素材からこだわる手箒

2013年2月22日

手箒


たとえば囲炉裏を囲むことのできる贅沢な家があったとして、楽しい団らんあの後かたづけの際などにこんな手箒があったらサッと取り出しササッと使うて仕舞えるので、使い勝手も良く、こじゃんと便利やと思うたがです。しかし、小さく手軽である分、どうしても掃除機や大きな箒の補助的な位置づけて考えちょりました。考えちょりましたが、実はこれが結構間違うちゅうと知ったがです。


何と都会のみなさんにお話を聞かせていただきますと、もちろん長柄の箒も座敷箒も使う事があるらしいのですが、その一方で、ほとんどのお掃除をこの小さな一本で済まされる方もおられるようながです。


いやいや、それは一人暮らしのOLの方とかですろう?そう思って聞くと、どうやらそれも違う。3人、4人で暮らされる普通のご家庭のお母さんが掃除機ように音がうるさい事もなく、コードもつなぐ面倒もない。手軽なこの手箒でリビングも、キッチンも、ほとんど家中を済ませます、そう話してくれたがです。住宅事情が違いますので、まっこと(本当に)聞かないと自分たちではなかなか分からない事ながです。


けんど大きさの事だけではなくて、この手箒のこだわりは色々とあるがぞね。その一つが一番大切な穂先部分にありますちや。密度と柔らかさを両立させて掃きやすくするために箒草の先端部分をカットせず、自然のままの草を揃えて作られちゅうのです。


国産の箒草にこだわるのは当然ですが、模様のように見える美しく縛った紐にしても何気に見過ごしがちですが、薄い黄色い紐は、まっこと日本でも虎竹の里にしか成育しない誰も使うていないと思うのですが虎竹染め。虎竹の青々とした葉の色から淡い色合いに染まるがです。


そして、青い紐は藍染めですが、これもただの天然藍染めではなく、高知のお隣の徳島県で代々十九代も続く藍生産農家さんのスクモ指定で、天然灰汁発酵で染め上げる藍染め作家さんの手によるもの。これぞジャパンブルーと呼びたい紐ながぜよ。こんなにして、ひとつひとつの素材から時間をかけて、こだわり製造された手箒ですきに、一生涯お手元に置いてずっと、ずっとご愛用いただきたい逸品の一本となっちゅうがぞね。













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強さと軽さの一閑張り行李

2012年12月13日

竹素地


一閑張行李は竹編みの素地に土佐和紙を貼って最後に柿渋で仕上げた昔ながらの技法で作られちゅう行李ぞね。「行李(こうり)」という言葉自体、もしかしたら若い人の中にはご存じない方もおられるかも知れませんけんど、行李はプラスチックなどの無かった、一昔前に衣類や書類などの収納箱として使われよったものながです。


半舁(はんがい)などとも呼ばれる事があったそうですけんど、一番、一般的やったものは、やっぱり柳行李ですろうか。細い柳をビッシリと編み込まれちょりまして小さい頃、納屋にあった行李の上にのって遊んだ覚えもありますが、自然な硬さがあり、ミシミシと音はするものの、まっこと丈夫で子供がのったくらいではビクともしないものやったです。


一閑張りの行李は、そこまでの強度や堅牢さがありませんので、実際の持ち運びの利便性には劣りますものの、軽く、丈夫な衣装箱として、ご家庭で活躍してきた秘密は和紙貼りの下の竹編みながです。しなり、粘りのある竹だからこそ比較的薄く、そして少し間隔を空けた四つ目編みにする事ができます。十二分な強度を保ちながら、お母さん方でも扱いやすい軽さも実現しちゅうがと思うがです。


それにしても、竹、和紙、柿渋...地産地消ではありませんが昔から日本にある素材の連携プレーと言いますか「チーム日本」でスクラムを組んで一つの形になった一閑張り行李。その姿も懐かしさではなく新しさを感じる出来映えぜよ。













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虎竹傘立て

2012年10月17日

虎竹傘立て


ゴロリと転がった円柱形の竹編みかご。日本唯一の虎竹を染めて、びっくと(少し)違う風合いに仕立てちょりますが一体これは何に使う竹籠ですろうか?直径が30センチで高さが55センチもある。かなり迫力のある大降りなサイズの竹かごぞね。そうです、もちろん、花かごとしてもお使いいただけますろう。花展の大作や店舗や商業施設での華やかな演出にはもってこいです。けんど、もともとは花籠として作っちゅうがではありません。


傘立て


ジャ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン!


正解は虎竹傘立て。金属製の筒を入れて傘立てとしてお使いいただくがです。「女心と秋の空」などと言われますけんど、昨夜は綺麗な星がいっぱい出ちょりましたので今朝は快晴かと思いよりましたら冷たい雨...。まあ、今日のような雨の日に活躍する傘立て。なかなか、竹製のこんな渋い傘立てを見掛ける事はないですが、考えてみたら傘立ていうものは玄関に置かれちょります。言うたら、そのお家なり、会社様なりの顔みたいなものですきに。お越しいただいた方が、


「こりゃあ、エイにゃあ~」


と、思わず声に出しそうな存在感のある傘立てがあっても構いませんろう。大切な方をお迎えするのにはうってつけの逸品やと思うちゅうがです。













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虎竹ゴミ箱が新登場

2012年9月25日

虎竹ゴミ箱


牧野富太郎博士をご存じですろうか?


竹虎四代目のブログをずっとご購読いただき皆様にはお馴染みかも知れませんけんど、高知県出身の世界的な植物学者の方なのです。自らを「植物の精」と言うほど研究に打ち込んで、こじゃんと偉大な業績を残されちょります。新種や新品種など何と1500種類のもの植物の命名をされたそうですが、何を隠そう虎斑竹もその中のひとつ。牧野博士に命名いただいたのが1916年(大正5年)の事。土佐藩、山内家のお殿様に年貢として献上された歴史もありますので、もちろんそれまでも安和の虎竹の里には虎竹が自生していたと思うのですが、虎竹を広く世に知らしめたのは、牧野博士が初めてではないかと思うがです。


はちくの変種にして、高知県高岡郡新正村大字安和(現在の須崎市安和)に産す。凡の形状淡竹に等しきも、表面に多数の茶褐色なる虎斑状斑紋を有す。余は明治45年4月自園に移植し、目下試作中なるも未だ好成績を見るに得ず。


こう書かれていますように、虎竹は不思議な事に他の土地に移植しても虎斑状の模様が出ず普通の淡竹(はちく)になってしまうがです。虎竹と牧野博士の縁があるので、高知市五台山にある牧野植物園には、たまにお伺いします。広々とした素晴らしい園内の一角に、晩年の牧野博士の書斎を復元したコーナーがあるのですが。蝋人形の牧野博士のすぐ隣に何と虎竹製のゴミ箱が置かれちょります。今回、新しく虎竹ゴミ箱を製作してみました。虎竹の竹ひごの面取りも丁寧にして虎竹の手触りも最高ながです。牧野博士に見せたら何と言うろうか?


「ワシの、チリ籠と替えとうせや」


言うてくれますろうか。













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黒竹玄関すのこのある玄関

2012年9月 5日

黒竹玄関すのこ


この夏、お陰様で少しだけ皆様にご愛顧いただいた竹製品のひとつに黒竹玄関すのこと言う商品があるがです。高知県は虎竹だけでなくて、黒竹という細くて黒っぽい竹も実は特産で江戸時代から笛の材料などとして大量に出荷されていたという地元の文献が残っていたりします。暖かな気候が好きな竹のようで、日当たりのよい山の斜面や海岸線に竹林が多いのですが、自分などは黒竹を想像しただけで冬でも明るくポカポカした陽気を連想してしまう、そんな竹ぞね。


黒竹玄関すのこのご用命がボツボツあったのは、有名な雑誌に取り上げて頂いた事も原因のひとつですけんど、もう10年数年前から作りはじめて少しづつお客様に知っていただいてきた事が一気に広がってきたようにも思います。もしかしたら、猛暑や節電が関係あったかも知れませんちや。


もともと青竹踏み等も同じように、竹を素足で踏みしめる事は、ツボ押し効果のような心地よさもあり、特に夏は涼しくまっこと気持ちのエイものです。なので、このような細い丸竹をそのまま廊下部分に使ったり月見台にしたりと昔から色々と使われてきちょります。見た目にも和風な感じになる黒竹玄関すのこがあまり竹に親しむ機会の少ない若い皆様にもお使いいただけるようになると、まっこと嬉しいがです。













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夏の別注虎竹縁台

2012年8月 8日

別注虎竹縁台


この夏も全国各地で色々なお祭りがあったり、暑い季節ならではのイベントが沢山開催されゆうと思います。竹虎でもずっと昔から作り続けてきちょります。日本唯一の虎竹を使うた虎竹縁台に幅の広い別注のご注文をいただいていました。少し幅を広げると、こちら側からも、あちら側にまわってからも複数の方が腰かけるのに余裕もあって、ゆったり座れる感じで、いざ出来上がってみるとなかなかエイがです。試しに職人が腰かけます。


「こりゃあ、ゆっくりしちゃある」


縁台の仕上がりにシワの刻まれた顔が満足気ぞね。同じサイズのものを2台製作させてもらいましたが、こうやって続けてお庭におくがですろうか?浴衣姿に手には団扇のお客様が笑顔で行き交う夕闇の向こうには花火が綺麗にあがりゆう。そんな夏の一夜を想像しよったら、


カラン、コロン


カラン、コロン


どこからともなく下駄の音が聞こえてきそうながです。













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黒竹丸窓の技

2012年7月18日

黒竹丸窓


竹と言うと真っ直ぐに天を目指し、スッーーーと美しく伸びる姿を思い浮かべます。実際に竹林に入って竹を1本、1本見上げてみても、ただひたすらに何の迷いもなく上を目指している。そんな竹の姿勢に自分の背筋もピンとする気持ちがするがです。しかし、真っ直ぐに伸びていると思っている竹でも、いざ伐り倒してみたら何の曲がりも、ゆがみも無いかと言いますと、実は真っ直ぐな竹は1本としてなくて程微妙な曲がりがあります。それは、そうですちや。もちろん自然のものですので人工的に製造するようにはイカンがです。


だから、全ての竹は熱を加えて油抜き加工しますが、その際に矯め直しと呼ぶ曲がりを矯正する加工をしていくのです。これも何十年というベテランの職人がいる特殊な技術が必要とされる仕事のひとつ。熟練の職人の手にかかったら曲がった竹は、あれよ、あれよという間に、真っ直ぐに矯め直されていくのです。


さて、曲がった竹を真っ直ぐにしていく技術は非常に難しいですけんど、真っ直ぐな竹を曲げていく加工というのもこれは、さらに難度の高い竹加工の技ながです。竹節をちょうど中心にそろえて丸く円を描くように曲げられた黒竹。竹と竹が、しっかり合わさって握手しているようにも見えます。


黒竹の「結び」。飾り窓と言われる日本建築の室内装飾に使われちょりますが、今の時代にも、こじゃんと(とても)大切なものを表現しているようでもあります。竹の熟練の腕はこんな素晴らしい作品も可能にするのです。













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竹のモアイ

2012年6月19日

竹のモアイ


竹職人さんは毎日、毎日同じ仕事の繰り返しをされている事が多いがです。繰り返しと言うても、昨日と全く同じという事ではなく今日は、こうしてみろう、明日はこうやったらエイろうか?そんな工夫をされて、同じ工程に見えても、びっくと(少し)違えていたり、同じ竹細工に見えても改良されちょったりしますが、職人さんよれば、それこそ50年、60年とずっと同じ仕事を続けられている方もおります。けんど、たまには、いつも作っているものとは違うモノを作りたいという方もおられます。


この竹のモアイ?と勝手に自分が呼びよります竹細工ももしかしたら、いつもの仕事の合間に手元に沢山ある竹を使い、遊び心で違うモノを作ってみろうかにゃあ。そんな軽い気持ちで始められたがではないかと思うがです。けんど、モノ作りには、この遊び心が大切で気の向くまま、手の動くまま形になったものが結構おもしろかったりします。


竹モアイもそう。職人さんの手彫りの立体感のある表情はもちろんですけんど、竹の荒削りな繊維の具合や、竹の色合い一目見て、こじゃんと(とても)気に入りましたちや。中に灯りを入れたらまるで生きちゅうように見えるのではないろうか?頼んでひとつ分けてもろうて机に飾っちょりますが、うん、うん、エイ。うん、やっぱりエイですぞね。













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美しい竹ハンガー

2011年12月14日

竹ハンガー


いやいや、こじゃんと(とても)エイものを見つけましたぞね。このハンガーを見とうせや。一見、何ちゃあないハンガーのようなけんどよくよく見て頂いたら、竹の節が見えますろう?そうやきに、このハンガーは1本の竹を割って丁寧に曲げて作られちゅう竹ハンガーながです。


ハンガー


集成材を使うた竹ハンガーは今までもありましたけんど1本の竹から作るハンガーは、なかなかありませんぞね。竹の節の位置といい、竹表皮を薄く剥いだ手触りといい、竹特有のしなやかさと弾力といい。まっこと一目で気にいりましたちや。


竹ハンガー


12月に入って高知も流石に寒うなってきましたきに。いつやったかシアトルから、ここにしかない虎竹の見学に来られたClinton Inc Bamboo Growersさんから頂戴したベストを着ちょります。これがアメリカンサイズで大きくて作務衣の上から羽織るのに丁度ながです。


ほんで、この上着掛けとして作り手の温もりが伝わるような、この竹ハンガーを使わせてもらいよりますが、毎日、毎日、上着を脱ぐごとに、着るごとにびっくと心が豊かになるというか、気持ちが上向く気がするがやき。日常に竹がある「竹のある暮らし」自分自身も、こじゃんと満喫しちょりますぞね。













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棕櫚箒で歳末大掃除

2011年12月 1日

棕櫚箒


早いものちや、今日から師走ぜよ。12月は大掃除の季節ですきに棕櫚箒が活躍しますけんど、最近は青竹踏みを知らん学生さんがおるばあですきに、棕櫚(しゅろ)の事については若い皆様やったら恐らく何ちゃあご存じないかも知れません。


棕櫚は、水にも強い素材という事で、もともとタワシやらロープやら色々と利用されてきた植物ながです。竹虎でも袖垣枝折り戸など庭関連の商品の製造に棕櫚縄は欠かせませんでしたので昔から倉庫に大量に置いちょった、とても馴染みのある素材ぞね。学生の頃に運転手さんの助手としてトラックに乗せてもろうて主な生産地やった和歌山の職人さんのところに行った事がありますけんど、独特な機械を使うておばあさんが細い棕櫚の繊維を一本のロープにしよった事を思いだしましたちや。


高知新聞


先日、高知新聞さんのK+(ケープラス)にも掲載いただいた棕櫚箒にしても、丈夫で長持ちする棕櫚の特徴を活かして昔から愛用されゆう一つやけんど、特に今は節電が言われよりますしマンション暮らしの方なども音が静かな事、フローリングのお掃除に使い勝手がエイ事などから若い女性のお客様のを中心に人気があるようながです。


まず、座敷箒として何年も何年使う。そして土間箒として、それから庭掃き用として、使い込んで棕櫚の毛足が短くなったらなったでこんな風に長く愛用されてきた箒ぞね。前には、竹虎の工場にも職人さんが自宅で使いよった棕櫚箒を持ち込んで来てくれちょりました。「その棕櫚ほうきは、何年使いよったが?」職人さんに聞いたみた事がありますけんど、一体何年使いゆうか忘れるばあ長持ちしますきに、案の定ハッキリした年数は分からんかったです。













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