大きな曲がり角

竹職人


ゴソゴソ...ゴソゴソ......職人さんが奥の段ボール箱から何やら出してきましたちや。ニコニコ、まっこと(本当に)嬉しそうな顔をして手には年期の入ったアルバムが数冊。


「これ、ずっと昔の写真」


こりゃあ、たまげたぞね!そう言われてアルバムに挟まっちょったカタログを見て思わず声をあげてしもうたがです。髪は黒々として白いシャツにベストを着て、こじゃんと決まっちゅう!一心不乱に竹編みをしゆうのは...ええっ!?まぎれもなく、目の前の職人さんぜよ!


「もう、朝から晩まで何人もの職人で休みなしに竹を編んだ...」


こんな若い時代があったがやにゃあ。こんな昔から竹細工一筋にやったこられたがやにゃあ。長い長い年月を改めて思うがです。そして、これからを考えますぞね。日本のモノ作りは大きな曲がり角を迎えちょります。


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