レアな逸品、根曲竹の玉入れ籠

根曲竹玉入れ籠


根曲竹の玉入れ籠などは、ほとんどご覧になったことがない籠ではないでしょうか。竹と名前が付いているもののボールペンくらいの太さしかない笹の仲間なのですが、雪の重みにジッと根元が曲がるほど忍耐強く育ち、強く堅牢に鍛えられた竹になっているのです。


玉入れ籠


竹虎で定番の玉入れ籠は、運動会の玉入れ競技に竹籠を使っていただきたいと思って採算ギリギリで作り続けているものです。しかし少しでも材料費も抑えねばなりませんので竹表皮部分だけでなく表皮を取ったすぐ下の身部分の竹材もヒゴにして編むようにしています。


玉入れ籠


「全国の小中学の玉入れ競技に使われる籠を昔ながらの竹籠にしたい」そんなお話しを、ちょうど只今開催中のインターンシップの学生さん達にもお話ししました。若い皆さんの世代の運動会では、やはり竹籠は少数派のようですから道は遥か遠いと改めて感じました。


根曲竹玉入れ籠底面


さて、この根曲竹の玉入れ籠ときたら元々が竹材の中で最強クラスの丈夫さを誇りながら材自体が細いだけに全てが一番強い表皮部分で編まれています。


根曲竹玉入れ籠鞄


そこで、珍しい籠なので自分専用に手元に置いておきたい事もあって、ここ数年ずっと愛用させてもらっているのです。どんな風に使っているのかと言うと鞄置きなのです、試に自分の鞄を量ってみると今日は6.5キロの重さがありました。日によって重さは違うものの毎日、逆さにしたこの籠の上を使い続けています。


軟弱な竹ならすぐにダメになってしまいそうですが、これが根曲竹の魅力なのです。さらに疲れて帰ってきて足を伸ばしたい時にはオットマンにしてみた事すらあります、根曲竹の粘りを信用していないとこんな使い方は到底できません。竹に支えられて足を伸ばす気持ちよさ、疲れなどいつの間にかどこへやらです(笑)。


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