Royal College of Art Libraryの虎竹


  中山直哉さんと竹虎四代目


少し前のブログにてロンドンで開催予定になっている、ファッションショーの事をお話しさせもらいましたぞね。実は、この噂を聞きつけた地元高知新聞の方が取材にも来られちょりますが、英国王立美術大学(Royal College of Art Library)で、デザインを学ぶ日本人学生さんが遠い異国の地で自分自身を見つめ直した時に、やはり思い出すのは、自身の身体にも流れる日本伝統の文化やったのです。そして必然的に竹を素材として取り入れる事にされて、自分たち竹虎と出会う事になるがですけんど、この学生さんが何と、たまたま高知県出身と聞いて思わず立ち上がったのです!


「土佐の男がイギリスで檜舞台に立つがやったら、高知にしかない虎竹ぜよ!」


まっこと、今度のショーで世界中で外すことのできない素材と言えば、日本唯一の虎竹しかないと思うたがです。そこで、はるばる海を越え、ユーロスターに揺られ、郷に入らずんば郷に従えとばかり雨の中を傘も差さずに、イギリスでも一流と呼び声の高い、この大学にやって来たがぞね。


竹金具


それにしても最初から驚きましたぜよ。イギリスでは竹が手に入らないと聞いちょりましたので、何かに使えるろうか?と思うて竹の端材などもお届けしちょったのですが、それらを上手く活用してベルトのバックルや留め具など、本来なら金属やプラスチックで作る細かい部分まで竹材で仕上げちゅうのです。まっこと、自分の想像を遙かに超えた竹の活用の仕方です。驚いた次には、本当に嬉しくなってきた、こうやって大事に使うてもらえる竹達、遠いところ運ばれて来た甲斐があるにゃあ、幸せ者やにゃあ。竹は人の役に立ちたい、立ちたいと山で叫びゆう、だから、こうやって人の役にたてる竹の気分は最高ながぜよ!


ファッションショーに使われる虎竹


さて、日本唯一虎竹ですが、虎竹はもちろん表皮部分が命ながです。竹は表皮に近づくほど維管束と呼ばれる細かい繊維が密になり丈夫ぞね。丈夫であり、模様の美しさを100%引き出せるように、細かく割った竹炭を薄く剥いで柔軟性がでるようにされちょります。丸く円状につないで首元や腕、手首などワンポイントに入れて、衣装がより映えるように工夫されているのです。


衣装画像


学生さんでもあり、デザイナーである中山直哉さんは、来月に迫るファッションショーのため部屋にこもりっきやったそうなんですが、それもそのはず、イギリスでの学びの集大成とあれば、力の入るのも当然ぞね、まっこと半端ではないのです。おびただしいデッサンや試作の画像の数々を見せてもらいながら、高知とロンドンとをスカイプで繋いで、ご自分の思いの丈をデッサン画や動画や言葉で、初めて伝えてこられた日の事を思いだしよりました。


中山直哉さんデザイン


さすがに高知県人の血は熱い。そして、それだけでなくて、この方には美の才能がある。高知にいた時から習い始めた絵の技を活かして、透けるような生地に手書きされた緻密な花模様には目を奪われるのです。


英国王立美術大学にて中山直哉さんと竹虎四代目


恐らく中山さん自身も、ずっと日本に居たとしたなら、これほどまでに自分をかえりみて日本を思う事はなかったですろう。数々のデッサンは長方形にカットされた形の生地で出来ちゅうそうです。その生地を四枚並べて真上から見ると、ありゃあ!日本では馴染みの形、何と四畳半の見取り図になるちや。


そんなシンプルな生地に表情を付けられるのが、柔と剛の相反する特性をもった日本伝統の竹素材。この日本の若者が、いざとなった時に思いだしたのが竹だった。今回のロンドン行きは、まさに此処に自分の意義がありました。ただ、ただ、この事だけに喜びと、感激と大袈裟に言うと、未来への可能性を感じたきに、居ても立ってもおれんかったがぜよ。そう、自分は運のエイ男ですきに、たまたまパリに来る用があって今回は来ましたけんど、もし、このファッションショーしかないとしても、おそらく、いや間違いなく、このアトリエには足が向いたですろう。それほど感動しちょったがです。


生地×竹


まっこと、今度のショーの衣装というのは薄く軽い生地が多用されています。この白い生地はサテンやろうか?ソフトなふんわかした少し頼りないくらいの優しい布地に、簡単に編み込んだ竹を骨組みのように入れた面白い服ですぞね。


英国王立美術大学(Royal College of Art Library)


そうぜよ、竹の血に目覚めた(?)もう一人の方がおられたぞね。インドから来られちゅう学生さん、この方もデザインを考えていくうちに結局たどりついたのは、自国にも、こじゃんと(とても)多い竹やったのです。自分の生まれ育った街で使われていた竹やったと言われちょりました。


レース編み


細かいレース編み生地に虎竹を組み合わせています。この生地も編み込みされているものの、実に軽やかにまとうことのできるものなのです。


英国王立美術大学(Royal College of Art Library)


生地を編まれた方は、イギリス出身の方。色使いに凄いセンスを感じたのですが、こうやって見ていたら、こんどのショーは、中山さんにとっての大舞台、しかし、お一人が立っているのではなく、エリアを越えた様々な方との関わりと助力により成り立っちゅうのです。これは、まさに竹が地下茎で根を張って周りの皆と手を繋ぎあい、助け合いながら大きくなっていく様と全く同じぜよ。若竹が真っ直ぐに天を目指して伸びやかに大きくなっていくのを楽しみにしちょりたいと思うちゅうのです。













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