皆山集

黒竹林


虎竹の里から土佐の一本釣りで有名な久礼の港町までは車やったら数分ですけんど、その近くに笹場、大坂の黒竹林が点在しちょります。黒竹いうたら直径が2~3センチばあな、細うて、黒々とした竹ながです。そうそう、虎竹縁台の座面や玄関すのこに使うちゃある竹ぞね。


海沿いで日当たりのエイ温暖な気候を好む竹みたいやき、沖を黒潮が流れゆう、この辺りにはピッタリの竹ちや。写真の山を見とうせや。斜面にべったり薄緑に繁っちゅうがは黒竹やきに。日本有数の一大産地ながですけんど、実は、江戸時代からその地名は轟いちょったみたいで、土佐藩の山内家のことを色々と記録しちゅう。「皆山集」(かいざんしゅう)言う本があるそうなけんど、ここに、


「笹場に黒竹なる名品あり、笛に適す」


と書かれちゅうきに、こりゃあ、まっこと(本当)凄いぜよ。さぞ、笛の細工用にアチコチに運ばれてみんなあの心を和ませたがやないろうか?おっと、そうぜよ、ワシらあくの虎竹じゃあち、その美しさを認められて山内のお殿様への年貢として浜から積み出されて行きよった言う文献があるがぜよ。今は虎竹は税金の代わりにも成らんけんど、こう考えよったらまっと、もっと竹が活躍できる暮らしを提案していかなイカンにゃあ。


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