40数年の飴色

白竹三段弁当箱


この白竹三段弁当箱の飴色の輝きは素晴らしいちや。大切に、大切に使うて40数年。職人さんが娘さんに譲られて、あの時の運動会に、あの日のお花見に、あの山に、あの川に遊んだ思い出のしみこんだ色合い。まっこと(本当に)竹職人の腕前は凄いけんど、「時間」という職人もなかなかエイ仕事をしますぞね。白竹三段弁当箱のうしろに見える白竹の色がこの目に見えない職人の手にかかったら、コレやきに。


家の中で使う竹細工はこうやって風合いを増しますし、庭で使われる竹垣などは色が枯れ、苔をむして趣が深まります。そう考えたら、竹細工というものは、完成して竹職人の手を離れてしもうたらそれを使う人と、時間と三者の合同作品と言えん事もないですぞね。三者が手を取り合うて初めてこんな息をのむような竹籠ができるのではないですろうか?


コメント(2)

ごろう 返信

竹の手触り、質感大好きです。
いい作りのものは40年も保ち、このような素敵な色になるのですね。
使い込むことで成長する物はいいものです。職人さんの手作りの物ならではです。
いい物を大切に使っていきたいと思います。

竹虎四代目 返信

ごろう様

コメントありがとうございます!
竹の温もりは本当にエイもんやと思います
青竹や、白竹の出来上がったばかりの清々しさは格別ですけんど
さらに使い込んで時間がたった竹というのは
風格と愛着がまして更に手放せない逸品となる気がするがです。

これからも何卒よろしくお願いいたします。

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