二度目の須崎市立朝ケ丘中学校総合学習

竹虎四代目(山岸義浩)


須崎市立朝ケ丘中学校の授業にお伺いさせてもらいました。テーマは前回と同じく「NO BAMBOO NO LIFE」という事に決めていたので、これは日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」で行かねばならないと思い乗っていったのです。


朝ケ丘中学講演、竹虎四代目(山岸義浩)


虎竹そのものは持っていって見てもらうのですが、たった一つの小さな思いが形になって沢山の人を巻き込み横浜まで1000キロを走ったり、行ったこともないメキシコまで運ばれていって世界50カ国の国と地域の皆さんから絶賛されるなど実際に夢が形になる事をリアルに感じてもらえると思ったのでした。


朝ケ丘中学講演(竹虎四代目)


それにしても昨年同様に、こちらの中学生の皆さんは明るく、元気で挨拶もしっかりしてくれます。明徳中学時代、とにかく誰にでも知らない人に挨拶することを6年間徹底的に教えられ感謝してますけれど自分が挨拶いただくようになると改めてその大事さを感じます。


竹虎四代目(山岸義浩)


また、朝ケ丘中学の先生方の指導が良いのだと思いますけど自分の意見をハキハキと言う積極性が素晴らしいのです。意外と知らない大人とは話ができなかったり、身構えてしまう事があるのではないかと思うのにコミュニケーション力が高くて自分の学生の頃と比べると本当に恥ずかしいくらいです。


竹虎四代目(山岸義浩)


さて、そこで自分たちの問題になります。このような素晴らしい生徒がいるのにこの内の何割が須崎に帰って来られるのでしょうか?これから高校、大学と進学するにつれ高知市内の高校、それから東京や大阪の大学に進学される方も多いはずです。そして優秀な人ほど田舎に帰らないと言われていて実際自分の周りでもそのような気がしています。


「高知に帰って来てください」とつい言ってしまうものの意味がないのは自分でも分かっています。この生徒さんたちが未来を感じ夢みられるような須崎にするには、まず自分が毎日を毎日楽しむ事だと話しながら思いました。


朝ケ丘中学講演


講義が終わってから竹トラッカーを見学したいとの事で先生がゴーサイン出すと生徒さんたちは一斉に走りだします。


朝ケ丘中学講演、竹虎四代目(山岸義浩)


名は体を表すという言葉があるように「朝ケ丘」という名前にふさわしい爽やかな生徒の皆様の様子も竹トラッカーと共に写っていますので是非ご覧ください。






日本に65歳の叩き上げ竹編み職人がいない理由

梨籠


昨日の30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」に昭和40年代まで沢山編まれていた梨籠が登場した。大量生産されるこのような籠は決められた型枠がありそれに合わせて作られる、編み子の多くは女性の方々で50個を積み重ねて縛って出荷していた。型で編むと言っても手仕事なので上手い、下手が一目瞭然で50個も重ねると綺麗に編んだ職人の籠はカッチリと重ねる事ができてカサが低いのですぐに分かったと言う。


梨籠


この当時日本の竹業界は大きな曲がり角を迎えていた時期でもあった、実は原材料である真竹が全国的に開花をしていたのだ。真竹は120年に一度開花すると言われていて花が咲くと地下茎でつながる竹林は全て枯れてしまう。


果物籠


この梨籠を良くご覧いただきたい、竹表皮のついた強度の高いヒゴばかりでなく竹の身の部分も交えながら竹材を使っている。これは別に開花による竹不足という事ではなく昔からこうして竹職人は一本の竹を無駄にする事なく大切に使ってきた。それでも真竹の開花によって、どうしようもなく竹材不足になってくる、まだまだ竹籠の需要はあったので生産のできなくなった業界は中国からの竹材および竹製品輸入に舵を切る。


籠


どんどん大きなコンテナで運ばれてくるようになった日本で編まれる物と同じような竹籠。そして、それが驚くほど安価な値段であり国内メーカーは太刀打ちできなくなった。昭和40年代後半、日本中を席巻していく若干粗悪であるものの価格破壊のような竹製品があふれだした竹業界に当時就職を考えねばならない20歳前後の後継者の多くは竹に未来を感じることができなかった。日本に65歳の叩き上げ竹編み職人がいない理由だ。



段ボール代わりに使われていた竹籠たち

梨籠


今では段ボールが普及しているので、こうして画像を見てもらわないとピンとこないかも知れないが昔は物流のための箱や容器は竹ばかりだった。この籠は農家から梨が出荷される時に使われてい竹籠で型を使って大量に編まれていた籠のひとつだ。


チリ箱


チリ箱なども軽くてしなりのある竹製のものばかりで大の男達が四人がかりで持たないとビクともしないようなサイズのものがあった。竹虎でも自分の小さい頃には竹の角籠ばかりだったのを覚えている。


篠竹特大編み籠


近年ではほとんど姿を消してしまった運搬用の籠、その名残のひとつが篠竹特大編み籠としてあるが力竹などは当時と比べものにならないほど細い。


スズ竹行李


衣類などはスズ竹製やヤナギ行李が定番で貨物列車やトラックで荷物が運ばれる様子が古い写真に写っている。


六ツ目籠


古老の職人たちとの話していると昭和40年代頃まで製作されていた六ツ目編みの荷物籠の話しが出てくる。兎に角、数量が必要なので機械で竹ヒゴを取るのは男たちの仕事、できたヒゴで編み子は女性たちだが一人の職人が熟練者の場合には一日に100個編んでいたというから本当に驚いてしまう。それを50個重ねると人の肩くらいの高さになるそうで、一括りに縄で縛って出荷していたのだそうだ。


キャベツや白菜、大根など野菜を運ぶためのまさに段ボール代わりに使われていた竹籠だが、偶然別の職人の倉庫でそれらしき籠を発見した。しかしこの籠は50個重ねなられるとは思えない、どうしても現品を見たくなったので当時の記憶を頼りにひとつ編んでもらうことにした。今から楽しみだ。



高知県の特用林産物「森のチカラ、里山の恵み」

森のチカラ、里山の恵み


高知県の特用林産物「森のチカラ、里山の恵み」という冊子に竹虎が掲載されています。特用林産とは山間部から生み出される木材以外の産物のことを指していて、キノコや木炭、漆、山菜まで含まれる中に竹もひとくくりで入れられているのです。


確かに全森林面積でみれば0.6%しか占めていない竹林ではありますが、実に様々な形に姿を変えて広く人々の暮らしに根付いて文化、思想にまで影響を与え続けてきたが特用林産物という大きなくくりに入っている事には前からずっと違和感を感じています。


森のチカラ、里山の恵み


まあ、それはさておき生産者の声として竹虎四代目が「職人を舞台にあげたい、職人に光を当てたい」と話していますが嘘です(笑)。自分です、自分が松明となって燃えて燃えて照らしたいのです、そして燃え尽きたい。先人がそうであったようにしたいのです。


蒸籠の使い方・コンビニで買った冷めた肉まん、どうしましすか?

蒸篭、肉まん


蒸籠と聞くと中華料理屋さんにあるような湯気がモウモウと立ち上るような大きな物を思われる方もいるかも知れません。しかし現在、竹虎でもご案内している蒸籠は15センチ、18センチのご家庭用のものが主流です。お一人暮らしの方も増えていますし、ご家族がおられても生活時間の違いで揃って食事するよりも別に取る機会も多いと聞きますので小振りでお手軽、簡単に使える蒸籠は重宝されています。


蒸籠、肉まん


コンビニで買ってきた肉まんを食べずに食卓に置いていて冷めてしまったことはありませんか?レンジで「チン」するのも良いものの、蒸籠で温め直したらホクホクで更に美味しさ倍増です。


冷凍パン


近頃は研究が進んでいるためでしょうか、めっきり美味しくなったと評判の冷凍食品でも肉まん、冷凍パンなどもありますのでそのような場面でも蒸籠が活躍します。


蒸籠


先日の30年ブログでもお話ししていますが、そもそも自分が蒸籠料理が良いと思うのは野菜を油を使わずヘルシーに調理できて、しかも沢山食べられるところです。お好みのつけダレを数種類用意しておけば味変できて好きな野菜を好きに存分にいただけます。






大阪市立東洋陶磁美術館「竹工芸名品展」

四代田辺竹雲斎作虎竹インスタレーション


4月12日までの日程で大阪中之島にある大阪市立東洋陶磁美術館にて開催されている「竹工芸名品展」は凄いです。エントランスには四代田辺竹雲斎さんの創作された躍動感あふれる生き物のような竹インスタレーションが来場者を出迎えてくれます。


日本唯一の虎竹、竹虎四代目(山岸義浩)


このインスタレーションに使われているのが、只今山出しシーズンを迎えている日本唯一の虎竹という事で実際にこの目で見たいとお伺いしていました。


大四代田辺竹雲斎作虎竹インスタレーション


四代田辺竹雲斎さんのインスタレーションは正木美術館からはじまりニューヨークやパリでも拝見させて頂いていますが、ますます技に磨きがかかっています。はじめて目にされる方にしても、またどんな空間にあっても不思議な意志や命のようなものを感じられるのではないかと思います。


大阪市立東洋陶磁美術館


自分達の場合は一日中、生活そのものが竹だけですけれど一般の方にとりましては、竹は縁遠いものだと感じる事が少なくありません。東洋陶磁美術館は東京での会場と比べても交通の便もよく大阪駅からもすぐ近くにあり静かでゆったりと作品を鑑賞できます。


四代田辺竹雲斎虎竹インスタレーション


竹虎も126年前の創業は大阪天王寺でした、関西の方にも一人でも多くの方に竹工芸に足をお運びいただきたいと思ってましたら帰り際に何とこちらの美術館様から招待券を沢山頂戴いたしました(笑)。


四代田辺竹雲斎虎竹インスタレーション


そこで先着20名様に招待券をプレゼントさせてもらいます!ご希望の方は下記の動画をご覧いただきお気軽にお問合せください。少しお時間いただく場合もありますが、お手元にお届けさせていただきます。この一枚の招待券が「竹世界」への入り口になれば嬉しいです。






感動と驚愕の国産竹材「楽屋」

孟宗竹を使ったセンリョウ成育場「楽屋」


皆さんは「楽屋」と聞いて何を思い浮かべられるでしょうか?舞台俳優や歌手の方などが控室として使う楽屋をまず想像されるのかも知れません、しかし、今日皆さまにご紹介したい「楽屋」は少し違います。


千両


お正月の縁起物と知れられて門松などにも使われることもあるセンリョウという植物があります。晩秋にツヤのある緑色の葉に鮮やかな赤色の丸い実のコントラストが美しくて、おめでたい雰囲気があり新春飾りには最適とされています。


門松用の松


こちらの農家さんからも季節になると門松用の松と共に大量のセンリョウが全国に送られるそうです。茨木県神栖市(かみすし)は、このセンリョウの生産量日本一を誇る地域なのですが、この成育に「楽屋」が大活躍しているのです。


農業用竹資材


実は楽屋とは9尺(約2.7メートル)の長さに切った孟宗竹を約2センチ幅に細く割って針金で編み込んだ簾状の竹材で四方はおろか天井までびっしりと覆ったセンリョウの成育場の事でした。


孟宗竹を使ったセンリョウ成育場「楽屋」


孟宗竹を使ったセンリョウ成育場「楽屋」


センリョウは強い日差しや風に弱いと言います、冬でも比較的温かな海辺の地域で栽培されていますものの竹の簾で海風を防ぐと同時に、日差しを遮らないと葉が日焼けして赤くなってしまいます。


孟宗竹を使ったセンリョウ成育場「楽屋」


耐久性を考えてビニール製の覆いで遮光した農家さんでは日焼けを防ぐことができなかったそうです。そこで結局、自然素材であり通気性の良い竹材が使われ続けられていました。


楽屋中国製


とにかく大量の孟宗竹を必要とされますので安価なだけでなく大量調達のできる中国製簾が8割から9割をしめる現在、まだまだ日本の竹を使って昔ながらの仕事を続けられている会社様がおられると聞いて茨木県内に沢山ある孟宗竹を使って製造を続ける佐藤竹材店さんにお伺いしたのです。


孟宗竹


この辺りは平地が多く良質の竹の伐採、運搬には恵まれています。


佐藤竹材、孟宗竹


全国的に少なくなっている竹の切子が3名で伐り出した竹はクレーン車を使って積み下ろしされ工場の敷地まで運ばれてきました。


楽屋竹材切断


ホークリフトで丸鋸のある切断台まで運ばれ寸法通りの長さに揃えられます。


菊割


菊割


すぐ横には菊割の機械が置かれていて感激します!竹の太さにより最適な割幅に揃えられるように十数種類の菊割が吊るされていました!


割竹


佐藤竹材


竹虎でも20数年前までは、同じような加工で土壁に使う壁竹を製造していましたので本当に懐かしく昔の工場に戻ったようでいつまでも居たい気持ちです!


竹製造場


割竹は内側の節を取り除いて更に半割にされるために機械に通されます。何でもないように見える機械ですが、このような竹材加工機械を製造する会社は日本では随分と前になくなりました。なので新しい機械はおろか部品にも事欠くありさまですので加工機械をうまく調整しながら大事に使っているのです。


孟宗竹を使ったセンリョウ成育場「楽屋」竹材工場


さて、細割にされた竹簾(たけすだれ)が竹編台に運ばれます。職人さんが加工機械に一本づつ割竹を通していきます、するとどうでしょうか!?


孟宗竹を使ったセンリョウ成育場「楽屋」


一本、また一本と割竹が流て来る度に一段づつ下にズレていくと共に針金で自動的に縛られていくではないですか!


孟宗竹を使ったセンリョウ成育場「楽屋」加工機械


簾状の楽屋


こうして国産孟宗竹の割竹を使った丈夫な竹簾が編まれていきます。


簾状の楽屋


後はクルクルと巻き込んで一本の竹簾の製品が完成です。


簾状の楽屋


国内の孟宗竹は使い道がなくて増えすぎて放置竹林などと呼ばれています。そんな孟宗竹を大量に必要とするお客様が近くにいながら海外産に移行してしまうのは近年、中国の人件費高騰もあって価格だけで比べられているのではありません。


簾状の楽屋竹材


確かに2割程度の価格差があるものの品質の高い国産への要望がないわけではないのです。ただ竹材確保から製造の職人不足で数量をまかないきれません。


佐藤竹材


青々とした製造したばかりの竹簾も楽屋に使うと6~7年に一度はやり替えねばなりませんから継続して竹材を活用する仕事でもあるものの竹には旬があって管理の難しい竹に一年通して同じ加工量がないのも昔から抱える竹材の問題です。


日本製の楽屋竹


まさに自分達もそうであったし、多くの竹材を扱う会社が直面してきた大きな課題を今突き付けられている国産の楽屋です。佐藤竹材店さんの製品置き場に積み上げられた国産孟宗竹を使った貴重な竹簾の山を、いつまでもいつまでも眺めていたい気持ちでした。





お一人様の洗濯籠にポリエチレン製ランドリーバスケット

脱衣籠、ランドリーバスケット、洗濯かご


お一人様の脱衣籠として新しく仲間入りした籠があります。洗濯籠でもランドリーバスケットでも色々呼び名はありますけれど、とにかく一世帯当たりの人数が少なくなっている現状がありますのでお一人かお二人くらいのお洗濯物なら、このくらいのサイズがちょうどではないかと思って新発売したのです。


脱衣籠、ランドリーバスケット、洗濯かご


若い頃なら何ともないと思いますがご高齢の方ですと沢山入る大きな籠だと重たすぎる事もあるかと思います。小振りなお一人様洗濯籠は、その点ご愛用いただきやすいのではないでしょうか。


脱衣籠、ランドリーバスケット、洗濯かご


さて、この洗濯籠には少し特徴があって、それが直径34センチ×高さ28センチのポリエチレン製ランドリーバスケットがスッポリと入る大きさだと言うことです。


脱衣籠、ランドリーバスケット、洗濯かご


このポリエチレン製ランドリーバスケットはダイソーで300円で販売されていたものです。防水性の高い素材と組み合わせることによって使い方も広がりるのではないかと思っています。





虎竹ボールペン、100年

虎竹ボールペン


もう十年近く自分は虎竹の水性ボールペンを使っている、大阪の熟練職人が「あんたならコレ使いなはれ」と手作りしてくれたものなので手放せない。今度、新しくできた虎竹ボールペンも悪くない。しかし、やっぱり次の虎竹は万年筆にしたいと思っている。


虎竹の里


どうしてだろうか?この竹は間口にしてわずか1.5キロの幅しかない虎竹の里と呼ぶ谷間の山にしか成育しない。


虎竹の里、職人


整備され。


日本唯一の虎竹


育まれ。


虎竹の山出し


山出しされる。


虎竹、竹虎四代目


100年同じことを繰り返している。


第60回目全国竹の大会「次世代につなぐ竹ワールド」

竹の大会京都大会


全日本竹産業連合会、京都府竹産業振興連合会主催で記念すべき第60回目の全国竹の大会が「次世代につなぐ竹ワールド」というテーマで開催されました。竹の大会には筍生産からはじまり、竹林管理、伐採、製竹、製品加工、施工や販売、竹細工職人や工芸家、音楽奏者、そしてNPO法人で竹林整備をされているような方まで、およそ竹に関わると思われる様々な参加者がおられるのが面白いところです。


竹の大会京都大会


今回は京都での開催とあって京うちわや御所人形など長く続いている伝統産業の方々と竹業界の若手とのパネルディスカッション、そして千家十職、柄杓師第十四代黒田正玄氏の記念講演が楽しみでした。


竹の大会京都大会


Thiraphong Tangthirasunanさんは今回も来日されています、タイ国には資源となる竹が豊富にあってその活用には本当に熱心で頭が下がります。


放置竹林、竹やぷ


竹の大会には竹に関わる様々な方が集うと言いました。竹林というのは日本の森林面積から言うとわすが0.6%とかありませんが、が古来人々の暮らしに無くてはならない素材であったたために多くが里山にあり身近に感じられます。そんな竹林が現在このような「竹藪」となっている現状を全員が等しく憂い、それぞれ違う立場から何とかしたいという思いは一つなのです。


蒸籠の使い方解説しています

蒸籠、蒸し料理


チコちゃんに叱られる!で大根おろしについての放映があって、粗目におろせる竹製鬼おろしの紹介されたのですけれど寒い季節に人気なキッチン道具は他にもあるのです。それが、お手軽に簡単に調理できて油も使わないのでヘルシー、その上美味しく肉でも魚でも野菜でも調理できると評判で竹虎の30年ブログをご購読いただきます皆様でしたらご存知の蒸籠なのです。


鬼おろし


蒸籠で蒸し料理をする際にもタップリとシャキシャキの大根おろしを作ります。サクッサクッすれるのでアッと言う間に大きな丼いっぱいくらいすれてしまいます、それをどうするのかと言いますと...。


鬼おろしドレッシング


高知は馬路村の柚子が有名です、虎竹の里から言いますと車で3時間以上かかる遠いところなのですが昔よく通った事もあり知った方もいますので親近感があり鍋や蒸籠の食事には馬路村農協さんのぽん酢しょうゆを使います。そこに、ちょっと多いかもと思うくらいの大根おろしを入れて頂いています(笑)。


蒸篭、セイロ


それにしても蒸籠は焦がしたり失敗しないのも良いとこです。おまけにお手入れも簡単、せいろの使い方を解説した動画をご用意していますので初めての方は是非ご覧いただきたいと思います。






チコちゃんに叱られる!「大根おろしの不思議」と竹製鬼おろし

竹製鬼おろし


テレビ番組はあまり見ることはありませんが昔から家ではNHKニュースを観ていましたので妙に親近感を持っていて、やはりニュースはNHKを観ています。それと欠かさず楽しみにしているのが大河ドラマ、今年の明智光秀を主人公とした「麒麟がくる」もこれから益々面白くなりそうで期待しているところです(笑)。


さて、そんな自分ですが最近さらに少しだけ気になっているのが「チコちゃんに叱られる!」という番組なのです。リアルタイムで観られることはほとんどないので全て録画ですが実は先週の2/14日(金)放送の「大根おろしの不思議」を昨夜大河ドラマの後に観てビックリ!


竹製鬼おろし


なぜって?何と竹製鬼おろしが登場していたからです。大根がピリリと辛いのが美味しさの一つではないかと思いますが、それが一体何なのか?考えた事もありませんでした。それをチコちゃんが教えてくれたのです。ご覧になった皆様も多いかと思います、その答えは「大根なりの最後の抵抗」だそうです(笑)。


動く事のできない植物にはたまにこのような特性を持ったものがあるように思いますけれど大根の場合にも自分を食べようとする人間や動物、虫たちへの警告として辛みを持っているとの事でした。


竹製鬼おろし


さて、その辛み成分については少し専門的になりますが大根にはグルコシノレートとミロシナーゼという細胞があり、すりおろして混ぜあわさるとイソチオシアネートができて辛くなるそうです。そこで大根を「細かい」「普通」「粗目」と三段階にすりおろして辛み食感実験をしていました。


混ぜ合わさるほどに辛みがでるという事であれば、普通に考えれば細かくすった大根おろしが一番辛いはずですが...?ところが実験の結果では竹製鬼おろしを使った粗目が一番辛ったのです!


竹製鬼おろし


実は一番辛くなりそうな細かい大根おろしは辛み成分が揮発性のためみがぬけやすいそうなのです。その点、粗い鬼おろしは細胞や組織が残っているため再び口の中でかみ砕くことにより辛みが出てくる、つまり辛みが生きているという事なんです。シャキシャキでピリリとくる大根おろし、まさに今がシーズンですので美味しく温まる鍋料理などでお楽しみいただきたいと思った事でした。


竹製鬼おろし


そうそう、ちなみに先日は小さく切りすぎた大根を鬼おろしにしてまう知人がいましたけれど硬い鬼歯が手に当たりそうになりますから大根は出来るだけ長く切ってお使いただくことをオススメいたします。ただ小さくなってすりにくくなった大根も、もちろん包丁で切ってお鍋に入れるなど無駄にはなりません。


それと良いタイミングで竹製鬼おろしが当たるプレゼント企画やっています!下記の動画をご覧ください。





自分の知らない虎竹の里

竹虎四代目(山岸義浩)


今日も虎竹の里を見学にお越しいただきました。中にはご高齢の方もおられますが多くが若い方々です、は日本人の身近にありながら、すっかり忘れられた存在のようになっている事を皆様の表情を拝見させてもらって改めて感じています。


竹虎四代目(山岸義浩)、虎斑竹専門店 竹虎


竹に触れたことのない方もおられますので、その特性や加工からお話しさせていただく事が竹製品への理解に繋がります。


竹虎四代目(山岸義浩)、山岸竹材店


知らないと言う点では欧米から来られるお客様と同じですので「竹を知らない世代は海外の方と同じだ」と言ってきましたけれど、実は少し違います。


竹虎、竹虎四代目(山岸義浩)


長い歴史の中で日本に暮らす人々はずっと竹と親しみ触れ合ったきましたので本人さえ気づいていないDNAが隠されているのです。


虎竹の里、竹虎四代目(山岸義浩)


思えば当たり前に日本唯一の竹林があり、積み上げられた竹があり、工場での製竹、加工、様々な竹細工や竹製品に囲まれて、近くにありすぎて実はこの虎竹の里の価値を見逃していたのかも知れません。一番知らなかったのは自分ではないかと最近思うようになりました。






不思議な形、謎の魚籠

竹虎四代目(山岸義浩)、魚籠


竹は知れば知るほど知らない事ばかりだ、この鮎籠の形を何と言えば良いだろう。四方を海に囲まれ水の豊富な日本ではそれぞれの地域に根付いた竹で様々な形の魚籠が編まれてきたが、これは今まで見たどの籠とも違う。もしかしたら似たような、この形に繋がる手がかりになるような竹編みがあっても良さそうに思えるが、自分には分からない。


魚籠


若い頃からこの魚籠を使ってきた、投網で捕った鮎を50匹も入れて重たくなるほどだった。籠を編む手を止める事もなく、ひょうひょうと古老は話す。魚を傷めないためだと言うデザインは、ある日突然に清流が谷間をぬうように続く山深いこの地に生まれたのだろうか。


魚籠作り


ボソリ...、職人が編み進める籠を見ているうちに気になる事を呟いた。


魚籠


海外から...?ますます面白い。竹細工の技はもともと大陸から伝わったものであるし東南アジアなどとそっくりな魚籠が日本で編まれてきた歴史もある。興味が尽きない竹の謎は、編み上がって間もない青さの残る籠が職人の持つ飴色の鮎籠のようになるまでに解けるだろうか?調べた後にまたこの30年ブログで報告したい。





お鍋料理を更に楽しくする6点セット

竹の鍋セット


大人気のリニューアルした鬼おろし、国産の水切りざる、アイデア商品の黒竹豆腐さし、小判レンゲ、竹トング、漆で仕上げた匠の取り箸をセットしました、
ご家庭の食卓を楽しくする鍋料理6点セットの登場です。


お鍋料理を更に楽しくする竹細工6点セット


お鍋料理を更に楽しくする竹細工6点セット


寒い季節は何と言いましても温かい鍋料理が温まります、定番で使う豆腐には是非黒竹豆腐さしをお使いください、便利さを体感できると思います。


竹の鍋セット


鬼おろしですり下ろしたシャキシャキ大根おろしを鍋に入れたミゾレ鍋は最高です。


おでん


冬の鍋料理


先日は温かく美味しいおでんを沢山の皆様と囲む機会がありましたけれど、やはり良いものです。


竹の鍋セット


人との距離もグッと近づき思わず笑顔になるのです。





山葡萄の強靭な紐

山葡萄買い物籠


昨日に続いて山ぶどうのお話しをしてみたいと思っています、若い葡萄のツルが長い年月で得も言われぬような風合いに変わって行く様もご覧いただきました。


山葡萄買い物籠タナ編み


山葡萄手提げ籠バッグは自然な武骨さが魅力です、武骨さを強調しすぎる作風もあまり好きではありません。


山葡萄買い物籠


あくまでも自然に、山にあるように雄々しく。


山ブドウ手提げ籠バッグ


デザインを入れるにしても古老の編む山葡萄は優しさを感じます。


山葡萄ショルダーバッグ


先日まで珍しいショルダーバッグが一つだけ本店にありました。


山ブドウのロープ


ショルダーの紐に使われていたのも当然山葡萄です。この紐も水に強く自然素材では最強クラスの丈夫さを誇ります、先日ご紹介した竹縄と東西横綱かも知れません。ただ一つ大きな違いは竹素材の身近さでした、毎年ドンドン生える若竹を素材とした竹縄ほど山葡萄は豊富に収穫できなかったのです。


クルミ手提げ籠バッグ


クルミの手提げバッグも昔から作られ続けてきています。表皮とウラ皮の色合いの違いを活かして面白い表情のものが編まれていますが、傷みやすい持ち手とジョイント部分に堅牢な山葡萄を使っている職人が何人いるでしょうか?自然素材は長く使う内に真価が問われるものです。




山葡萄手提げ籠バックの心

山葡萄手提げ籠バッグ棚編み


山葡萄手提げ籠は母や祖母の時代から愛用してきたので、その良さは十分に知っている。今では高価なバッグとなって高嶺の花のようになっている物まであるのだが当時の山葡萄は大きな箱に入れられて驚くような安い値段で取引されていた。ところが使ってみると、どうだ。その強さと時間と共に変わる風合いは見事としか言いようがないのである。


山ぶどう籠


編みがったばかりの元々の色合いも自然そのままの武骨さがあり良いものだ。採れる山によってツルの色も微妙に違って面白い、職人はそれぞれ自分の山に誇りを持っているところも虎竹の里と同じで深く共感した。


山葡萄手提げ籠バッグ


そして、やはり愛用するほどに深まる色艶はその後に海外生産され輸入されるほどまでに人気となっている。


山葡萄手提げ籠バッグ持ち手修理


山葡萄のツル素材にもよるが、いくら堅牢といっても長く使う内にヒゴが折れたり傷むこともある。持ち手も修理することの多い部分なので本体の色合いと手直ししたばかりのヒゴの色合いで月日と共にどれだけ変化するか分かりやすい。


山葡萄手提げ籠バッグ


前にもお話ししたように、山葡萄の手提げ籠は個人的に好きで愛用するものの実は関心が薄れていた時期がある。海外素材を海外の職人が編んだもの、国産素材を海外職人が編んだもの等輸入品が多くなるにつれて技巧に走るものばかり目について昔ながらの伝統的な良さが失われていると感じるからである。


山葡萄手提げ籠バッグ網代編み


海外で編まれたものも品質が高く、価格は国産と変わらなかったり反対に高額なものもあり、それはそれでユーザーの裾野を広げ需要に応えてる素晴らしい取り組みであり美しい籠たちである。ただ、自分は土地に根付き母や祖母から受け継いだ技を温かな日差しを受けながら編むあの手が好きなだけだ。





新・竹製鬼おろしでミゾレ鍋

鬼おろし竹皿セット


竹製の鬼おろしを炭化加工してリニューアルしたお話しは先日させていただきましたが一緒にお使いいただくと便利なのでセットでオススメしています竹皿の方もこの機会に同じく新しくなりました。こうして揃ってみますと炭化加工して色が少し濃くなったのが良くお分かりいただけるかと思います。そして、鬼歯の部分だけが少し白っぽく感じられるのではないでしょうか?


鬼おろしイラスト


お客様からこのような美しいイラストまで頂くほどファンのいる鬼おろしは何と言いましても硬度の高い竹材を活用した鬼歯が命です。炭化加工した防虫性は今後の販売を続けていく上で必須ではありますものの鬼歯部分に余分な熱を加えることにより耐久性が弱くなる場合がありますので、この部分にだけは炭化加工を施していません。


孟宗竹


こうして見てるいると材料となる孟宗竹はいつもと何ら変わったところがなく堂々と伸びやかに竹林にあります。それでも気候の変化と共に竹の在り方も少しづつ違ってくるのは自然界で仕方のない事だとすれば自分達が竹にあわせて寄り添うだけです。


鍋セット


この季節には観光客の皆様にも有名な日曜市に行くと丸々と太った綺麗な大根が露店に並んでいます。鬼おろしで作られるシャキシャキ大根おろしは、まさに今がシーズンなのです。


竹の鬼おろしを使ったミゾレ鍋


寒い身体も季節の美味しい大根をおろしてミゾレ鍋にするとポカポカです。


竹の鬼おろしでミゾレ鍋


今日も鍋を囲んで思わず笑顔になる「竹のある暮らし」が日本のどこかにあると思えば自分達も嬉しくなります。





旅先で疲れてた足をリフレッシュ!手の平サイズの秘密兵器

新聞掲載フランス国内巡回展「日本の日常生活の中の竹」


フランス国内巡回展「日本の日常生活の中の竹」の事を高知新聞に掲載いただいております、記事にありますように展示は5月のリヨン、10月からのツールーズと続いていきます。日本の生活の中で鍛えられた逞しい竹編みをフランスの方にご覧いただきたいです。


竹虎四代目


さて、今回のパリ出張では主催者の皆様に良くしていただきギャラリーではもちろんの事、宿泊ホテルもすぐ近くに用意いただき何不自由ない滞在生活でした。余談になりますけれどパリ市内のホテルには今まで数軒泊まらせていただきましたが何処も素晴らしく気持ちのよい方ばかりです。それはフロントだけでなく掃除に来られるスタッフの方まで笑顔がやさしく今度またここに宿泊したいと思ってしまいます。自分ように言葉の話せない東洋人だから特にそうなのかも知れないと思いつつも見習いたい所です。


まあ、しかし大方の出張や旅行では気疲れもありますし普段より歩く事も、立ちっぱなしも多く足に疲労がたまりがちです、そこで宿泊先のホテルから竹虎四代目がお届けするのは歩き回って疲れてた足をリフレッシュさせる秘密兵器です!





それが携帯用青竹踏み、サイズは通常の半分で小さく軽いので荷物になりません、それでいて強度維持のために必ず節を付けている、まさに創業126年老舗竹専門店竹虎ならではの、こだわりです。通常の青竹踏みは日本最大級の竹である孟宗竹を使いアールがゆるく初心者の方でも気持ちよく使えるように製作していますが、動画に紹介する強力タイプは一味違います!


青竹踏み


上級者や足の疲れのひどい方にも必ずや大満足いただけるよう足のピンポイントに足裏のツボを刺激する急カーブなのです。このアールを生み出す秘密は何と丸竹を半分カットではなく「6:4」の比率で使う贅沢カット!1本の竹から1つしか製造できません。身が厚く、細い頃合いの真竹を使ったスグレモノ、出張や楽しい旅のお供に最高です。


青竹酒器


そうそう、パリ展示会の前夜に開催されましたレセプションで竹酒をお楽しみいただきたいと思って用意いたしました青竹酒器、青竹盃、実はこれが強力青竹踏み踏王(ふみお)くんの材料となる同じ真竹です。酒器に使う素材はちょうど位の太さ、一方盃に使うのは細いウラ(竹先端)の部分ですので色々な竹製品が販売されるのは一本の竹を無駄なく活用することに繋がります。


ところが現実にはそう簡単にはいきません、青竹踏みに使える竹材のサイズは決まっていますので何倍もの竹の中から厳選して選り出さねばならず豊富な竹材量を確保できないと製造は不可能です。このような細身の強力青竹踏みへのお客様からのご要望は少なくないとは思いますが何処にも販売されていないのはこんな理由があります。


竹ブローチの花畑

竹ブローチ


先日、虎竹の里にお越しいただきましたSilvia Furmanovichさんを30年ブログに掲載した時にもご紹介した色鮮やかな竹ブローチが一足早い花畑のように咲き乱れています。


竹ブローチ


ひとつひとつのブローチを見ると細い薄く取った竹ヒゴを組み合わせて弾力を活かした編み込みにしています。これらの竹細工は60年以上も前に考案されたもの、奇跡的に竹工場の倉庫から45年ぶりに見つかったいわゆるデッドストックの数々なのです。


竹ブローチ


当時は非常に人気があり様々な形の竹編みが作られ全国で販売されていました。営業開始から50年の年月を経た竹虎本店にも同じようなアクセサリーが竹バッグなどと共にズラリと並んでいたことを懐かしく思い出されます。しかし今でも古さを感じさせないのは流石に本物、スカーフを留めるのに使ってもオシャレです。


竹ブローチ


「技術の進んだ現代なのに、どうして新しく製造できないのですか?」とお客様にたずねられます。竹を大量生産できていた時代には熟練の内職さんが多くいて分業化も確立されていて、このような手業の逸品が比較的お手頃価格で作られていました。ところが現代は機械技術やテクノロジーは進んでいるものの手仕事はすっかり消え去ってしまい職人もいません。古き良き頃を伝える竹細工のひとつなのです。






新・鬼おろしを使ってみました

鬼おろし


リニューアルした竹の鬼おろしは形やサイズが変わったわけではありません、機能面や外見は全く同じですが竹素材そのものを変える事にしたのです。昨今の気候変動は皆様ご承知の通りですけれど、たとえば虎竹の里も霜が降りず寒くなければいけない時期が温かすぎるために虎模様の色づきが良くなかったりしているように当然ながら自然界の竹にも何らかの影響があるように感じています。


そのひとつが孟宗竹の虫害です。竹の質が変わったのか?伐採時期などにズレが生じているのか?まだ詳しいことは分かりません。しかし、明らかに虫の発生率が高くなっていますので孟宗竹を素材に使う製品は可能な限り炭化加工等の対策をして防虫を考えていかねばならないのです。ただ、鬼歯だけは炭化で素材がもろくなる場合があるため今までどおりです、竹の鬼おろしの命は鋭く硬い鬼歯だからです。


鬼おろしを使ったサラダ


鬼おろしサラダ、竹虎四代目(山岸義浩)


さて、今回は大根おろしの前にニンジンと玉ねぎを擦りおろしてみる事にしました。キャベツやレタスの上におろしたニンジンをのせて、擦りおろし玉ねぎを使った手作りドレッシングをかけると何と食が進みます!


大根おろしg


竹虎四代目(山岸義浩)


大根おろしは当然の美味しさ、おじゃこと鰹節に醤油があればゴハンがいくらでも食べられるのです。


鬼おろし、すりおろしリンゴ


鬼おろし、すりおろしリンゴ


最後にリンゴを擦りおろして毎日食べているヨーグルトに入れます。スーパーに行けばドライフルーツなども沢山売られていて簡単ですがやはり生の果実を使うと違います。鬼おろしは朝から晩までお役にたてるキッチングッズと言えます。





東秩父村の竹縄(たかなわ)作り

竹縄


竹縄と書いて「たかなわ」と読む竹の縄は現在のようなナイロン製のロープや紐がない時代には本当に重宝されただろうと思います。自然素材の縄と聞いてまず多くの方が思い浮かべるのは藁を使った藁縄だと思います。稲作農家が多かった当時だと材料は身近にあって比較的容易に作ることもできますので安価に流通もしていたものです。


しかし藁は水に弱く耐久性も高くありません、藁を使った草履も雨降りに一日外で履くとダメになってしまう程。その点、竹の皮を使う竹皮草履は水にも強く藁とは比べ物にならない丈夫さを誇ります、同じように縄に使う場合にも竹縄は他の自然素材にはない圧倒的な強さが売り物だったのです。


竹縄材料


竹縄の材料は真竹や淡竹の新竹を使います。その年に生えた竹の枝葉が開いて3日目が伐採時といいますが、3.5メートル程度の長さに切り揃えて油抜きの加工をするのです。一度のこの作業を映画で拝見した時のことが忘れられません。虎竹の油抜きなどと違い豪快でした、まるで高知特産のカツオのタタキを思い出すような火の勢いでした。それもそのはずタタキは藁を燃やしますが同じように竹縄の新竹油抜きも大麦を使い一気に大きな火で炙るのでした。


油抜きしてその場でカマをつかい1.5センチ幅の小割竹(サッパ)を作り束にして運び1週間程度は夜露を避けながら天日干しした後、農閑期まで屋根裏で保管します。竹縄作りをする前にサッパの束は1週間水につけて柔らかくするのです。


竹縄


こうして水に浸けた素材をウスバという刃物で厚みのある竹材なら12枚、薄い素材でも6枚に剥いでいきます。


竹縄


これをメダケを芯にして片よりして一本の紐状のものを作り、クモデという木製の十文字の形をした道具に巻き付けます。


竹縄


竹縄


更に縄ぶちの作業、片よりした竹縄を三本ないにします。


竹縄


竹縄


木製のよりかけ機にかける準備をしています。


竹縄


同じように竹で作った竹縄の束子、これでより機で仕上げた竹縄をこすって縄目をつぶしていくのです。


竹縄


昔は菜種油が使われていたようですけれど、今はゴマ油をつけて擦っています。


竹縄


仕上げ前と後でこれだけの違いがあるのです。


竹縄


竹縄


こうして人々の暮らしを支え、地域としては貴重な現金収入でもあった竹縄が完成します。竹から縄というイメージはあまりないかも知れませんけれど、先人は柔らかい若竹を使うなど工夫をして最強のロープを生み出すことに成功していたのです。






竹虎四代目(山岸義浩)と高知新聞

高知新聞掲載、竹虎四代目(山岸義浩)


昨日は月に一度の全社会議があって職人も含めて社員が全員そろっていた。確かこの会議を始めたのは2006年の事で以来一度も休むことなく毎月続けていて社内では一番大事な仕事として位置づけている。そこで高知新聞朝刊に掲載されたばかりの記事を皆に見てもらった、若い社員はほぼ全員が新聞を取っておらず読んでもいないのでこのような機会にわざわざパワーポイントに映して読んできかせる事は非常に大事なことなのである。


実は高知新聞と竹虎の関係は深い、毎日お客様にお届けさせていただく大切な竹製品の緩衝材としてこの高知新聞を使っているのだ。もともとは安価に手に入ることから使っていたのだが今ではこの高知新聞を楽しみにされているお客様もいて、緩衝材であるはずの新聞を隅から隅まで読まれて高知の事を色々知ることができたと感謝のお便りまでいただくのである。


そんな地元の情報が詰まった新聞だから何かにつけて須崎支局の担当者の方には連絡を入れさせていただく。歴代の担当者の方々も良い方ばかりで今でもお会いさせてもらうと懐かしさと感謝の気持ちが入り混じる。インターネット全盛の世の中になっているものの、実は地域密着の新聞は自分以上の年代としては一番の情報源であり支持されている、だから高齢の方に多く支えられている竹虎は高知新聞に掲載されたいのだ。


竹の仕事はずっと社会的に低く見られていると言う。こんなに美しく、皆の暮らしに役立ってきた竹がどうして?小さい頃からずっと疑問に思ってきた。竹を生業にする人々は、もっと胸を張るべきだ、もっと声を大きくして良い。地元のニュースをどこよりも確実に届けてくれる高知新聞に掲載いただく度に、そう思う。社員も職人も内職も、そしてその家族も皆が見ているのだ。


「社長、この間新聞に載っちょったねえ」


自分の事ように嬉しそうに話してくれる人達の代わりにボクは新聞に載っている。竹が忘れられ、日の当たらない場所に追いやられそうになって下を向きそうになりがちな竹人の元気を奮い起こしてもらいたいと願うひとつのメッセージだ。


高知新聞掲載、竹の抱き枕


ほら見てみるといい、この新聞記事には大豊町でカレー屋を営むインド人の方が載っている。その腋にるのは間違いなく竹虎の白竹抱き枕、東北の大震災の際には都市部を中心に節電が叫ばれて自然の涼味を提供する竹枕を沢山製造したが、あんな知らない遠くで竹が活躍しているのだ。


竹の魅力、経年変色

白竹経年変色


竹細工の魅力の一つに経年変色があります。竹と言っても色々ありますので今回は白竹(晒竹)の竹編みで長く使うほどに飴色となり風合いが増していく様をご覧いただきたいと思います。それぞれ同じ加工をした白竹の竹籠ではありますけれど、ひとつづつ微妙に色合いに違いがあるのがお分かりいただけますでしょうか?これが経年変色であり、元々真っ白い色合いだった盛籠が30年、40年の間にこのように変わってくるのです。


白竹経年変色


この盛籠の縁巻には籐が使われています。白竹と同じように籐自体もこれだけ色合いが深まる事が良く分かります。そして長い間のご愛用でこれだけ進化あるいは成長とも言える姿に変わった籠はもう手放すことができないのです。


マタタビ細工経年変色


もちろん、このような経年変色は竹だけではなく米研ぎざるとして人気の高いマタタビ細工でも見られます。編み上がったばかりのマタタビざるは白竹と同じように真っ白い地肌をしています、さすが雪深い東北地方の籠は色白だと思うのですが、それも長く使っているうちにこのような飴色へと変わります。


マタタビ米研ぎざる


もっと分かりやすいようにと思い近くから写真を撮ってみました、こうして並べてみますと一目瞭然です。


オーバーナイター


最近復刻した白竹持ち手付籠オーバーナイターが誕生したのは50年も前の事ですから古いものは随分と良い見栄えになっています。これからの若い方に、こんな美しい飴色になるまで使っていただきたいと思うのです。






「竹は未来」Silvia Furmanovichさん来社

Silvia Furmanovich(シルヴィア・ファーマノヴィッチ)、竹虎四代目(山岸義浩)


は未来。」日本唯一の竹林でSilvia Furmanovichさんがそう言ったので思わず握手した。来社される当日までブラジルはサンパウロから訪ねて来られるという事以外は何ひとつ知らなかったが店舗で竹を見る目、話すしぐさが普通ではない。決定的だったのが竹林に続く山道に車から降りた時だ、吸い寄せられるように木立に進んでいく。都会的な装いと裏腹に自然に異様な興味と関心を持っているうように思えた。


Silvia Furmanovich(シルヴィア・ファーマノヴィッチ)、竹虎四代目(山岸義浩)


気になって後で調べてみたらナオミ・キャンベルやグウィネス・パルトロウなどセレブをも魅了する世界的ジュエリーデザイナーだった。インスタグラムには魅入られてしまうような美しい彼女の作品が並んでいる。「竹は未来。」なるほど、だから分かっているはずだ。


竹レトロブローチ


竹レトロブローチを沢山お求めいただいたが、この竹細工の技巧と難しさを見抜いていた。


Silvia Furmanovich(シルヴィア・ファーマノヴィッチ)、竹虎四代目(山岸義浩)


杉とヒノキが混在する林では、杉か?ヒノキか?訊ねられたが、こんな事はあまりないのである。


Silvia Furmanovich(シルヴィア・ファーマノヴィッチ)、竹虎四代目(山岸義浩)


淡竹の仲間である虎竹は節の輪が二本なのに対して孟宗竹は節の輪は一本なので誰でもすぐに見分けられる。多くの人にはあまり関心を持っていただけない話にも食い入るようだった。


虎竹


虎竹伐採は1月末まで、ちょうどこの竹林は竹を伐り倒したばかりでSilvia Furmanovichさんに今しかない竹林をご覧いただく事ができた。


Silvia Furmanovich(シルヴィア・ファーマノヴィッチ)、竹虎四代目(山岸義浩)


本当は前日にお越しいただく予定が、自分の都合が悪くなり翌日になった。しかし、そのお陰で天気に恵まれ最高の一日を過ごしていただけたと思う。竹に招かれている方は、いつ来られても最高のコンディションなのだとつくづく感じる。そして、世界を旅してインスピレーションを得て作品を作られているという事なら、もしかしたら虎竹も何かの形でジュエリーやバッグになるのだろうか?そうであれば心から楽しみだ。