土佐和紙の文化

一閑張り買い物かご


一閑張り買い物かごを実際に提げてみると、多くの方が感じるのは意外なほどの軽さではないですろうか?買い物かごの(大)のサイズならそこそこの大きさがあって、日常のお買い物やったら十二分に対応できるがですが、手にしたら、スッと持てる軽さ。まっこと、女性の方には持ちやすく嬉しい籠やと思うがです。


まあ、それもそのはずで一閑張りは竹編みの下地に和紙を貼り付け、柿渋を塗り耐久性を高める技法ぞね。使い勝手のよい強さを確保しながらも軽量な素材でといのうは、試行錯誤されてきた多くの先人の知恵ですろう。昔から日本の家は木と紙で出来ちゅうと言われますけんど、一閑張りは竹と紙で出来ちゃある。まあ、似たようなものかも知れませんちや。


土佐和紙


仕上げの一閑張りをする職人さんの仕事場には、大きさも様々、色とりどりの和紙がいっぱいながです。この買い物かごでも本体の和紙の色と口部分の色、四隅の底部分の色、それぞれ違う色合いの和紙を用意されちょります。高知県には、まだまだ土佐和紙を漉く職人さんもおられます。そのお陰で豊富な種類の和紙があり、こうして一つの籠ができあがる事を思うたら、まっこと感謝せんといかんぜよ。


土佐和紙の歴史は1000年も続くそうですけんど、伝統文化の深さを感じさせるのは和紙職人さんだけではないがです。材料の楮(こうぞ)に、こだわって広い畑まで作られたりしている。地元和紙会社のトップの方がおられたり、世界一薄い和紙と言われる土佐典具帖紙を漉く人間国宝がおられたり、そう言えば工業用の紙で世界的なシェアを持たれちゅう会社もありますぞね。


和紙漉きが盛んで、こうやって今まで続けてこられたのは、雨の多い高知で仁淀川という美しく水量のある川があった事が大きいようです。子供の頃、この豊かな川の近くに来るたびに、満々と水をたたえた用水路のゆったりした流れで、野菜を洗う、子供達が遊ぶ、そんな光景をいつも見よりました。虎竹にしろ、和紙にしろ、南国土佐の自然からの贈りものやと言う事を今さらながらですけんど、つくづく考えさせられますちや。


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