虎竹の細道

虎竹山だし


松尾芭蕉の「奥の細道」は有名ですけんど、虎竹の里にも、ありますぞね、「虎竹の細道」。まあ、ご想像のとおり自分が勝手に付けちょりますが、竹を積み込んで焼坂の山道を下りてくるトラックの左側に小道があります。何と言うことのない、けもの道のような小さな小さな道。ともすれば見逃してしまいそうな位の道ですけんど、この小道を通って山の職人さんは竹林に入り、虎竹が機械に載って運び出されてくる道もこんな小さな山道ながです。


虎竹林


さて、今年も日本唯一の虎竹の伐採は先月の1月いっぱいで終了しちょります。後は、こんな小さな道から少しづつ伐り出され、トラックの通れる道路脇に積み上げられた竹たちを山のふもとの土場まで運んで一本づつ選別し、太さや色付き別に保管していくがです。外に野積みする竹にはブルーシートをかけますぞね。


そして、これからの一年近い間に使える竹はこのシーズン中に伐採した竹だけ。竹は丸くて、真っ直ぐで同じようなモノやと思うちゅう方もおられますけんど、実は同じ竹は、あれだけ沢山のある竹林の中からでも一本も無くて、虎竹にも色付き、太さや、長さや、身の厚みやら、性質やら色々千差万別ありますので、竹細工によっては限られた数量しかできないものがあったり、出来ない製品があったりもするのです。


近年、太い虎竹が少ない年が続きよりました。太い竹が無いという事は身の厚みのある竹が無いという事でもあるがです。けんど、今年は嬉しい事に若干大きな竹も混じっちょって、昨年には在庫がなくなり皆様にお待ちいただく事も多かった虎竹男箸なども、ある程度は製造していけそうで、ちっくと安心はしちょりますぞね。竹屋は自然が相手。楽しくもあり、けんど、まっこと楽ではないがですぞね。


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