出番待ちの虎竹山出用の運搬機

虎竹山出し用運搬機


山の職人さんの心強い味方は、このゴムクローラの付いた山出し用の運搬機なのです。竹は木材に比べれば直径も小さく、重さも比べものにならないかも知れません。しかし、伐ったばかりの虎竹はズシリと重たく一人で伐り倒して運ぶ事ができるとは言えこのような重労働があるのか?と言うほど大変な仕事です。


虎竹山出し運搬機、ラダーレール


しかも、虎竹の里はどこも平坦な竹林などなく急勾配の続く山々での作業となります。少しでも労力をかけず効率よく虎竹の運びだしをするためには、こうしてラダーレールを使い軽四トラックで運搬機械を運び、あの山、このやま、その竹林とシーズン中に行来するのです。


虎竹山出し用運搬機スタンバイ


これから新春にかけては虎竹の里の山々では、ブルーシートをかけて休む運搬機を見ることがあります。竹は毎年同じ竹林を伐るわけではありませんので、運搬機の置かれた山道への登り口から今年の新竹が伐り出されてくることが分かります。


虎竹の里


伐った竹がスルスルと竹林の間を滑って落ちていくほど勾配のきつい現場ばかりです。しかし、戦車のキャタピラのように強力なゴムクローラの付いた運搬機は小型ではありますが、力強く登って行くことができますので本当になくてはならない相棒です。


虎竹山出し用運搬機


昔の山の職人さんたちは、木製のソリ(キンマ)を肩に担いで山道を登っていましたので、その頃に比べれば運搬機の登場で労力は格段に少なくなりました。元々はこうして田畑で農作業用に使われていたミニクローラ運搬機を虎竹用に転用し、改良してきたものですがまさに虎竹の里では救世主のような存在でもあるのです。


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