2022年6月25日の投稿

塩取り籠と竹コーヒードリッパー

 
塩取り籠


この竹籠を見て一体何なのか分かる方は本当に少ないと思う。ガーデニングが人気なので、持ち手も付いているから吊り下げプランターかと言われた事もある。確かに吊り下げて観葉植物など入れると雰囲気は最高にも思う。水やりしても竹編みから余分な水分は抜けるのでご使用には問題ない。


塩籠


しかし、実際には塩取り籠と言って、その昔海水から塩を取り出す為に編まれ竹籠なのだ。海水は完全に水気がなくなるまで煮沸していると塩が鍋について取れなくなってしまう。十分煮詰めていってシャーベット状の液体感が残る間に、この塩取り籠に入れて完全に水気を切り塩を取り出すのだ。もちろん今ではすっかり姿を消してしまっており、自分も職人の工房の軒先に吊るしてあるのを見た事があるだけで、実際に塩を取っているところは見た事がない。しかし、この塩取り籠は現代の虎竹コーヒードリッパーに姿を変えて愛用されている。




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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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