続・イギリスからの篠竹水切り籠

 
修理した篠竹水切り籠


本当に驚きました、先日修理してお送りしたと思っていた篠竹水切り籠が早くもイギリスに到着してソロキャンプから戻られたご主人の洗い物を乾燥させている様子が届いたのです。そして、とても嬉しいお声も頂いています(笑)お客様からお許しもらいましたので今日はそのまま掲載いたします。


<お客様の声>
はやる気持ちを抑えながら開けてみて、部材があのウェブで写真でしか見たことのなかった虎斑竹で作られていること、そしてどの部材もまるで最初から組み込まれていたかのようにしっかりと組まれ固定されていることに感激しました!


す、す、すごいです。


籠の元の部材は、買ったばかりの時にちょっと触ってみたら動いてしまうような感じだったので、そういうものなんだろうなと思っていたのですが、竹虎の職人さんにかかるとこんなにも違うものなんですね。目を見張る思いです。


虎斑で色の濃い足でしっかり立った籠は綺麗で、風情がありながらとても頼もしいです。おかげさまで安心して使える籠に生まれ変わりました。(でも、もう子どもの手が届かないように、高い所に置いておきます!)本当にありがとうございました。これから末永く愛用します!


部材をなくしてしまったことがわかった時は、どこで買ったのかも思い出せず、「どうしよう、足がなければ通気性が悪いし茶碗籠としては使えない、かといって戸棚の整理用には大きいし、処分するしかないのかな」と思っていました。


でも、気に入って買った籠でしたし、海外暮らしの中で日本を身近に感じさせてくれるものを手放すのは惜しくて、よくウェブを見ていた竹虎さんにダメ元で問い合わせだけしてみよう!とメールをお送りしたんです。そうしたらすぐに四代目さんから「うちの製品ではないけれど、竹に活躍してもらいたいので部材お作りしますよ」とお返事が来て、その竹への愛と職人魂に心打たれ、お願いすることにしたのでした。


「高い送料かけて日本に送り返して修理してもらうなんて酔狂だな」とでも言わんばかりだった夫(イギリス人)も、帰ってきた籠を見て「これはいいね!」と絶賛しています。 (そうでしょう、日本の職人技だもの!と自慢げに返した私でした。)ちょうど今日、夫がソロキャンプから帰ってきてボトル類の洗い物がたくさん出たので、さっそく籠の出番となりました。写真を添付します。ボトルは逆さまにすると安定しないし、いつもは乾くのに時間がかかりますが、今日はあっという間に乾きました。 竹籠最高。竹虎最高。やっぱり日本最高!


以上、お客様からのメールでした。


竹職人


今回は足と力竹だけでしたけれど、竹籠は昔から多少の編み込みが傷んだりしても手直ししながら長く使うものでした。竹ヒゴに和紙を重ね漆や柿渋で仕上げる一閑張りの技法も物を大切に使いたいという日本人の暮らしから生み出されたものです。普通の事をしているだけですが、こんなに喜んでいただけて籠も活躍できるとは嬉しい限りです。


コメント(2)

竹虎ファン(在英) 返信

この籠の部材作成を依頼した者です。
素敵な記事にしていただき、ありがとうございました!
今までは食洗器に入らないものはシンク上に直置きで乾燥させていたのですが
この籠に入れると乾きがすごく速いので、毎日のように使っています。
引っ越し後にしまいこんでいた時間がもったいなく感じるくらいです。
末永く愛用します!

竹虎四代目から竹虎ファン(在英)への返信 返信

コメントありがとうございます!
日本の台所では、ほんの数十年前までは当たり前にあった光景です。遠く離れても日本で編まれた竹籠をご愛用いただけて本当に嬉しいです。足と力竹を入れる事によって水切れもよくなったと思います。篠竹でしっかり丈夫に編まれていますので是非毎日お使いになられてください。

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