのかを動画でご紹介しています。竹材の扱いだけでなく、台座の木工の技術もある職人によって生み出される癒しの灯りの様子もご覧ください。





ワシの籠を誰か食べているのか?

竹ペンダントライトpg


昨日の虎竹と土佐和紙の灯りに続いて竹照明について少し思い出した事がありました。自分の自宅では当たり前のように、このような竹のペンダントライトを使っていますが、普通の住宅ではかなり珍しいかと思います。ところが大手電機メーカーの古いパンフレットなどを見ると竹の照明器具が少なからず掲載されています。つまり新築の家が建つと複数の選択肢の中に竹が普通にあったと言う事です。当然、山岸家の家の中は竹照明だらけでしたけれど、一般のご家庭でもやはり竹は親しまれた存在だったのです。


竹シーリングライト


若い頃に照明器具を専門に製作していた竹細工職人は、テレビや洗濯機を作っていた大企業の展示会で竹編みの実演を披露していたと懐かしく話してくれます。そして、このようなスイッチ紐のついた灯りを見る度に思い出すのが竹製スイッチ紐。スイッチ紐に直径の細い黒竹や女竹を通して竹製スイッチ紐を作っていた時代がありました。何を隠そう当時の大ヒット商品のひとつであり、内職さんも毎日どうしてこんなに作らないといけないのか?と不思議に思うほどの大忙しだったと聞きます。


竹花籠職人が作っても作っても籠が足りないと催促されて「ワシの籠を誰か食べているのか?」と名言を残していますが、その頃は竹が輝いていた時代です。竹ペンダントライトなど今では見る機会もありません、せいぜい小さなこの竹灯りくらいでしょうか(笑)。






虎竹と土佐和紙の灯り

虎竹ペンダントライト


高知特産の竹と和紙を使った虎竹楕円ペンダントライトがあります。8畳用となっていますけれど、かなりのサイズ感です。白い土佐和紙に虎竹が映えてます、こうして見ていると昼間の表情もインテリアの一部としては大事です。


虎竹シーリングライト


出来あがったペンダントライトを持ってみてもこのような迫力ですが


虎竹ペンダントライト


やはり、ライトは灯りがついてからが本領発揮です、竹と和紙の照明は昔から多々ありますけれど竹骨の影が浮かび上がって美しいのは、形や大きさを越えて共通しています。


竹灯り


スイッチ紐で明るさの調節ができるようになっています、最近ではスイッチ紐のある灯りなどほとんど見かけません。一時はこのスイッチ紐を細い竹で製作して一世を風靡した事もあります、自分が小さい頃の話ではありますが今でも年配の職人さんに会うと話がでるほどなので当時は凄い人気だったようです。


虎竹やたらソファベンチについて

虎竹やたらソファベンチ


あまり一般のご家庭に置かれることはありませんが、それでも大きなお屋敷のようなお宅からのお問合せがある虎竹やたらソファベンチ。椅子という機能性の他に、存在そのものが放つ存在感がインテリアとしての価値を生んでいるのかも知れません。


虎竹やたらソファベンチ


細く取った竹ヒゴを複雑に絡めるようにして編み込んでいく「ヤタラ編み」、しなり、通気性があって竹特有の快適な座り心地です。


虎竹やたらソファベンチ


総重量約40キロある本体の内側には堅牢な鉄フレーム、脚部分も幅広の鉄材でしっかり製作しています。


虎竹やたらソファベンチ


虎竹ソファベンチ


竹トラッカーのボディ部分も、曲線を表現できる同じヤタラ編みで作っています。竹に入った虎模様が、小割にして編み込むことにより又違う表情を見せてくれるので面白いのです。


秋の夜長に竹灯り

竹灯り


3つ揃って並んでいるのは竹編みの製品です、今は竹タンブラーを中に入れていますけれど元々は「竹かまくら」と呼ばれて日本料理店などの演出のひとつとして作られていたものなのです。


竹照明


ところが時代の変遷と共にあまり使われることもなくなり行き場を無くしていました。昔から丁寧な仕事をされてきた職人の顔が目に浮かびます、せっかくの竹編みが誰の目にも触れず活躍しないままいるというのが忍びありません。


竹ランプ


そこで、内側に入れている竹タンブラーなのです。この中には電池式の小さな電球を入れました、この電球は蝋燭の炎が風に揺らぐようにユラユラと灯ります。ちょうど季節も秋なので、夜長を楽しんでいただく癒しの竹灯りとして生まれ変わりました。





虎竹縁台の作り方

虎竹縁台職人


日本唯一の虎竹を使ってずっと作り続けている縁台があります。竹虎二代目義治が考案してすでに40数年が経っていますが皆様にご愛顧いただきながらロングセラーとなっている製品なのです。


虎竹縁台製造


さて、それではこの虎竹縁台は一体どのように製作されているのでしょうか。脚部分を竹から木材に変更した他は、形、大きさ、構造まで昔からほとんど変わる事がありません。


虎竹、竹虎四代目(山岸義浩)


両サイドには特産の虎竹を使用しています、頃合いの太さで節間の短い元部分の竹は土場の選別作業の時から特別に選り分けられています。太さ、節間に加えて色合いと三拍子そろった竹なので実はかなり難しいのです。


虎竹縁台


座面に並べているのは同じく特産の黒竹です。びっしり隙間なく使えるように真っ直ぐな竹を使いますけれど、もちろんこんな真っ直ぐな竹は自然にはありませんので一本一本すべて「矯め直し」されています。これはガスバーナーで炙って油抜きをする際の熱を利用して矯正するのです。鉄は熱いうちに打てと言われますけれど竹も熱いうちだと曲りを真っ直ぐにできるのです。


虎竹縁台、職人


黒竹を四万十カズラで縛っていくのも昔からのやり方、こうやって職人の仕事を見ていると内職のおばちゃんを思い出します。忙しい時期にはこの座面の工程だけすぐ近くで製作頂いていた事もありました。


虎竹縁台


竹の縁台と聞くと若い方はご存知ないし、ある程度のお年の方は古いイメージしかないのかも知れません。けれど、モダンな雰囲気に溶け込むのが竹の素晴らしいところです。ずっと長く製造できているのがその証だと思っています。






オーバーナイツ

白竹籠、忘れな盆、オーバーナイツ


今年は40年、50年前の竹細工、竹製品をデッドストックという形でご紹介させていただく機会が何度かありました。この白竹製の盆ざる(オーバーナイツ)も実はそのような昭和の時代に人気だった竹細工のひとつなのです。


白竹籠、忘れな盆、オーバーナイツ


オーバーナイターと聞くと随分前に愛用していたハートマンというアメリカ製の鞄を思い出します。確かベルティングレザーという工業用にも使われる丈夫な革が使われていましたが、自分と同じように1、2泊の旅行用鞄を思い出される方が多いかも知れません。


白竹籠、忘れな盆、オーバーナイツ


しかし、オーバーナイターには携帯電話や腕時計など身の回りの小物を一晩置いておく収納ケース(忘れな盆)という意味もあって実は50年前には竹製の盆ざるオーバーナイターが世のお父さん方の間で人気だった事があるのです。


白竹籠、忘れな盆、オーバーナイツ


当時は、どのご家庭にもコタツがありましたので座椅子の横に置かれた竹製オーバーナイターに腕時計、煙草、ライター、財布や鍵など毎日持ち歩く大切なものを入れておきました。就寝時には枕元まで持って行って慌ただしい翌朝に備えるために長い持ち手が付いていました。


白竹籠、忘れな盆、オーバーナイツ


先にお話ししたハートマンのベルティングレザーが好きだったのは使い込むと飴色に変わっていく革の光沢でした。この白竹細工も時間の経過によりこれだけの色合いに違いができるのでたまりません。


白竹籠、忘れな盆、オーバーナイツ


それにしても、こんな歴史と格好良さのある竹ざるがあれば忙しい朝も気持ちよくスタートできそう。もちろん慌てて何か忘れものをした等は皆無です(笑)。



京都の手箒

松井竹材店の手箒


古都のお寺には沢山の方が訪れて庭の美しさに目をうばれていますが、あの庭園の管理には大変な労力と技が隠されている事をご存知でしょうか?そのひとつとして、ここに京都は松井竹材店さんの製作される小さな手箒があります。全長約45センチ、別になんという事もないとお思いかも知れません。


松井竹材店の手箒


ところが少しご覧いただきますと尋常ではない作りに気がつくかと思います。


松井竹材店の手箒


丁寧にまとめられた竹の小枝、切り口、節、漂ってくる品格、ちょっとしたアート作品のようにも見えます。


松井竹材店の手箒


更に目に見えない品質がこの細やかな竹穂です。


松井竹材店の手箒、竹虎四代目(山岸義浩)


この柔らかな竹穂があってこそ庭園を美しく保っている苔の手入れが出来るそうです。しかし、この竹穂は若竹の穂でしか作られません、竹細工に適した3~4年竹では最初は柔らかい竹穂が次第に硬くなり使えないと言われるのです。


孟宗竹、清水銘竹店


普通の竹林では若竹など伐採しないので、それでは枝の入手は困難ではないかと思いがちですが、さすが京都は竹どころ上手くできています。図面竹を生産する向日市、清水銘竹店さんでは1年竹を伐採しますので、その竹穂が手箒に使われるのです、


松井竹材店の手箒、竹虎四代目(山岸義浩)


この手箒あってこそ、あの青々とした苔の庭が楽しめると思うと小さな手箒一本を見る目が変わってきませんでしょうか。


松井竹材店さんの手箒


それにしても、あまりの美しさに床の間に飾りたくなるほどです。ちょっと試しに置いてみました、末広がりの形が縁起も良さそうです(笑)。



特注の竹簾で漉く土佐和紙は...?

特注竹簾


別誂えで色々なサイズの竹簾をご用命いただく事がありますけれど、これだけ長いものはあまりありません。しかも今回はこの竹簾で和紙を漉くと言います、和紙職人さんの方も初めての仕事なので竹簾作りも手探りです。和紙漉きに最適であろう一枚が完成したところなのです。


竹和紙繊維


竹虎では虎竹繊維を使った和紙を土佐和紙職人さんにお願いして漉いてもらっています。ドロドロの繊維質になった材料が手漉きされる様子をご覧になった事はありますでしょうか?





このようにして和紙漉きをする際、今回の動画では使っていませんでしたが水切り部分に使われるのが竹簾なのです。


和紙漉き


どんな風合いの和紙が漉きあがるのでしょうか、漉きあがった土佐和紙は東京の某ホテルさんの壁をすべて飾ると言います。和紙風壁材ではありません、本物の手漉き和紙で作られる空間というのはどんなに温もりがるのか今から楽しみにしています。


虎竹ソファベンチに横になって見る夢

虎竹ベンチソファ、竹虎四代目(山岸義浩)


三台製作している虎竹やたら編みソファベンチは竹虎本店に置いてお客様に自由に
座っていただけるようにしています。見比べていただければすぐにお分かりになるように最初に作ったモノと新しいモノとでは見た目も座り心地もかなり違います。


虎竹ベンチソファ、職人


骨組みとなっている鉄製フレームを虎竹で編み込ながら仕上げていますが、初めての時にはその鉄フレームを重ねて溶接していたために若干の段差がありました。


虎竹ベンチソファ


竹の編み込だけでは修復は難しくて座面や側面をフラットにすることが出来ませんでした。


虎竹ベンチソファ編み込み


改良してもらった二度目のフレームでも平らで腰かけやすい座面には少し及ばず三度目のフレーム製作となりました。


虎竹ベンチソファ、竹虎四代目(山岸義浩)


時間と費用がかかるのはいつもの事です。横になってウトウトしながら、このソファベンチが何処かのロビーで見られるようになる事を夢見ています。