2017年7月18日の投稿

土佐伝統の竹籠たち、箕

箕(み)


高知で作られてきた竹細工は生活に根ざした素朴なものばかりですが、その代表的なひとつである箕(み)は昔から全国各地で編まれて来たものだけに、それぞれの地方の特徴があり非常に面白いのです。


箕作り


土佐伝統の箕は、網代編みされた本体が幅も長さも70センチほどもある大降りなサイズです。一般的には大、中、小など数種類のサイズがあってもおかしくないのですが、この箕の場合には昔からこの程度の大きさしか見た事がありません。


箕の職人


それがどうしてなのか?古老の職人に聞いても知らないのですが、おそらくこの大型の箕が農家で一番求められてきたという事だと思います。果たして都会のデパートに展示して、どれだけ販売されていたのかは分かりませんが特徴的なのは持ち手部分に棕櫚が使われている事ぜよ。耐水性もあり丈夫な繊維質である棕櫚が、南国の温暖な気候で手に入りやすかったのだと考えられます。


古い箕


地元で作られた古い箕を見かける事がありますが大きさも作りも素材もほぼ同じです。今回送って頂いた40数年前のポスターに掲載されている形そのままでもあり受け継がれてきた竹の技を感じるのです。


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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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