パリPremiere Classe Tuileries、世界はひとつ

虎竹バック、竹虎四代目(山岸義浩),作務衣,さむえ,SAMUE


虎竹バックニューヨーカーを持って、いよいよパリに旅立つのは明日となりましたぜよ。竹のバックに似つかわしくない「ニューヨーカー」などという名前にしたのは、この竹バックの面白くも数奇な運命の物語を知って欲しいからに他なりません。まあ、このあたりは竹虎ウェブサイトの虎竹バックニューヨーカーのページに詳しく掲載していますのでそちらでご覧いただきたいと思っています。


竹林の空


さて、自分はいつも「人が竹に見習うこと」は多いとお話しさせてもろうちょります。竹は天を目指して真っ直ぐに伸びていきます、驚異的な成長力は古来より神秘の力として崇められ、日本の祭事、神事に竹が使われている例は何と全国で869カ所にものぼります。


この竹の本当の強さを支えているのは何処でしょうか?


中が空洞になっている竹には一定間隔に節があり、これも竹の強さの大きな特徴です。人に例えるならば礼節、節目を大事にする事に通じるかと思いますが、竹のしなりや強靱さのひとつとなっています。


竹根、竹虎四代目(YOSHIHIRO YAMAGISHI)


しかし、一番の力の根元はと言うと人の目には触れない地下に張り巡らされた地下茎ぜよ。天然の鉄筋コンクリートとも言われ縦横無尽に走る竹根でそれぞれの竹が手を取り合い、助け合い、繋がっている事が竹の一番の特徴であり、成長力、繁栄と平和の源なのです。


それぞれの竹が繋がっていますから、隣の竹の事は知らない、自分だけが大きく成長すれば良い等という考えはありません。竹にも個性があり人の肌の色や言葉や文化が違うように一本一本全て違います。大きな竹もあれば、小さな竹ある、けれど、その根っ子は同じ、手を繋ぎあっているから強風にも倒れることはありません。まさに、世界はひとつ、人類皆兄弟という言葉を思い出します。


Premiere Classe Tuileriesの会場はパリの中心地にあります。痛ましい事件の起こった街を思う度、大きくニュースで報道される大国指導者の発言に触れる度、竹に教わる事が多いといつも思ってきました。竹虎が日本を遠く離れたパリの展示会場で発信したいのは、何も竹バックその物だけでは無いのです。


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