2020年11月17日の投稿

大きな竹の背負い籠

 
背負い籠


近年あまり編んでいないという大きな背負い籠を見せてもらいました。竹編みの背負籠自体があまり多く流通しているものではありませんが、更にこのサイズとなると博物館に展示されているレベルです(笑)。一体何を運ぶための籠だろう?重たくなりすぎて背負えないのではないか?等ご存知ない方からすれば色々と疑問が浮かんでくるのかも知れません。


背負い籠


このような巨大な籠は、枯れ葉や雑草などを集めるために編まれていたのです。農家では堆肥作りをするために沢山の枯れ葉を使っていましたので、重量はないものの、かさばってしまう落葉拾いにはこのような竹籠は欠かせませんでした。まさに軽く、丈夫な竹の特性が十分に発揮された道具だったと言えます。また、このような大きさになると各籠はその農家さんの使う方や、使い勝手によって別誂えで作られる事が多かったのでそれぞれ大きさが違っていたりします。


背負籠というと高い山々の連なる日之影町で「かるい」と呼ばれる背負い籠作りをされていた飯干五男さんを思い出します。名人と二人で過ごしたあの時間、ひとつの籠が編まれるまで数時間かかったはずなのに一瞬だったような...不思議です。




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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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