ヒロタリアンさんと久礼大正市場、田中鮮魚店

漁師町、久礼


中土佐町久礼は漫画「土佐の一本釣り」でも有名な漁師町なのです。高台から港を見下ろせば、本当に美しい景色が広がります、この町に海に面した高知にあっても、かなり独特な魚文化を持つ大正市場という凄いスポットがあるのです。


田中鮮魚店


朝早く漁に出て昼に帰って来る、旦那さんが釣り上げた新鮮な魚を奥さんが道路端に設えた即席の売台でさばいています。まっこと(本当に)地元の魚言うても、こんなに新しいものは他にありません。久礼の漁師町では昔からこんな光景が普通にあって、近くに暮らす自分達でさえ楽しいのに県外から来られた方は、かなりのカルチャーショック...。ある方が「高知は言葉の通じる外国」と例えましたけんど本当にその通りかも知れませんぜよ。


そんな魚のミラクルワールド大正市場にある田中鮮魚店さん。いつの頃から始まったのか忘れましたが、店先に並ぶ地獲れのピチピチな魚を、その場で刺身にしてくれたり、干物を焼いてくれたりしてホカホカご飯とタップリな魚のアラからとった出汁の味噌汁と一緒に食べる事ができるのです。何度も高知には来られ事のあるヒロタリアンさんですが、高知市内からも少し離れたコチラには来られた事がないのではないろうか。せっかくお越しになられたら、是非にと思いよりましたので、昼食にお連れさせてもろうたのです。


大正市場、田中鮮魚店


店主の田中さんは、いつ行っても元気マンマンで働かれている本当に魚屋の中の魚屋のような方ですちや。そして、気さくで温かいおもてなしの心を持たれちゅう方ですぞね、久礼といえばカツオですが他の魚の事やら、この市場の事を色々と説明してくれるがです。


鰹タタキ藁焼き体験、田中鮮魚店


ヒロタリアンさんが県外から来られちゅうと聞くと忙しく魚をさばいていた包丁を置いて、何と!カツオのタタキ藁焼き体験をさせてくれるがです!これには、ヒロタリアンさんも、こじゃんと(とても)嬉しそうちや。カツオの切り身は美味しそうやし、お顔はワクワクされているし、まっこと(本当に)こちらまで楽しくなってくるがです。


鰹タタキ藁焼き体験


カツオのタタキを焼き上げるのは藁。藁の炎は一気に高く燃え上がりますのでその強い火で表皮をサッと焼き上げ、香ばしい香りも付けていくのです。この日は午後から竹虎の工場では700度のガスバーナーの炎で虎竹の油抜き加工体験が待ちよりました。虎竹の前に、まず鰹を炙っていただいたがですぞね。


田中鮮魚店、地獲刺身


朝早くから虎竹の里で慣れない竹林伐採をして汗を流されてお腹もぺこぺこぜよ。タタキの他はアジ、トビウオの刺身、カツオの生など。そうそう、自分の小さい頃にはカツオのタタキなどあまりなかったです、カツオと言えばそのまま刺身で食べるのが普通でした。たぶん新鮮なカツオが豊富にあったからかも知れません。それから、ウツボのタタキもありましたにゃあ!高知では海のギャングと言われる、あのウツボも叩いて食します。見た目からは想像できないような淡泊な味わい、県外の方はビックリされますが地元の宴席では大皿一枚が全てウツボのタタキだったりします。ちなみに、そのウツボ漁には鰻ウケを何倍にも大きくしたような竹籠が使われてきて、その竹籠を編む職人さんも近くにおられるのです。


干物はカマス、メヒカリ、特に余所では食べられないと思うのは沖うるめ、干しきっていない半干しが最高ですぞね。けんど、何と言うてもご自分で焼かれた藁焼きカツオのタタキは格別。ちっくと贅沢なランチタイムやったがです。


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