2017年1月28日の投稿

黒竹の丸窓?

竹の丸窓


「黒竹が使われていますね。」さすがに竹虎の社員です。若い女性社員でも2年近くなると竹の種類などの事も少し分かってくるようになっています。黒竹は淡竹(はちく)の仲間である虎竹と違って、山に生えている時から黒々とした色合いで竹林に入ると竹葉の緑によく映えて美しい竹です。


油抜きをすると更にその黒みがかった竹肌に更にツヤと光沢で出て黒光りしてきます。細身の竹なので竹虎では縁台や玄関すのこ、一部袖垣などにも使っていますが、その他にも様々な竹細工に使われる竹のひとつでもあります。


竹の丸窓


さて、ところがこの丸窓の竹、実は本来の黒竹の色合いではありません。遠目には黒っぽくなっていますので、一見黒竹のように見えるのですが元々はこのような色合いではなく、長い年月の間に枯れた風合いとなり黒くくすんでいるのです。


風雨にさらされながらも長く使われている竹は、このように経年変色してあたかも炭化されたように黒っぽくなるものもあれば、反対に白っぽくなっているものもあります。また、苔がむしているものもあったり、いずれにせよ一朝一夕には醸し出されない深い魅力があるものです。


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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。

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