地球のこども 2021年冬号 No.218

雑誌掲載
地球のこどもの「寒さを楽しむ。温もりを感じる。」の特集で「虎竹の里の暮らし」が紹介されました。食品ロスにも役立つ、干し野菜を昔からある竹ざるエビラ籠を使って作る美味しさをお伝えします。また、現代の生活の中でも簡単・便利、そして安心して使える国産の竹ざるや竹籠をお届けする事を通じて、先人から繋いできた食文化を後世に伝えるお手伝いが出来ればと考えています。
地球のこども 2021年冬号 No.218

虎竹の里の暮らし

自分達は虎竹の里という700人の小さな集落で地元にしか成育しない虎模様の浮かび上がる不思議な虎斑竹(とらふだけ)という竹を製造している「竹虎」という会社です。創業して今年で127年、この地に本社を移して70年になりますので、多くの方が顔見知りで小さい頃から野菜や果物は、近くの竹職人さんや農家の方から頂く事が多かったのです。少し離れた所で仕事をして頂く内職さんの所に竹細工の材料を届けにいく度に、すぐ隣の畑から新鮮な採り立ての大根や白菜を持たせてくれたりもしていました。自家製のお茶やトコロテンまで頂戴する事もありましたので、自分たちの暮らす高知県は、やはり海も山も自然の幸に恵まれた素晴らしい所だと思います。

そうやって頂いて来た野菜を鍋料理などに使いますが、沢山あって使い切れずに残ってしまった時に、母がいつも作っていたのが干し野菜でした。でもそれは別に我が家だけの事ではなく、地元はじめ高知県下の農村地域に行けば何処でも天気の良い冬の日などには、あちこちの庭先で竹ざるやエビラ籠に大根やニンジン、椎茸など季節の野菜を干している光景は珍しくも何ともなく普通の光景です。だから、干し野菜用とするための道具として竹細工を作る職人もいますし、工場の横で営む竹細工専門店ではお客様に当たり前の様にお求めいただいてきました。



地球のこども 2021年冬号 No.218


干し野菜の美味しさと効能

先日、たまたま入った本屋さんで干し野菜の雑誌が目につきました。それは入門書的なもので作り方はもちろんですけんど、美味しさの秘密や栄養価の事まで書かれていて読んでいくと驚く事ばかりです。昔からの経験として干し大根の美味しさなど漠然としか知らなかった干し野菜についての認識を新にする契機となりました。

干し野菜は陽当たりが良く乾燥している時期なら誰でも簡単に作る事ができるかと思います。野菜の水気が抜けて野菜本来の味がギュと凝縮されるので、元々野菜好きな自分などには堪えられない美味しさです。定番の煮物などにしても歯ごたえが良くなる上に、味が浸みこみやすくなるので調理時間も短縮できるそう。更になんと栄養価がビタミンB群・ビタミンD・ナイアシン・食物繊維・鉄分・カルシウムは数段アップ、大根の場合は食物繊維が十数倍と書かれていますので活用しない手はありません。

完全に水分が抜けた干し野菜だと乾燥剤と一緒に密閉すると半年から一年もの長期保存も可能だそうで近年言われる事の多くなった食品ロスにも役立つので、本当にほんの少しの手間で食卓が変わってしまいそうです。


現代の暮らしに寄り添う竹細工

やはり、昔から伝えられてきた暮らしの知恵には先人の思いが、いっぱい詰まっています。人の身体は食べたもので作られています。食事は健康に直結している一番大切な部分です。自分達は現代の生活の中でも簡単・便利、そして安心して使える国産の竹ざるや竹籠をお届けする事を通じて、先人から繋いできた食文化を後世に伝えるお手伝いが出来ればと考えています。

竹虎では、干し野菜づくりや梅干しの土用干しに使われるエビラ籠を今でも製造しています。これは元々は養蚕の盛んな頃に蚕棚として使われていた竹編みの平籠なのですが、都会のマンション暮らしの皆様がベランダでもご愛用いただく事を考えて、通常の半分のサイズにしています。世帯人数が少なくなっている事もあって、小さな竹籠の使い勝手の良さが人気なのかも知れません。

今朝は干し野菜を入れたオムレツを頂きました。野菜の存在感がしっかりあって、濃い旨味を感じられます。こんな卵料理で家庭からスタートを切られるなら、最高に充実した一日となる事は間違いなしです。一人でも多くの方に干し野菜の良さと美味しさを知っていただきたいと、晴れ渡った空と太陽を仰ぎながら思っています。


(雑誌「地球のこども 2021年冬号 No.218」より転載)

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