続・虎竹スツールの職人

虎竹スツール職人


竹編みの音だけが響く広々とした工房で虎竹スツール作りは黙々と続きます。


虎竹スツール製作


竹に限らず編組細工では型を使って編み込む事が多々ありますけれど、ここにある木型は何処にもないような特別なものばかりです。スツールを製作するにあたって長い時間をかけて試行錯誤しながら独自の工夫を重ね続けて進化されてきた事が分かります。


虎竹スツール製作


編み上がってきた虎竹スツールと内側に組み込む補強籠です。こうして補強籠を見ているとスツール製作着想の原点となった話を思いだします、逆さにした背負い籠を見て椅子になるのでは?と考えた事から創作がスタートしているのです。


お茶農家の竹籠


普通の竹籠であれば重たい荷物を入れるための補強は底や側面に力竹を入れていきます。お茶農家で使われてきた籠には中央に節を入れた半割竹が底の四辺を支えています、このように農作業や漁業などはじめ仕事の現場で活躍してきた籠には考えられる限り最大限とも思えるような設えがされています。


虎竹スツール


しかし、それをしたくなかった職人が虎竹スツールの強度を高めるために考えぬいた技法が補強籠でした。見た目を変える事なく更に快適に使う事ができるのです。




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