2012年3月15日の投稿

最後の米とぎざる

米とぎざる


米とぎざるはご存じですろうか?今では無洗米などもあってお米を研がない事もあるようですが、精米技術の進んでいなかった昔からほんの最近まで、日本の台所にはこんな米研ぎざるが一つはあって、毎日、毎日お米を洗うのに使われよったがです。けんど、どうですか、この美しい竹ざるたち。だんだんと小さいサイズを作っていくので、それぞれが内側に綺麗に収まるようになっちょります。


横から見ても、上から見ても、下から見ても、手にとってしげしげ眺めてみてもやっぱり美しいのです。そして、このサイズのバリエーション。昔は生活の必需品として竹ざるが使われていましたので、当然それぞれ少しづつ違う大きさの竹ざるがあって、毎日の暮らしの中で、それぞれの使い方を、役割をしよったのです。今では、もうこんな同じ形の竹ざるを、何種類もの大きさ違いで編む職人さんなどほとんどいません。まあ、せいぜい大か小かくらいぞね。だから、こうやって昔ながらの職人さんの仕事を見る機会はこれが最後かも?ワシがしっかり目に焼き付けておかねば...。そんな事も思うたりするがです。


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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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