小さな竹の間仕切り

竹垣


竹垣の良さは何ですろうか?自分が魅力的に感じる竹垣と言うのは、たとえば背の高い建仁寺垣のように向こう側が全然見えなくなるような、塀に近いものではなく、四つ目垣などのように細い竹を粗く組み合わせた簡素なものぞね。竹垣は、自宅の庭があるとしたら、その庭と、たとえば公の道路であったり、お隣の家との境界をハッキリと区別するために竹垣をしつらえます。境をしっかり示しつつ、時には目隠しの役割も果たしながら風通しが良いのが竹垣の素晴らしいところではないかと思うがです。


日本の文化というのは垣根にも表れちょって、他を完全にシャットアウトする事はせずに、ファジーと言うか、やさしい領域を作ることを得意としてきたと思うがです。そういう空間は、最近の家には少なくなったかと思いますけんど、「縁側」なども、そのひとつかも知れませんちや。


あと、庭で言うたら枝折り戸のような簡易な扉もそうです。間仕切りという役割があって外と内を区別しよりますけんど、その気やったら誰でも簡単に出入りできるがです。けんど、簡易な目印のような本当に小さな間仕切りであっても、そこに、カッチリとしたルールというか線引きを感じる感性。日本の竹垣文化と言うてエイのか分かりませんけんど、まっこと素晴らしくはないですろうか?


先日見かけたのは、竹垣と言うて良いのか、どうなのか、本当にわずか数センチの高さの竹の囲い。地面に打ち込んだ竹に粗割した二枚の竹を交互に差し込んだだけの、まっこと簡単な作りですけんど、これが、ちっくとあったら、全然違う。面白いものやと思うたがです。


コメント(2)

清水 正一 返信

農家さんが昔使っていた古いモウソウ竹を利用し垣根を作りたいのですが、
竹は8分割になっている(まだ充分な弾力はあり)。長さは4m。
綺麗に磨いて、火に当てて「ロウ」を塗ると大変綺麗な竹の色が出てきました。

これを使って、塀の脇にはイチイの木が植えてあり(長さ12m、高さ70cm、幅40cm)その脇にイチイの高さより50cm位高く作りたいのですが、どのようなスタイルが望ましいのか教えて頂きたいのです。
よろしくお願いします。

竹虎四代目 返信

清水 正一様

竹虎四代目です。
お問い合わせありがとうございます。

8分割りになっている竹でしたら
縦に使う建仁寺のような垣にするか、横にして御簾垣のように並べても良いかと思います。

こちらに垣の種類は掲載しちょりますが
https://www.taketora.co.jp/c/special/takegaki-syurui

長さが4メートルもある竹があるのでしたら
横に並べて通して使うのも綺麗でエイかも知れません。
何卒よろしくお願いいたします。

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