白竹用に早朝の釜焚き

白竹


早朝の肌寒いなか、白竹の油抜き用の釜に火を入れるがです。竹は、虎竹でも何でも油抜きという加工をします。こじゃんと竹は油分の多い植物ですきに、耐久性を高めるために必ず必要な加工のひとつながです。日本唯一の虎竹の場合やったら油抜きは火抜きと言うて、ガスバーナーの火で直接油抜きをするがですが真竹(白竹)は、お湯を使いますので湯抜きと呼ばれよります。


湯抜きの釜は結構大変です。なにせ長尺物の竹をそのまましかも、数本束にして釜に入れて焚きますので、長く、大きなサイズの釜を別誂えせんとイカンがです。その釜には水がタップリ。そして、この量の水を沸騰させるのです。熱湯で作業をせねばなりませんので釜焚きにはかなり時間が必要なのです。


そこで、早朝からの火入れとなります。ピンと空気が張りつめたような冬の早朝、釜が温まってきて、湯気がうっすらと立ちはじめると周りもだんだん明るくなってきますぞね。白竹は熱湯で油抜きをした後には天日干しして美しい白い色に変わっていくがです。日に晒すので、晒し竹(さらしだけ)とも呼びますが、この竹を製竹するのはこれからの季節だけ。この釜に煙がたなびくのは冬場だけの風物詩ながです。


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