「青物だから真竹だろう?」ちょっと違う竹虎、青物細工の竹籠たち

 
茶碗籠


新竹で編まれた茶碗籠は青々として気持ちが良いものです、近年は定番のサイズに加えてお一人様世帯が増えたということで小ぶりに編んだ籠も作らせて頂いています。定番の大きさが直径約35センチに対してお一人様は直径が約25.5センチとわすが10センチ程度の違いのようですけれど、こうして見ると二回りくらい小さく見えます。本当に少し前なら職人の腕試しか気分転換に編んでいたようなミニサイズの茶碗籠に時代を感じます。


青竹手付き籠


手付き田舎籠は地元農家では万能籠として色々な用途に重宝されています。均整の取れた見栄えも大事ですが何より耐久性や強さが求められますので、より堅牢に、より丈夫にと進化してきて今の形になりました。お手元に届いたお客様なら、この籠本体に触れてみて、両腕で押してみて、編み込みの硬さにビックリされた方も多いのではないかと思います。


さて、普通なら青物細工、竹細工としてひとくくりにされて、これらの籠たちが一体どんな竹が使われているのか考えた事もないかも知れませんし、そもそも扱っている店舗の方が「青物だから真竹だろう?」程度の話しかできませんので日本の竹文化が忘れられる一方なのです。


青物竹ざる


実は先の茶碗籠にしても、この手付き田舎籠にしても淡竹(はちく)で編んでいます。さらに手付き田舎籠の場合は編み込みの骨部分に幅と厚みのある孟宗竹を使います。この水切りざるなどのように普通は真竹で編まれる籠類が、職人によっては使いづらいと言う淡竹や孟宗竹まで使われるのには、それぞれの地域で育つ竹が大きく関係します。


特大竹ざる


自分で山に入り竹を選んで伐採して籠にしてきた歴史を考えれば身近にある竹材が一番の素材です。日本には600種類もの竹があるものの、流通している籠やざるに使われる竹は数えるほどしかありません。「竹」とひとくくりにするのではなく、それぞれ特徴のある竹で作られてる事を知る事が竹を見直す一歩となります。


今日は、真竹と孟宗竹で編まれた70センチ特大サイズを手にして上機嫌です。




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