花かご作り教室

花かご作り教室


先日は地元の小学校に来て花かご教室やりよりました。日本唯一の虎竹を、虎竹の里の子供達にもっと、もっと、身近に感じてもらいたいと思うたがです。ちびっ子たちにたまに教える事のある工場長やけんど、今日は特別じゃ。花かご作りのDVDも助っ人に来ちゅうぜよ。


「ここが、分からん!」


「こんなに、なったちや!」


楽しい虎竹の花かご作りを地元のケーブルテレビさんが取材してくれちょりました。ローカルやけんど、ワシらあにしかできん、ここだっけの、花かご作りやきねえ。


四代目鰻で再会

竹垣


会津若松で聞くと、うなぎは、「えびや」やと人が言うがです。なんせ、四代目鰻と書いちゃある言うたら、竹虎四代目が行かんわけにはきませんちや。着いてたまげました。こりゃあ、こじゃんと、趣のあるたたずまい。「う」の字ののれんに、炭火で焼いて、炭火でご飯を炊き続けてきた。何ちゅうか、料理人の、職人の誇りを感じますぞね。歴史のある店内入って...、入って......。


何ちゃあ、モノが言えんちや。


オマン、何しゆうぜよ!!!!!こんな遠くまで来ちゅうやいか!!!!!ワシらあの虎竹!!!足をつけて仕切がわりに使いゆう虎竹垣。椅子にすわって、ニコニコ、ニコニコ。眺めちゃあ、ニコニコ、ニコニコ。オマンが、ワシをここに連れてきたかったがかよ?外は、こじゃんと(とても)寒かったけんど、はるばる東北の地で思いがけず嬉しい再会をさせてもろうて、心がぬくぬくの晩やったぜよ。

オーダーメイド竹すだれ

そばざる


ざる蕎麦はお好きですろうか?ワシはどっちかと言いますと、うどんやき。そうそう、蕎麦か?うどんか?聞かれたらぜよ。やっぱり四国の人間やろうかねえ、うどんやねえ。けんど、こんなワシじゃあち、だんだんと温うなってきたら青々とした刻みネギを散らしちょいて、冷たい麺つゆに、サッとつけて、ツルツルっ!ツルツルっ!と蕎麦をいきとうなってきますきねえ。


そういうたら、いつぞや信州に行ったときは朝から晩まで蕎麦やったことがあるちや。その日だけやのうて旅の途中は何軒かでいただいたけんど、全部が全部、ざる蕎麦やった。別に竹屋やきという事や無いけんど、蕎麦やち、うどんやち、ラーメンやち、のどごしと麺本来の味や香りを楽しむやったら、やっぱり「ざる」がイチバンやと思うちょります。


そう、ワシはうどんは季節関係なく、ざるうどんが多いし最近ラーメンも、つけ麺が大好きちや。ほんで、色々な盛り器で出してもらうけんど、どういたち、この容器に盛りたい、そんなお蕎麦や、うどんはありませんろうか?盛りたいけんど、容器に合う竹すだれが無い...。まあ、ざる蕎麦に限らんけんど。そんな時、実は別誂えで竹すだれが作れるがですきに。角型と丸型、オーダーメイドの竹すだれ。なんと10枚からできますぞね。


ハッピバースデーツーユー♪

贈り物


「ハッピバースデーツーユー♪ハッピバースデーツーユー♪」


今日はエイ日ぞね、朝から日本晴れ。何言うたちワシの誕生日やきに。ああ、ほんでプレゼントもろうて喜んじゃあるがやねえ...。おっと、違う、違う。この贈りものは前にお会いさせてもろうた事のある、うしおじさんの大山牧場さんからのプレゼントちや。まっこと(本当)、ヨーグルトも牛乳も、まったりして美味しいかったけんど、見てみいや。荷物に花を一輪入れてくれちゅう。こんな心づかい、ワシらあも出来ちゃあるろうか?こんな、びっとした事が嬉しゅうなっきますちや。


えっ?ほんなら、最初のハッピーバースデーツーユー♪は誰ち?そらあ、オマン、自分じゃ。誰ちゃあ、唄うてれんきに、自分で自分じゃ。ハッピバースデーツーミーぜよ。なんぎな(つらい)、おんちゃん...ぶははは。


古い竹ざる

竹ざる


「いったい、いつ頃のそばざるか分からない」


父親の代から続く職人さんが作業場の裏から持ってきてくれたがは、すっかり色ツヤが渋うなって、元々の竹ざるが想像もできんような一枚やったちや。


「竹は、こうなるから魅力だよねえ...」


改めて竹細工の深さを感じたとの事やったけんど、そりゃあ、ワシも同じぜよ!竹ざるや、そばざるは種類がいつくかありますけんど、まだ、まだぜよ。そうじゃ、まだ、まだちや。日本人が竹との長い長い付き合いの中で、ほんの数十年前に忘れてしもうた「竹のある暮らし」。竹の良さをもっともっと伝えていかなあイカンちや。いやいや、思いだしてもらうだけでエイがちや。まっこと、まっこと(本当)。


イチオシの竹箸

竹箸


春の行楽シーズンやら、運動会らあでも、また、新しい生活がはじまる節目の季節やきに、お箸のご用命が今月はこじゃんと(とても)多うなっちょります。竹虎でお箸のイチオシいうたら、やっぱり日本唯一の虎竹を一善一善丹念に削り出した、虎竹削り箸じゃ、にゃあ~。


けんど、虎竹やったら何でもエエいうもんではありませんぞね。まず、色目。虎模様の色つきが良うないとイカンがです。ほんでから山出しの際にキズがついてないか?見た目が良うたち、今度は、竹の身の厚みが問題ちや。竹は元の方は身が厚いけんど、ウラ(先端方向)にいくに従うて身が薄うなっちょります。竹箸は意外と厚みがいりますきに、身が薄いと竹箸の材料としては使えんがです。


今日は、こんな条件に叶うた虎竹を集めたぜよ。よう見とうせや。節と節の間が狭いですろう?これは根元に近い証拠。あんまり節間が短いとまたこれは竹箸には使えませんけんど、とりあえず、この台車に載せちゃある虎竹は一級品じゃあきに。


新しい命

花かご職人


たまに虎竹を送らせてもらう職人さんの工房を訪ねましたちや。いったい、どんな竹細工をされゆうがやろうか?ドキドキしながら行きましたら、なんと、奥さんが高知県出身とあって、土佐弁をこじゃんと(とても)懐かしがっていただいて、大歓迎してくれましたちや。肝心の職人さんの竹細工は言うたら、これがまた、こりゃあ、たまげたぜよ。どれも、これも、作品展に出すばあの凝った作品ばっかりじゃあ。とにかく、作り手の「好き」が、竹の花かごに表れちゅう!


いっつも遠くまで竹を届けせてもらいゆうけんど、まっこと(本当に)わざわざお伺いさせてもろうた甲斐がありましたちや。虎竹の里の竹が、こんな風に形をかえて、新しい命を吹き込まれるゆう気がしましたぜよ。モノ作りに熱中しだしたら時間を忘れてしまう言いよりました。ずっと、そんな大好きなことに取り組めるち、まっこと幸せなことやと思うがです。


雪に鍛えられた竹バック?

根曲竹ダ円手提げバック


根曲竹は書いて字のごとし、根元が曲がった竹ながです。ずっと前にも言うた事があると思いますけんど、どういて曲がる?言うたら寒い地方や高い山に自生する竹やきに、雪がつもりますろう?なんと、雪の重みで根が曲がちゃあるいいます。


実はこれが根曲竹の強さの秘密で、堅うて、粘りのある、実用的に毎日使う竹細工にはもってこいの素材になるがです!そうやき、昔からざるや籠にと生活用具には何という事はなく、色々と重宝された竹ながです。びっくと前から新しゅうに販売させてもろうちょります。根曲竹ダ円手提げバックも、エコバックとして毎日のお買い物にぜひ使うてみとうせや!使うほどに深まるツヤと愛着に、手放せんようになりますぜよ。


古い魚籠

魚籠


納屋の壁に、ずっと昔からかけられちょった魚籠かごが一つ。虎竹の里からすぐ近くにはニホンカワウソで有名な新庄川がありますけんど、実は、父は趣味がこうじてそこの川漁師の免許も持っちょりました。ワシの小さい頃には、鮎らあ食べきれんばあ採ってきよったきに、専用の冷凍庫があった程です。塩焼きはもちろんやけんど、しまいには、薫製まで作りよった。「また、今日も鮎かえ...」と、思いよりましたき。今、考えたら天然鮎じゃき、まっこと贅沢な土地柄ちや。


そんな父が使いよった魚籠かご。色が渋うなって、味がある。長い時間が醸し出す風格と存在感がある。ワシも、いつかこんなになれるろうか?


「オマン、どう思うぜよ?」


手にした魚籠に聞いてみたちや。そりゃあ、正直に言えんのお~。


お好み焼きなら、この竹ヘラ

お好み焼きヘラ


お好み焼きは好きですろうか?ほんなら、いっかい、この竹のお好み焼きヘラ使うてみとうせや!ヘラ言うたら金属製が多いと思います。「竹らあ、あんまり馴染みがないき...。」まあ、そう言わんとに、自然素材の竹はええぞね。手触りが違う、やさしさが違いますきに。


裏に一本切り込みがライン見たいにありますろう?これが職人さんこだわり、幅の広い竹ヘラやきに。三枚の割竹を合わせて作っちゅうがですけんど、この切り込みに横一文字の竹を通して耐久性もバッチリ。丈夫にするために工夫しちょりますぜよ。


花篭作りに、たれもつる

インターンシップ2010春


まっこと(本当に)、大変やったにゃあ~。この春に来てもろうたインターンシップの学生さんに、DVDを使うた虎竹花かご作りに挑戦してもろうたけんど、これが、3人が3人とも、大苦戦やったがです。土佐弁で言うところの「たれもつる」状態ちや。たれもつる言うたら、こじゃんと(とても)やらないかん事が多うて大変やいう意味かにゃあ~。


けんど、2週間の日程の中で一番印象に残る実習やなかったろうか?自作の虎竹花かごを見るたびに、竹職人さんの苦労が、ほんのびっと(少し)でも分かってくれると嬉しいがぜよ。今回のインターンシップの様子をまとめて、学生さんにページを作ってもろうちょります。2010年春インターンシップこちら


梅干しが、どれだけ干せる!?

竹ざる


これは、どうじゃあ!職人さんが見せてくれた竹ざるは、たまるか(とてつもなく)大きいぜよ。どうしても言うて頼まれて、びっと大きいサイズを作った言いますけんど、こりゃあ、ちっとや(少し)無いちや。たかで(かなり)でかいっ!!!梅干し用として竹ざるを買われるお客様が多いけんど、土用干しに使うたら、どれっぱあの梅が干せますろうか?かなり、きばらな(頑張る)いかんにゃあ。


箸箱の最高峰ぜよ

虎竹線香入れ


虎竹で精巧につくられた四角い筒状の商品。こりゃあ、いったい何やろうか?実はコレ、あるお寺の住職さんから別注で頼まれた、お線香入れながです。カチッとフタを開けたら引き出しみたいになっちょって、お線香が取り出しやすいように出てきますちや。


ほんで、ほんで、なかなか手のかかる細工やきに、びっと値段も張りますけんど、この時の、細工を活かした虎竹引き出し箸箱セットができましたちや。何回も試作してようやっと販売できるようになりましたけんど、虎竹箸箱セットとならんで、これが、虎竹箸セットの最高峰とならあせんろうか?


ショッピングカートに、ぼっちりカゴ

買い物かご


こんながが欲しかったがです。ワシは、こうみえて土佐の男やけんど、男子厨房に入らず、みたいな事は言わんきに。もちろん、そうやきに。料理もするぜよ。(年に一回ばあけんど、食べることは大好きで、スーパーも大好きながです。スーパー好きち、変わっちょりますろうか?けんど、野菜やら肉やら総菜やら、色とりどりの商品を見てまわる。陳列も気になる。値段も気になる。買いに来ちゅう人も、「何買おう?」とわくわくしちゅう。ほんでから、自分も食べとうなる。いやいや、やっぱり好きやにゃあ、スーパー。


そやき、ショッピングカートにぼっちり(ピッタリ)おさまる、四角いこんなバスケットが欲しかったが。レジでそのままこの籠に移してもろうたらエエし、底が四角で安定感がバツグンやきに、乗用車の荷台でも、後部座席じゃあち安心、安心。まっこと、エイもんができたぜよ。またひとつ、自分が一番最初の愛用者のモノが増えたにゃあ。


黒沢映画の陣笠

陣笠


思わず絶句したがです!


く......


く......くろさわ...


.........黒沢明ですと~~~~~~~~~~~~!?


たまるか、びっくり仰天したちや。「七人の侍」からはじまって、「隠し砦の三悪人」「蜘蛛巣城」「用心棒」「椿三十郎」などなど。大好きな映画をあげよったら、なんぼじゃあちあるきに。そんな大監督の映画で使われちょった陣笠...?


ええっ!?しかも!?


三船敏郎つうかあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!


黒沢明監督の映画で、ワシも大ファン、世界の三船敏郎がかぶった陣笠を製作したち、ちょっと、ちょっと職人さん。師匠の竹細工師に弟子入りしてから、この道、数十年というだけあって、網代編みに塗りもしっかりしちょって、時代を感じさせる風合いも出ちょりますけんど、げに、ホンマですろうか?てごう(からかう)ちゃあせんですか?


小道具にもリアリティを求める、こじゃんと厳しい監督さんと聞いちょりましたきに、その映画の衣装、小道具はさぞ神経使いましたろう。かぶった男優さんの事は、さておいちょいても、そんな映画で、竹細工の腕を見込まれたがやき、いや、それは、まっこと凄いぜよ。映画を観る目がびっと違うてきそうちや。楽しい話をありがとうございました。


鬼おろしで劇的に美味い!

鬼おろし


これを知っちょりますろうか?お客様のNaoちゃん様から教えてもろうたがです。「劇的にうまいです!」だ、そうです。外食をひかえて、そのかわりに自宅で美味しいものを手軽に食べたい。そんな方が最近こじゃんと増えちゅうと雑誌にも載っちょりましたが、今の時流を反映してやろうか?


この竹の鬼おろしがなかなかの人気やけんど。大根おろしだけやのうて。なんと、なんと、フランスパンを削って、荒いパン粉を作るち......!!!まっこと(本当に)、知らんかったよ。ほんで、このパン粉で作ったコロッケが、「劇的」らしいきに。こりゃあ、さっそく今晩にでも作ってもらいたいちや。


(面倒くさい!食べたいがやったら自分でしいや!)


まっこと、リアルに言われそうなちや、ははは。


竹皮の鼻緒

竹皮鼻緒の草履


そろそろ竹皮草履の本格的な季節がはじまるちや。と言うても、ワシは年がら年中、竹皮草履ぜよ。絨毯の事務所は普通は革靴で歩きまわるらしいけんど、ワシらあ、もったいのうて、靴は入り口でぬぐようにしちょります。面倒みたいなけんど、そりゃあ、オマン、堅苦しい靴をぬいで、竹皮草履に履きかえてみとうせや。


まっこと、極楽!極楽!


もういっちょ、極楽!!!


フローリングだけやのうて、絨毯でも愛用するために、どうするち?びっと引っかかりのある絨毯には、草履の裏の毛羽立ちのある中心部分にだけ、一文字にガムテープを貼って使うがです。ワシのお気に入りは何というたち、鼻緒も布地で巻くがやのうて、竹皮でギッチリ巻いた竹皮鼻緒。布にくらべて耐久性がない言うがが玉にキズ言うけんど、この昔から何ちゃあ変わらん自然の風合いは、どういたち捨てきれんちや。


虎竹茶は美味いかよ?

高知工科大学の学生さんと虎竹茶で歓談


「どうぜよ?虎竹茶は美味いかよ?」


今日は高知工科大学の学生さんが、竹虎を見学に来てくれちょりました。


「日本でここでしか出来ん竹のお茶やき、こじゃんと味おうて飲まなイカンぜよ」


日本唯一の虎竹言うたら、やっぱり驚いちょります。今年からピカピカの社会人一年生いう学生さんもおって、なかなか皆んなあ、しっかりしちゅうぜよ。高知に生まれ育ったち、虎竹のことらあ、何ちゃあ知らんかった言うけんど、こうやって好奇心をもって訪ねてくるフットワークを、仕事をはじめてからも忘れんとってや!こんな若人が高知で活躍して、ドンドン故郷を元気にしてもらいたいと思うちょります。


えっ?ワシ?そりゃあ、おまん、ワシは、言われんじゃあち、やるぜよ!分かっちゅうじゃいか。何ちゃあない、今までも、ほんで、これからも。天国でおじいちゃんらあが見ゆうきにゃあ、やらないかんろう。直球、ど真ん中で勝負ぜよ。


北へ南へ、東へ西へ

虎竹名刺入れ


ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン...。おおの、揺れるちや。高知からの汽車での出張はまっこと、ずるうない(楽ではない)がです。びっくと話は変わりますけんど、何を隠そう「山岸」という姓。そう、山岸竹材店の「山岸」ちや。実は、北陸あたりにルーツがあると聞いちょります。曾爺さんになる初代宇三郎は、116年前に大阪天王寺にて竹材商を創業しましたけんど、ひょっとして、その前は石川か富山あたりにおったがやないろうか?まあ、そんな事で、四国から遠く離れた金沢というたち、北陸やし、何かワシの古い、古い古里のような気もするがです。あっ、そうじゃ前田利家も大好きやし...(関係ないろうか)


そんな、金沢でサンダーバードいう列車に乗って、雪を頭にかぶった何ともきれいで雄大な山脈と、豊かな田園風景を眺めながら京都について、新幹線に乗ったら、アッという間に岡山ぜよ。まあ、ここまでは、いっつも順調ながよ。楽勝~楽勝~いう感じ。けんど、ここから、瀬戸大橋をわたり、讃岐平野をぬけて四国の山々に入るあたりから、ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン...。おおの、揺れるちや。(笑)汽車での四国路はここからが遠いがです。


おまけに日も暮れてきたにゃあ...。ふと、目を落としたら、暗うなった車窓の下に虎竹名刺入れ。今回の出張でも大活躍してくれたにゃあ。おおきに、おおきに。まっこと、ありがとう!入り切らんばあ名刺もちょうだいして、日本唯一の虎竹のことを話させてもろうて、本当にワシは幸せな男ぜよ。おまんも、虎の色ツヤが渋うなってきて、年をおうごとに愛着がましてきたちや。これからも、北へ南へ、東へ西へ。こじゃんと、行こうやいか!!!あと何十年あるか知らんけんど、よろしゅう頼むぜよ。


こりゃあ、のうがエイ。

手提げピクニックバスケット


こりゃあ、入る、入る。入るが違うぞね!この手提げピクニックバスケットいうたら、もともとは豆腐やら何やら、食べ物らあを運ぶために、どこの家じゃあち一つや二つはあった竹籠ぜよ。今じゃあなかなか見かけることもないけんど、こうやって果物入れたり、オニギリやお菓子をいっぱい入れられるきに。こりゃあ、こじゃんとのうがエイが違う。(これは、ものすごく使い勝手が良いないてものじゃないね!)


そうじゃ、そうじゃ。昨日地元の小学校に行っちょったら、早から校庭の桜が咲きはじめちゅうよう~、言うて話たことでしたけんど、これからの季節はお花見らあにでかけたら、そりゃあ、何倍も楽しいちや。


炭菓子オブジェ

炭菓子


真っ黒~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!


なんやろうか?これ。ややっ?よう見たら、どっかで見たようなお菓子みたいなちや。もしかして、乾パン、それからミレービスケットかえ?そうそう、ミレー言うたらいわゆるご当地菓子言うがやおか、確か高知とか地方でしか売りやあせんがです。けんど、真っ黒な理由は...。実はこれ、炭職人さんが窯で焼いた、まあ、言うなれば一種の炭に焼いた作品みたいなもんぜよ。


これからの季節は飲料水入れて水を美味しゅうする、土窯で高温で焼いた竹炭が人気やけんど、この炭のお菓子は、どうやって使うがち?竹炭入りのお菓子とち違いますきに。食べるがでは無いぜよ。そりゃあ、おまん、買うた人が考えて飾りにしたりするがやあないですろうか。


虎竹の里だけぜよ

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おおの、朝から緊張する、緊張する。なんでち?聞いとうせや。実は、地元の中学校でちっくと講義をさせてもらえる事になったがですちや。


「虎竹は、日本でも高知でしか出来んがです」


「しかも、高知じゃあち、須崎の安和、虎竹の里だけぜよ」


そんな、竹の話にも、真剣な眼差しで、じっと聞いてくれる中学生たち。おおの、こんなエエ生徒さんがおるがかよ。今の若いモンが...どうじゃあ、言われますけんど、どういて、どういて。まだ、まだ日本の未来は明るいちや。龍馬さんじゃないけんど、日本の夜明け言うたら大げさやけんど、びっくと、そんな事も思うた一日ぜよ。


塩取りかご

塩取りかご


「塩取り籠よ...。」


職人さんに教えられましたけんど、どうやって使いよったがやお?びっくと聞いてみたら、小さい頃ワシらあも海の水を空き缶に入れちょいてから、火をたいて塩を作って遊んだ覚えがありますけんど、それと同じながです。海水を完全に煮詰める前の苦汁液が残った状態で、この塩かごに入れて吊りさげちょいて、苦汁を自然に取り除くいう事ちや。


おばあさんの時代には、虎竹の里でも浜で塩づくりを普通にしよったと話しよったちや。こんな塩取り籠は、あんまり見た事なかったけんど、それぞれの家にあったがかも知れんにゃあ。


土佐の竹弁当

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いよいよ、温いちや。部屋の窓を開けたら、こりゃあ、たまるか、もうすっかり春の風ぜよ。もったいない、もったいない。こんな日の昼ごはんは外、外。芝生の色は、まだあんまり良くないけんど、陽当たりのえいベンチで、びっくと春を満喫じゃ。こんな季節になったら、まっこと、竹弁当の出番ながやき。


ざる冥利

竹ざる


海の見える曲がりくねった細い山道。みかん畑をぬけて進んでいったところに、その和紙工房があったがです。まっこと、ここは緑に囲まれて気持ちがええところやにゃあ。おっと、けんど、こりゃあ、たまるか。和紙をベニヤ板に貼り付けて天日で干して乾かしゆうちや。


手間暇かけゆうだけあって、こじゃんと風合いのえい和紙ができよりますが、目に付いたがは、和紙の原料を入れちゅう古い竹ざる。あんまり使いすぎて縁が壊れたがやろうか?新しいビニール付きの針金で巻き直しちゃある。竹虎にも昔ながらの職人さんが編み込む竹ざるがあるけんど、これっぱあ長く、大切に使うてもろうたら、ざる冥利に尽きるいうもんぜよ。


若き職人

竹職人


「おっと、ここじゃ、ここ」


昔から馴染みのある社名に車を停めたがです。姫路にある竹屋さん。姫路いうたら、何というたち姫路城やけんど、白鷺城と呼ばれるばあ美しい城の、庭まわりの竹垣らあも作られゆう腕ききぜよ。


工場には、あるある。黒竹、白竹、青竹、煤竹...。いろんな竹が、ちっとじゃない、工場の高い天井いっぱい立てかけられちょります。若主人の表情もえい。竹に囲まれちゅうというのは、日本全国どこに行ったち、やっぱりエエもんちや。

竹編み天井

竹編み天井


なかなかこの天井は、りぐっちゅう(念入り)ぜよ。広めに割った竹ひごを網代編みにしちょりますけんど、天井自体が真っ直ぐや無くて、奥から手前の入り口に向かうて、ゆるくカーブを描きいう造りちや。眼下の川面のゆったりした流れ。差し込む、心地のえい陽差し、そよ風にゆらぐ木々の音。


おおの、極楽、極楽。まっこと、不老庵言うだけあって、ここに座っちょったら、こりゃあ、年を取るがも忘れそうなちや。