忘れ去られた里山の逸品、シダ編み籠

 
シダ盛り皿、竹虎四代目(山岸義浩)


里山に出かけると、どこにでも見かける植物のひとつにシダがあります。しかし、このシダが防水性、防湿性に優れ昔から台所やお風呂場で活躍してきた籠の素材と知る人がどれだけいるでしょうか?


シダ編み籠


艶々とした美しいシダ編み籠、まるで硬質のプラスチックのような素材感は使うほどに味わい深く変色し、何十年と長くご愛用頂けるのです。


シダ加工製造


シダ材は、まず専用釜で2時間程度煮たてます。こうして柔らかくなったシダ材を更に手で入念にしごいて、しなりと粘りのある素材にしていくのです。


シダ籠職人


熱湯処理した後、乾燥しないように保存した材料を1~2週間の間に籠に使いきりますが、なぜかと言いますとその期間を過ぎると硬くなって籠に編めなくなってしまうのです。丈夫で美しいシダ編み籠ですが製作にはこんな苦労があり、少しメゴ笹洗濯籠と似たところがあって、あまり沢山作ることができないのです。


シダ編みかご


今回は定番の丸型の籠の他に小ぶりで使い勝手の良さそうな楕円形の籠がいくつか編み上がっています。


シダ鍋敷


籠の底編みは何本ものシダの茎をかさねて交差させた丸いレコードと呼ばれています、これを応用して鍋敷きに作っています。


シダ材


使う材料はコシダです、オオシダは粘りがなく折れてしまいます。一度熱湯処理したシダ材は徐々に硬くなって使えなくなるのですが、再度熱湯処理すれば柔らかくなるものの、やはりこのように折れやすい素材になると言います。


シダ籠


このシダ籠の色合いはあまり一般的には見られないものです。熱湯処理した直後からシダの色合いは薄くなり、編み上げてから日光に当てることによって濃いツヤのある色合いになります。そしてその後は皆様のご愛用いただく具合により深みを増していきます。




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