蓬莱竹(ホウライチク)の竹ざる

竹虎四代目、蓬莱竹(ホウライチク)の竹ざる


何の変哲もない竹ざるのように見えますけんど、これが蓬莱竹(ホウライチク)で編まれたものとなると、どうですろうか?蓬莱竹は元々は熱帯系竹で火縄銃の火縄部分を作るのに日本に移植された竹と言われちょります。竹は、ご存じのように中が空洞になっていて水に浮きやすいのですが、この竹は熱帯特有の肉厚の性質を持ち水に沈むから沈竹(チンチク)とも呼ばれています。ただ、高知の竹職人はこのような名称を使わずシンニョウチクと言うてます。


蓬莱竹(ホウライチク)、シンニョウチク


地元では主に暖かい海沿い地域の河川などで多く見られる竹です。雨の多い土地柄であり河川の氾濫が頻繁にありましたので株立ちで、気候風土もあって比較的大きく育つこのシンニョウチクは護岸のためにも重宝されてきたのだと思います。


蓬莱竹(ホウライチク)、シンニョウチクの箕


そして、その身近に沢山ある竹素材という事で自然と竹細工にも利用される事になったのですが、全国でもこの竹が細工に使われていることはほんど皆無ぜよ。唯一この桜皮を使ったには昔から使われてきた竹材です。


蓬莱竹(ホウライチク)、シンニョウチク


真竹や孟宗竹を見慣れている方にしたら、かなり違和感のある竹だと思います。まるで、東南アジアかどこかに生えているかのような竹に見えます。まさか、これで昔ながらの日本の技が活かされる竹ざるや籠が編まれているなど誰が想像できるでしょうか。


蓬莱竹(ホウライチク)、シンニョウチクの竹笊


シンニョウチクは青々とした伐りたての時には非常に柔軟性に富み、とても使いやすい素材です。この性質を利用して少し面白い竹細工も考えているのですが、時間が経過してきて乾燥し色合いも肌色のように落ちついてくると今度は堅く締まった感じになってきます。


決して太い竹ではないのですが、何とも興味深い竹であり、貴重な竹細工であります。日本唯一の虎竹、そしてこのような竹を育む高知の偉大なる自然に感謝、まっこと(本当に)素晴らしいがぜよ。


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