一閑張りした御用籠

御用籠


先日は古い御用籠をご紹介させていただきました、籠の名前を聞いてもお分かりいただけない方でもああして画像をご覧いただきますと昔に通りを走っていた自転車の荷台に縛り付けられていた「あの籠」を思い出されたのではないかと思います。本日、ご覧いただいていますのは定番だった御用籠を別誂えサイズで製作していたものです。御用籠は荷物を沢山入れる事を考えられてサイズは数種類あるものの、どれも深さのある籠ばかりでしたので普段の暮らしの中でもっと手軽にお使い頂けるように高さを低く浅めの籠にしていました。


駅のコンテナ


御用籠はプラスチック製コンテナの普及と共に徐々に作られなくなりました。駅の構内でこのようなプラスチックの容器が清掃用や運搬用として使われていますけれど、かっては同じような用途に竹が役立っていたのです。プラスチックは衝撃に弱く割れてしまう場合があっても、竹籠は頑丈なようで編み込んである分しなやかで強く当たっても耐久性があって優れていると言われてきました。


御用籠一閑張り


けれど、残念ながらこのような御用籠はほとんどが姿を消しています。竹職人の高齢化と共に、まずこのような大型で製作に技術だけでなく力が必要な籠から無くなっていくのです。使ってこそ活きる竹細工です、御用籠の使い勝手の良さを知る年代がいる間はまだ猶予はあるものの次の世代ではどうでしょうか?内側に一閑張り加工をした御用籠が懐かしく思い出されます、堅牢な籠に合わせてより耐久性を高めるために柿渋ではなくウレタン塗装で仕上げていました。今もどこかで誰からのお手元でご愛用いただけているはずです。


本日限りの新春プレゼント!竹ワインクーラーが二名様に当たります

ワインクーラープレゼント


いよいよ本日限りとなりました、新春スペシャルプレゼント企画、なんと竹ワインクーラーが二名様に当たります。スペシャルと付いていますけれど、本当に年に一度の特別企画で極太孟宗竹を厳選した竹ワインクーラーが二名様に当たるというのも特別なら、竹虎ロゴマークの入った特別仕様というのも本当にレアな企画です(笑)。


ワインクーラー刻印


最近では様々な竹製品や竹細工に名入れなメッセージなどをお客様のご要望によってレーザー刻印させていただく機会が増えています。元々ご用意させて頂いている製品ばかりでなくて「この製品に刻印できますか?」とお問合せを頂戴してから少しづつ刻印できる種類が多くなってきました。是非ご関心のある方はお気軽にお申しつけいただきたいと思っていますが、今回のプレゼントに使用されていますワインクーラーの竹虎ロゴマークは墨入れです。実は白の墨入れは美しく仕上げるのには非常に手間暇がかかっていています、費用も余分にかかりますがその理由を知っていただきたくYouTube動画にてご紹介しています。






お一人様、小さな飯籠

飯籠


小さなお一人様用の飯籠は直径が17センチ、高さが10センチ程度しかありません。当然昔なら家族の人数もずっと多いですし、この何倍ものサイズの籠ばかり編まれていました。現在定番のサイズでも直径は26センチ、高さ17センチくらいはあります。


飯籠、竹虎四代目(山岸義浩)


それでは、この小さな飯籠は何かと言いますと元々は職人の遊び心から生まれたもので、いつもの仕事の合間に仲間とこのようなミニチュアを作って腕を競っていたと言います。籠やザルには編みやすい大きさというものがあります、大きくするには太い竹材が必要だったり、曲げや加工に力が必要で場合によっては一人で編めなかったりするものです。けれど、小さくするのは更に難しく技術力の差が現れやすいのです。


飯籠


そこで古老の職人が40数年前に力試しに編んだ小さな飯籠がこれです。キッチリした職人の性格そのままな姿、真っ白い竹肌が、こんなに深い色合いに変わるとは「時間職人」にも脱帽です。






メゴ笹洗濯籠から虎竹脱衣籠

虎竹洗濯籠


昨年新しく竹虎の仲間入りした籠のひとつに虎竹脱衣籠がありました。先週土曜日の30年ブログでお話しさせて頂きましたようにメゴ笹という竹材は伐採してから長期の保管のできない性質を持っているが故に沢山の籠を編む事ができず「幻」と呼ばれていたのです。


メゴ笹籠


そこで、通年使える虎竹を使ってメゴ笹と同じような洗濯籠を作りたいと考えて生まれたのが虎竹洗濯籠です。普通だったらこのような新しい籠はなかなか出来ることはありません、ところが2020年は社会が大きく変わり需要と供給のバランスが崩れた年でもありました。そこで、たまたま、この新しい籠に取り組むチャンスができたのです。


虎竹洗濯籠


メゴ笹は伐採したばかりの青々とした状態では、柔軟性に富み粘りもあって扱いやすく職人の手に素直にそって籠の形になっていく竹材なので、他の素材で同じような形の籠にするのはどうか?何度かの試行錯誤はありましたものの、完成した籠はご覧の通り満足できるものでした。今の時代でなければ現れなかった籠です。






幻のメゴ笹洗濯かごの理由

メゴ笹職人


地元の高知県では「メゴ笹」あるいは省略して「メゴ」と呼ばれ親しまれている籠材は、背丈も低く「笹」という名前が付けられているので笹の仲間と思われがちなのですが実は最小の竹の仲間です。全国的には酉の市でオタフクを飾ることからオカメザサ、あるいは神楽に使うカグラザサという名前もあって場所が変わってもやはり「笹」と言われているのは面白いものです。


メゴ笹、オカメザサ、神楽笹


稈の高さが1~2メートル、直径が3~5ミリと小さいことから笹と思われているのだと思います。日本には600種の竹があるものの竹と笹の区別というのは複雑で明確な分類ができていません、しかし、とにかくこのメゴ笹は細いながらも非常に丈夫で強い性質を持っていて昔から秀逸な籠素材として愛用されてきたのです。

 
メゴ笹の変色


さて、ここらか本題ですが、良くしなり強靱な繊維をもったメゴ笹は割ったりせずにそのまま丸竹の状態で籠に製作していきます。ただ、ひとつだけこのメゴ笹には他の竹には無い大きな特徴があり、それがこの細工を「幻」としていまう由縁でもあるのです。自分も竹虎に入社して数年は話に聞くだけで見たことがありませんでした。それは何かと言いますと、他の竹材なら伐採しても、しっかり管理していれば一年通して同じように細工の素材として使う事ができます。


ところが、このメゴ笹は伐採して青々としているうちは柔らかく、しなりがあり編組細工にはもってこいなのですけれど乾燥して色合いが落ち着いた頃になると硬くなり籠の材料としては全く使えないのです。メゴ笹の伐採も旬の良い秋から今月いっぱいくらいまでなので瑞々しい素材がある今しか製作することができません、だから圧倒的に数量が少ないのです。


メゴ笹手付き籠


丸竹のまま編まれた籠は、ケバ立ちや、ささくれがなく表面はつるつるツヤツヤで小さなお子様が素手でふれても大丈夫な事からメゴ笹手付き籠は洗濯籠などにも使われています。色が落ち着くに従い、しっかりと硬くなる性質は一旦編み上げてしまうと形が狂うこともありません、貴重な竹材なので是非大切にご愛用いただきたいと思うのです。






メキシコを疾走する竹トラッカーをYouTube動画にまとめました。

竹トラッカー、竹虎四代目(山岸義浩)


日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」でメキシコはハラパの街を疾走した時のYouTube動画をまとめてみました。せっかく海外まで遠征して走るという事で数台のカメラで撮影いただいていましたけれどそれぞれバラバラになっていましたので、これをご覧いただければ「メキシコラン」が分かるという物にしたかったのです。


おっと、竹トラッカーのメキシコランや、そもそも竹トラッカー自体をご存知ない方のために少しだけご説明しないといけないかと思います。竹トラッカーは、日本唯一の虎竹の事を沢山の方に知って欲しいと思い製作した電気自動車の事です。竹は継続利用可能な唯一の天然資源ですので環境にやさしい電気自動車としてクラウドファンディングを利用して製作させていただきました。完成した直後には「チャレンジラン横浜」と称して高知から横浜まで1000キロを充電を繰り返しながら11日間かけて走破しました。


メキシコ、ハラパの街


2018年に第11回世界竹会議(World Bamboo Congress Mexico)での基調講演のお話しをいただきましたので一度も行った事もありませんでしたが、きっと美しいであろうメキシコのハラパ(Xalapa)の街を竹トラッカーで走りたいと思って、今度はメキシコランへの挑戦が始まります。


竹トラッカー、竹虎四代目(山岸義浩)


まず最初に立ちはだかった壁はメキシコまでの輸送です。電気自動車である竹トラッカーにはリチウム電池で走るのですけれど、そのために海上輸送できる業者さんが少なく輸出がとても難しいことが分かりました。簡単に考えていたものの日本からメキシコはマンザニーロ港まで船で運び、そこからトラック輸送で更に1000キロ走ったハラパまでの往復となりますから運送代金が何と300万円と驚くほど高額でした。


世界竹会議、竹虎四代目(山岸義浩)


けれど、やはり多少の苦労があったにせよ、そうしてメキシコまで竹トラッカーを運んだことには意義がありました。世界50カ国の国と地域から500名もの竹専門家の方々が集まる機会は世界竹会議の他にはありません。この機会に多くの方に日本の竹を知ってもらえたのではないかと思います。


メキシコラン


そして、ついに念願のメキシコラン!ホテルロビーから、現地の方々に用意いただいた専用スロープを使い外に出て、メキシコの道路を走りだした時には感無量でした。緑に囲まれ調和のとれた美しいハラパの街を走ります、助手席には現地スタッフの方が交代して同乗されます。皆さん、嬉々として乗り込んで来られるので自分まで嬉しくなりました。道路脇に竹トラッカーを停めると道行く人から声をかけてもらいます。ハラパの中心街の公園に立ち寄ると、あれよあれよという間に人だかり!カメラで撮っていただき最高のメキシコランでした。


応援いただいた竹プレート


このメキシコランの実現にも全国から沢山の方々の温かい応援がありました。今ふりかえってみても皆様には感謝しきれないほどです。


竹虎ノボリ旗


コロナウィルスによって昨年の世界竹会議台湾は今年に延期になっています。この秋の開催に向けて動きだしているようですが、もし開催できるようなら今度は竹トラッカー台湾ランです(笑)。思うよりも沖縄から近い国なのでもしかしたらフェリーでも出ていないかと思っていましたが、どうやらなようです。またチャレンジがはじまります。





時代を感じる御用籠

古い御用籠


この古い竹籠は御用籠と言います。皆さんが一番馴染みがあるとしたら、かっては自転車やパイクの荷台に縛り付けられていた「あの籠」を覚えてはおられませんでしょうか?もちろん若い皆様はご覧になられた事もないかと思いますけれど、ある年代より上の方でしたらこの御用籠が普通に道路を行き来していたのを一度はご覧になられた事があるのではないかと思います。


そもそも、この御用籠はプラスチックコンテナが登場するまでは様々な荷物を運ぶための万能籠のように使われてきました。重たい荷物から軽量のものまで用途にあわせて編まれていましたので種類も多く、一番大きなサイズだとそれこそ大人四人が四隅を持って動かすようなものまであったのです。竹虎の工場にもかなり大きな御用籠がいくつもあって竹の端材を山積みしてリヤカーで運んで行くのを小さい頃には良く見ていました。


御用かご


それにしても、当時の竹籠には味があります、時代を感じます。とにかく丈夫に作らねばなりませんから幅の広い頑丈な力竹が何本も通っています。底を擦りながら運ぶ事も多々ありましたので、ちょうどソリのように縦に二本竹が使われています、竹表皮は滑りが良い事もこのような籠に竹が使わる理由の一つでした。


野菜籠


更に詳しく見ていくと力竹にこのような竹のへこみのある素材が使われている事に気がつきます。ここは節のあるウラ(竹先端部分)に近い部材で今なら絶対に使われないのですけれど、御用籠の需要が多く仕事に追われている職人達が貴重な竹材を余すところなく使い切っている様子がうかがえます。この一か所だけ見ても何十年も前の竹工場の活気や、竹曲げに使う炎や煙、職人の大声まで聞こえてきそうな勢いで迫ってきます。


虎竹四ツ目弁当箱にサンドウィッチとオニギリ

虎竹四ツ目弁当箱


雑誌掲載のために前倒しで製作を進めたために、まだウェブサイトではご紹介していない虎竹四ツ目弁当箱があります。年末からの気ぜわしさも落ち着いてきましたので、ずっと使ってみたかった使い心地を試してみたいと思います。手頃な大きさの弁当箱は、四ツ目の透かし編みなので手に持った感触は優しく温もりを感じますが軽やかさも魅力です。


虎竹四ツ目弁当箱


職人気質がそのまま籠に表れているような、しっかりした美しい形と虎竹の自然な模様がうまく重なりあって良いランチボックスになりました。昨年末に完成させたばかりですので、今年は一つでも二つでも違うサイズや形ができればと思っています。


竹ランチボックス


まずサランラップを敷いてサンドウィッチを詰めてみます、さすが虎竹パワー!?何倍も美味しそうに見えてきました(笑)。


虎竹ランチボックス


もちろんオニギリもよいものです、竹弁当箱の通気性の良さが生きています。


虎竹四ツ目弁当箱


竹虎四代目、弁当箱


虎竹四ツ目弁当の上蓋は、しっかり閉まりますが持ち運びには風呂敷をお使いください。竹虎には木版画家、倉富敏之先生の作品をデザインに竹虎ロゴマークをあしらったオリジナルの網代模様柄風呂敷もご用意しています。大小に種類ありますのでお使いの弁当に合わせてお選びください、だいたいの目安はウェブサイトのページに記載しています。


新しい煤竹菓子楊枝

岩おこし、ザビエル


自分が小さい頃から自宅にいつも置かれていたお菓子があって、それが大阪名物「粟おこし」と南蛮菓「ざびえる」なのです。本当にいつも身近にありましたので何処か近くで販売されている地元銘菓かと思っていたほどなのです、ところが粟おこしは、創業1805年と言いますので竹虎の創業より89年も古くから作り続けられてきた大阪を代表する板おこしですし、ざびえるの方は大分市のざびえる本舗さんが大友宗麟の庇護を受けたフランシスコ・ザビエルが南蛮文化を伝えた功績にちなんで50年以上前から作っている和洋折衷のお菓子です。


関西や九州のお菓子がいつもお土産で届くのは、実は自社のトラックで虎竹が定期便のようにこれらの地域にある製造メーカーさんに運ばれていたからだという事を知るのは何年も経ってからでした。


煤竹菓子楊枝


お菓子と言えば最近煤竹を使った3種類の菓子楊枝を新しくご紹介することにしました。煤竹は昔の民家などで囲炉裏の煙でいぶされた竹で茶褐色の色目はいぶされて自然についたものです。100~150年も前の竹で茶道具の素材としても珍重されますけれど囲炉裏のある家屋が無くなった現在ではますます貴重な竹材です。


煤竹菓子楊枝


色合いは長い月日の間に自然と変化していますから燻された度合いによって濃淡があり面白味があります。建材として長く人の暮らしに役立ってきた竹がこうして又再び命を授かり皆様のお手元で活躍するのは素晴らしい事です。


煤竹和菓子フォーク


南蛮菓ざびえるは、銀色の包み紙に入った純和風の白餡と金色の包み紙のラム酒に漬けたレーズンが刻み込まれたタイプとがあります。大好物だったので今でも九州のお土産はこれに決まっています(笑)いつもはそのまま手で食べていますけれど、たまにはこんな煤竹和菓子フォークでいただくのも良いかも知れません。


竹虎ロゴ入りマスク

竹虎四代目(山岸義浩)、竹虎マスク


昨年からマスクが手放せないようになりました、外出時に持つバッグに何枚か入れて持ち歩いていますし車の中にも常に何枚か置いてあります。虎竹の竹林で伐採していたり、一人工房で黙々と仕事をする職人はさておきマスクをしていない人を見かける事もありません。顔の表情が分かりづらいので、マスクはあまり好きではなかったのですが、これだけ長い間使い続けていると不思議なことにすっかり慣れ親しんできました。


竹虎ロゴマーク入りマスク


そこでせっかくマスクをするなら竹虎ロゴ入りマスクをしたいと思って作ってみたのがこれです。数色ある中から選べますので今回はロゴマークを際立たせるために黒色にしました、黒いマスクをするのは実はこれが初めてでした。


竹虎社員


結構気に入りましたので社員全員に配ることにしました。しかし、さすがに毎日するマスクではありますものの普段の生活で会社のロゴマーク入りマスクを着けては歩くのは自分だけかも知れません(笑)。


竹炭マスクg


マスクと言えば実は竹炭マスクを昨年夏前に作っていました。竹炭綿入りで厚みがあって夏場は暑くて大変でしたけれど、この寒い冬には暖かさもあって社内でも何人か使ってくれています。サイズが大き目なのも良いようです、けれど本当は早くマスクなしで生活できる日が一日も早く来るように心から願っています。






「真っ直ぐでエイがぜよ」10年前の言葉に

2021年書初め「変」


2021年の書初めは「変」。昨年は大きな時代の曲がり角だと言われます、様々な分野でドラマチックな変化が起こり今年は更にそのスピードが加速していくのではないかと思われます。しかし、変化は急にはじまった訳ではなく常に少しづつ、少しづつ動いています、それが自分達の暮らすゆっくりとした時が流れる田舎ですら肌で感じるほどの早さで移ろいだしていると言う事かも知れません。


竹虎四代目(山岸義浩)


多くの皆様のご愛顧のお陰で、今年竹虎は創業127年目を迎えさせていただきました。日本に会社は400万社ありますけれど、その中で100年続いている会社はわずか2%程度だったと思います。この竹虎の歴史を、虎竹の文化を守り続けていきたいと強く思っていますが「守る」=「変わる」です。自分達も竹と長く向き合い続ける中で商材を変え、売り方を変え、本社所在地まで変えてきました。


大変な年を迎えて、ちょうど10年前の自分の姿に励まされています。「真っ直ぐでエイがぜよ」本当です、のように真っ直ぐにしか行けないのです。






80分間で達人の竹編みの技が分かります

みかん籠


冬の暮らしには何と言ってもミカンです。昔に比べればコタツを使うご自宅は少なくなっているようですが、家族団らんの中心にコタツがあればホッと心安らぐような気持ちになるのは自分だけではないと思います。そして、その上に竹籠に入ったミカンが日本の定番だったのです。 


無双編み製作


手軽にお使い頂ける果物籠として、無双籠と呼ばれる竹籠は人気でした。軽く丈夫で何処のお家に遊びに行っても一つくらいは見かけるような籠のひとつでしたが実は作りは凝っていて底編みから立ち上げた編み込みは折り返して二重編みのようになっているのです。


竹細工職人


この籠に魅入られて竹の世界に入ってから長くこの籠を専門のように作り続けられている八郎名人は黙々と手を動かされています。若い頃のような手さばきはないものの全く無駄のない流れるように編み上げていく様はさすがです。


無双籠うるし仕上げ


以前、海外で長く生活されているお客様のリクエストで漆仕上げにしたのも八郎名人の無双籠でした。湿気が多くて普通の竹籠ではすぐに傷んでしまうという異国の地でも生まれ育った日本の竹を使いたい...そんなご希望にどうにかしてお応えしたいと思いました。


漆


初めての試みでしたものの日本古来の塗装である漆ならこの通り、美しく、そして見るからに耐久性の高まった頼もしい表情の籠に生まれ変わったです。無双編みの竹編みの技は約6時間撮影したものを80分のYouTube動画にまとめてみました、どうかご覧ください。





もう一つの竹虎マント

竹虎マント


今年の年賀状のために「土佐のムレータ」を作ったお話しを昨日はさせてもらいました。YouTube動画で製作の様子をご覧いただけましたでしょうか?昔ながらの手法をつかい全ての工程が手作業です、だからこそあんなに温もりのある旗が作られるのだと感心しました。


ところが、昨年末に実はもう一枚プリントで作ってもらっていたマントがあるのです。これは昔からのお知り合いの手ぬぐい屋さんにお願いして製作いただいたもので、日本唯一の虎竹柄の中央に白抜きで竹虎ロゴマークをドンと入れてもらいました。こちらのマントは手染めのフラフに比べれば手軽ですし虎竹が鮮明に生地にプリントされていて納期の早さやコストに技術の進歩を思います。


何よりお世話いただいた手ぬぐい屋さんは竹虎がインターネットで情報発信を始めてから一番最初に虎竹の里を訪ねて来ていただき竹林までご案内した方なのです。もう20年も前の事です、当時大手食品メーカーさんをクライアントに持って大活躍されていたデザイナーの方と一緒に来高されてましたけれど、その素晴らしい感性に触れ自分達の方向性が間違っていないことを指南いただき非常に心強く思い感激したことが忘れられません。


なので、こちらのマントにも思い入れがあります。年末年始は結構付けたまま仕事もしてましたし出かけもしてました、怪訝そうに見られる事もありますけれどマントと言うと格好だけのものではありません。実際に肩にかけてみると温かいので寒い今年の冬にピッタリです(笑)。



土佐のムレータ

竹虎2021年賀状


例年、竹虎四代目年賀状は友人知人の他に12月にお買い物いただきました200数十名様のお客様には元日にお届けさせていただいています。そして、新春にお買い物を頂きました皆様にもお渡しさせてもらう場合がありますので、この30年ブログをご購読いただく方の中にもB5サイズとなりました特大の年賀状をお手元にお持ちの方もおられるかも知れません。


竹虎前掛け


新春早々大きくてご迷惑おかけしたのではないかと若干心配もしていますが、2020年は思いもしない大変な一年でしたので新年の挨拶状に自分達の意気込みを込めると自然とサイズが大きくなってしまったのです。ポイントは赤いマントだったと思います、闘牛士の使う赤いフランネルの布をムレータと言うそうです、大好きな竹虎のシンボルであるロゴマークを入れたムレータをどうやって作るか...?





インターネットで探してみると色々なメーカーさんがあって手軽に作れそうです。ところが遠くばかり見ていて忘れがちになりますが、高知には土佐伝統の染物があるのです!鯉のぼりの季節によく見かけるフラフと呼ぶ旗がそれ、馴染みのない方には漁師さんが船にかざる大漁旗を思い出してください。紹介いただいた三谷染工場さんにお伺いして実際に近くで拝見してコレだと直感しました。


ミナモトタダユキ、竹虎四代目(山岸義浩)


そうして染め上がった土佐ならではのムレータは虎竹の里に似合います。撮るのは一流ですが撮られることは少ない写真家ミナモトタダユキさんも笑ってくださっているので良かったのだと思います(笑)。






これは幻!12年前の新春レア動画を発見

12年前の年賀


竹虎では昨日から新春を迎えて心新たに仕事始めとさせていただきまして通常営業をいたしております。しかし、まだまだお取引様でも冬期休暇のところもりますしお正月気分は続いています、今朝もポストをのぞきますと年賀状が届いておりました。遠く離れてしまっている知人友人の中には年に一度の便りでしか元気な姿を拝見できない方もいるので届く一枚、一枚は本当に嬉しく楽しみにしています。


おそらく皆様もそうではないかと思って大学四回生の時から続く竹虎四代目の年賀状は、このような時代だからこそと思って今までにないB5の特大サイズでお送りさせていだたきました。大きすぎてご迷惑をお掛けしてしまった方々もいらっしゃるのではないかと心配もしています、この場を借りてお詫びもうしあげます(笑)。


スマホを皆さんが手にされてSNSでいくらでも挨拶できる時代ですから年賀状を出されるという方は年々少なくなっているようですが、そんな中この元旦に強烈に印象に残る一枚がありました!それはちょうど12年前の丑年、自分の年賀状をイラストにしてくれています。


2009年の年賀状ご存知ない方はこちら→ 12年前の竹虎四代目年賀状


丑年なので当時テレビでやっていたウッチャンナンチャンの内村光良さん演じるミル姉さんを真似ています。12年経っても何の成長も進化もしていない自分に情けなさを感じつつ思い起こしみますと...!何とこの時に撮った幻の動画を思い出したのです!そうそう「あしたのジョー」主人公の矢吹丈そして丹下段平、マンモス西らが登場するさまにレアな動画です(汗)。





青竹細工と時間職人と

茶碗籠


お正月といば三本束ねた大きな青竹をハス切りにして飾り付けられた門松、最近では少なくなったとは言えやはり見る度にの気持ちがピシッと改まり、清々しい面持ちになってきます。新春には、このような青々とした竹が多用され良く似合いますので今日は新竹で編まれたばかりの茶碗籠を持ち出してきました。


この大きな方の茶碗籠は直径35センチで普通のご家庭用ですが、隣の小振りな籠は直径25.5センチでお一人暮らしの方に喜ばれるコンパクトサイズとなっています。人の暮らしに寄り添う竹籠は人の生活にあわせて姿を変えていきます、大家族が当たり前だった頃の方が見たら、こんな小さな籠を台所で使うと聞けば驚くかも知れません。


真竹


青竹細工には、主に粘りがあり節間の長いこのような真竹が使われています。ガスや熱湯で油抜き加工せずに編み上げていくので虎竹や白竹などの竹細工とは又違って出来あがったばかりの瑞々しさといったら何と表現したら良いか分からない神々しいほどの美しさを感じる事があります。なるほど、竹取物語で竹の中からかぐや姫が誕生するという空想した古人の気持ちも良く理解できます。


竹深ざる


なので青竹細工の職人さんはこの「青さ」をとても気にされている方がいます。中には青い時が見栄えが良いので急いでお客様に届けようとされる事すらあります、確かに生鮮野菜のような側面が少しあって最高の状態を多くの方に知って頂く事も必要かも知れません。


苺籠


しかし、青竹細工がその色合いを保つ時間は皆様が思っているよりずっと短くほんの一時に過ぎません。青竹を伐採した切り口などを見れば分かりますけれど、あれよあれよという間に乾燥して白くなって色褪せます。このような青竹籠がこのままの色合いでいれば何と素晴らしいことか...多くの竹人が同じような事を思い、青さをそのままに留める工夫を考えてきたものの自然の色合いに勝るものは今もってありません。


真竹竹ざる四枚組


丁寧に編まれた四枚組の真竹ざる、編まれてから暫くして青さは少しづつ抜けていきます。


真竹竹ざる四枚組


一年以上経過するとこのような白っぽい色合いに変わってきました。そして、青竹細工は時間職人によって更に進化していきます、これからが始まりなのです。





2021年、明けましておめでとうございます!

201228607.jpg


皆様、2021年明けましておめでとうございます!今年もが天を目指して真っ直ぐに伸びていくように、竹に節があるように節目を持って、竹の地下茎のように沢山の方々と手と手を繋ぎあって、丑年らしくゆっくりとゆっくりと前に向かって進んでいく一年にします。


今年も「NO BAMBOO NO LIFE」よろしくお願いいたします!