菊炭の床

菊炭


いやいや、まっことビックリしましたぞね。竹虎にも地元の炭焼き名人が昔ながらの炭窯で焼く菊炭がありますけんど、この圧倒的な使い方には目を見張ります。


菊炭はその割れ目模様が菊の花の形に見えることからその名前が付いちゅうがですが、まさに、これは菊炭の床ぜよ、床。これだけズラリと敷き詰めて並べられちゅうのは初めて見ました。茶道用には、この美しい炭が使われよりますが、一般のご家庭で菊炭を使うというたら、やっぱり飾り用ぞね。見た目も格好がエイですし、消臭、調湿効果にも炭は優れているので、機能性のあるインテリアとしても結構人気があるがです。


しかし、しかし、飾りに使うと言うたち、普通やったら、せいぜい菊炭を3個か5個くらい並べるだけ。この床一面に敷き詰めるという発想は、まっことダイナミック。自分がこうやって足をとめて見入るように、一体、今まで何人の方が同じく足をとめて、


「ふう......ぅぅぅぅぅ」


この量の凄さに小さなため息を付いた事ですろうか。


土の下に埋める埋炭(まいたん)や床下に施工する床下炭。そして、お部屋にこうやって置いていく置き炭など、今の生活には炭もひとつの癒しアイテムとして定着しちょります。そんな中、丸竹をそのまま高温で硬く焼き上げた飾り竹炭(丸竹)という商品があるがです。竹は中が空洞になっているので割れやすく管理もかなり大変ですが、それだけに丸竹のまま竹炭にした商品は貴重でもありますきに。お部屋のインテリアとしてご愛用いただきよります。


自分は日頃から竹や竹炭に囲まれて暮らしよりますので、初めての場所にやってきて、室内にこうやって炭があるのを見ると新鮮な気持ちで炭を感じる事ができるがです。そして、都会の方が自然な竹炭をお求めいただく気持ちが改めてよく分かるような気がするがです。それにしても、沢山の菊炭は、まっこと格好がエイ。落ち着いた気分になって、まだしばらくここに立ち止まっちょりました。


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